増加するPornhubの仮想通貨利用
世界最大規模のアダルトサイト「Pornhub」では、パフォーマーの約10%が仮想通貨(暗号資産)での給与払いを選択していることが分かった。TheBlockが独占で報じた。
本内容は同社の幹部Corey Price氏が明かしている。「アダルト業界で仮想通貨の利用が増加している理由は数多くある。決済の速さやコストの低さ、匿名性の高さが魅力だ」と説明している。
給与以外での利用
Pornhubは2018年4月、プレミアム会員料の支払いに、匿名性の高い仮想通貨Verge(バージ)を導入。その時から仮想通貨の利用を拡大し、その後Horizen(ZEN)とトロン(TRX)を導入した。
また今年1月には、トロンのウォレットを利用してテザー(USDT)を採用。仮想通貨の利用を拡大する背景には、米決済大手PayPalのサービス撤退がある。今月には仮想通貨決済プロトコル「プーマペイ」の独自トークンPMAによる決済も導入した。
トロン創設者ジャスティン・サン氏は以前、「PayPalのような中央集権的な決済企業の被害者を支援するために、トロンを利用するのは素晴らしいことだ」と語っている。
Price氏によると、この2年間における仮想通貨決済の利用は大きくは増加していないという。「2018年にVergeを導入した際、他の支払い方法と比べると利用は少なかった。しかし、その時からプレミアム会員の利用は非常に安定している」と話している。
Pornhubの発表によると、当サイトには2019年、420億回の訪問があった。また390億超の検索が行われており、前年から8.7億回増加している。
実際にプレミアムサービスを利用するユーザーの数や、その料金を仮想通貨で支払っているユーザーの割合は明かしていない。しかし、取り扱う銘柄を増やしてる動きから、アダルト業界で仮想通貨を戦略的に利用していこうという動きは確認できる。実際にPrice氏は、事業開発チームに仮想通貨の専門家を雇用したことを明かした。
取り扱う銘柄の選択では、ユーザーのプライバシーとセキュリティを重要視しているという。またステーブルコインにも注目しており、「テザーを採用したのは、法定通貨に裏付けられており、価値が安定しているからだ。今後も柔軟に多くの選択肢を提供する」とPrice氏は説明している。
将来的には銘柄をさらに増やしていく予定だ。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)といった人気の通貨を扱う可能性もあるという。Price氏は「できる限りユーザーの利便性が高まるように取り組んでいく」と説明。またブロックチェーンの活用にも関心を示しており、「今後も幅広い選択肢を模索し、モデルとファンのために最も良い手段を提供していく」と結んだ
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