はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

IMF、経済への打撃に備える7つのステップ発表:新型コロナウイルス危機

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

IMFが銀行監督者向けガイドラインを発表

国際通貨基金(IMF)が、新型コロナウイルスのパンデミックが金融システムに与える打撃を軽減するための7つのステップを示した。

2008年の世界的な金融危機とは異なる種類の「新たな危機」である現在の経済激変の中で、「グローバル金融システムの信頼性と完全性」を維持するために、銀行監督者が参照すべきガイドラインとして公開された。

IMFは現状について概観し、「現代の経済がこれほど急速にシャットダウンしたことはかつてなかった」「銀行システムへの圧力が高まり、債務不履行の件数増加が差し迫っている。多くの人々は2008年の危機と同じ規模の金融部門へのダメージを予測している」と述べた。

そして、世界の銀行監督者に向け、幾つかの戦略を組み合わせて、景気後退を緩和するよう促し、以下の7つのステップを示した。

7つのステップ

(1)ルールを変更しないこと

危機の最中にルールを変更すると、さらに混乱が生じる可能性がある。また、新しいイニシアチブの施行を延期する体制を整える。銀行は、現行の運用を維持することに集中しなくてはいけない。

(2)バッファーを使用する

規制当局は銀行に向けて、資本と流動性のバッファー(クッション)を活用して、銀行運営に悪影響を与えることなく、継続的な融資を行うべきであることを明確に示す必要がある。

銀行はローンの返済漏れによる流動性や歳入における損失に対応するため、資本保全バッファーを構築してきた。

(3)ローンの変更を奨励する

一時的に大きな打撃を受けた借り手向けの融資に関するスケジュールを積極的に調整する。柔軟な信用リスク管理や減損会計基準についても銀行に通知する必要がある。

(4)損失を隠さない

透明性は、銀行、投資家、株主、納税者など、すべての利害関係者が状況に備えることに役立つ。

(5)支援措置の規制上の扱いを明確にする

信用保証、有給休暇、直接振替、補助金などを対象とする財政措置をどのように扱うべきかを事前に明確にして、透明性を向上させる。

(6)コミュニケーションを強化する

関係者がリモートで連絡を取り合う状況下で、規制当局と銀行の間の継続的な対話を奨励。業務の混乱を考えると、財務健全性の評価に関して重要性の高い報告案件を優先するべき。

(7)国際的な協調

銀行業務はグローバルビジネスであり、国際的に規制当局の間で、幅広く調整を行うことが不可欠。国際的な枠組みの完全性を維持することは、世界的な金融システムの信頼性と完全性にとって極めて重要。

経済損失の3分の2は間接的コスト

IMFは、ホームページで、新型コロナウイルスによる経済損失の3分の1程度が人命喪失、職場閉鎖、検疫などの直接的コストで、残り3分の2は、消費者心理の冷え込みや企業活動の収縮などによる間接的コストだと見積もっている。

2020年の世界経済成長率が昨年のレベルを下回るのは不可避であり、特に低所得国のための支援措置を用意していると説明した。

低所得国・新興市場国のために、約500億ドルの緊急融資を用意、このうち100億ドルは、ラピッド・クレジット・ファシリティ(RCF)を通じて、最も貧しい加盟国向けに無利子の融資として貸し出される。

また、適格加盟国を対象とした大災害抑制・救済基金(CCRT)も準備する。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/05 土曜日
13:40
トランプ一族の「World Liberty Financial」、WLFIトークンの取引開始を提案
World Liberty Financialが仮想通貨WLFIトークンの譲渡可能化を提案。早期支援者のトークンがアンロックされる見込み。
13:00
リップル社、シンガポールでXRPLの起業家育成プログラム開催へ 最大20万ドル資金提供
リップル社がシンガポールでXRP台帳基盤の起業家育成プログラムを開始する。RWAトークン化・DeFi・AI分野などに焦点を置き、最大20万ドルの資金提供を予定している。
10:20
1兆円相当ビットコインが移動も、構造的売り圧力は限定的か=Bitcoin Vector分析
14年以上動かなかった8万ビットコイン(約1.2兆円)が8個のアドレスから移動。仮想通貨取引所への売却ではなくOTC取引との見方も。
09:45
ロシア国営ロステック、トロンでステーブルコインRUBx発行へ 制裁回避狙いも
ロシア国営企業ロステックがルーブル建てステーブルコインRUBxを年内に発行する予定だ。決済プラットフォームRT-Payも立ち上げる。経済制裁回避の意図もあるとみられる。
08:20
Mercado Bitcoin、XRPレジャーで約300億円の資産トークン化計画
ブラジルの仮想通貨取引所Mercado BitcoinがXRPLで実世界資産トークン化を拡大。南米機関による最大規模の取り組み。
07:10
英上場ゴールド探査会社Hamak Gold、ビットコイン財務戦略導入で247万ポンド調達
ロンドン上場のHamak Goldが仮想通貨戦略転換を発表。カタール王族系投資ファンドも参加し株価6%上昇。
06:55
14年以上動かなかったビットコイン、合計1兆円相当が移動 警戒感高まる
14年以上動かなかった合計1兆円相当の仮想通貨ビットコインが、8個のアドレスから移動したことがわかった。当時からどのくらい価値が増えているのかも明らかになっている。
06:30
Ondo Finance、米SEC登録のOasis Pro社買収でトークン化証券市場に本格参入
RWAトークン化プラットフォームOndoが規制準拠のOasis Proを買収。米国投資家向けトークン化証券サービス拡大へ。
06:10
スウェーデン、違法収益による仮想通貨の押収を強化
スウェーデンのストレマー司法相が警察や税務当局に仮想通貨を含む犯罪収益の押収強化を指示。昨年11月導入の欧州最厳格な没収法により840万ドル相当を押収済み。
05:40
2800分の1の確率を突破 個人マイナーがビットコイン採掘に成功、5000万円獲得
個人ビットコインマイナーが7月4日にブロック903,883を単独採掘し、3.173BTC(約5000万円)の報酬を獲得。ネットワーク全体の0.00026%のハッシュレートで成功。
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧