取引所の預け入れBTCがさらに減少
複数主要仮想通貨(暗号通貨)取引所は、顧客からの預かり資産(BTC数)がさらなる低水準に落ちている。仮想通貨データサイトGlassnodeのデータで判明した。
取引所へのビットコイン入金(資金流入)量・出金(資金流出)量の預け入れ総和は、売り圧と買い圧、および取引への関心を示す指標のひとつだ。
バイナンス、bitfinex、コインベース、Huobiなど主要取引所12社が保有するビットコイン数を集計したデータによれば、12〜13日の暴落に伴い、大量のビットコインが出金された。(2月のピーク比較で約7%)
上図で、左がビットコイン(BTC)の資金流入・右が資金流出を示す。流入スピードは、流出スピードよりも一時的に加速したが、その後流入ペースは弱まってきており、BTCの法定通貨への換金需要低減(売り圧軽減)を示唆する。
また下図から、入金(資金流入)数は3月以降に大幅減少したものの、歴史的に見れば高水準にとどまることが分かる。最も入金(資金流入)数の高い時期は、順番に2018年年末の「ハッシュ戦争」、2017年の「仮想通貨バブル」、そして今回の「コロナショック」となる。しかし、取引所への入金数が減少傾向になることも確認されている。
取引所への送金数は1トランザクションあたり平均1BTC前後だが、3月中旬の暴落時には市場参加者の大量取引を示唆する約5倍の送金数が見られた。クラッシュ後の現在も、平均1.8BTCにとどまる。
一方Glassnodeによると、日平均のBTC入金は過去3年間で最も低い水準に。
Glassnodeは、「仮想通貨取引所におけるクラッシュ後のビットコインの流動性低下は、投資家の長期保有スタンスを示唆している。この傾向が続くかどうかは、BTC取引所の残高を注視する必要がある」とコメントした。
参考:glassnode