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リップル社、ブロックチェーン送金と決済の導入状況レポートを公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Ripple Blockchain in Payments Report 2019

Ripple社は、「Ripple Blockchain in Payments Report 2019」と題したブロックチェーン送金についての調査レポートを公開した。

毎年発行される同レポートでは、金融サービスプロバイダーによるブロックチェーンベースの決済の幅広い導入状況について取り上げている。

あらゆるものがつながる世界

ブロックチェーンを基盤にした決済システムの導入件数が増加した要因には、顧客とプロバイダーの両者が、ブロックチェーンの「①価値②使いやすさ③信頼性」を証明したことが挙げられる。

2020年、世界人口の約55%がインターネットで繋がり、各々の思考やモノをシェアしている。

インターネットは、主にスマートフォンなどのモバイル端末で行われ、ボタンをクリックするだけで情報を簡単に交換できる時代となった。その反面、「価値の交換」という観点は、まだ複雑で信頼性が低く、コストも高い。

このような課題を解決するため「Ripple Blockchain in Payments Report 2019」では、金融サービスブロバイダーにおけるブロックチェーン技術とデジタル資産の使用方法、計画について紹介している。

決済サービスプロバイダーの成長と持続可能性を実現するには、信頼を構築し、維持することが不可欠である。そのため、ブロックチェーンやデジタル資産などの新しい技術を導入することで、決済サービスを拡大させることが信頼獲得の一歩である。

2019 Edelman Trust Barometerによると、金融サービスは信頼度が最も低いセクターとなっており、テクノロジーセクターも消費者の信頼が低い。金融サービスプロバイダーは、今こそ新しい技術であるブロックチェーンを導入し、決済における透明性の欠如や高額な手数料、失敗、不正利用や侵害といった問題に対処する時であり、それらを成し得た上で、信頼や市場シェアを獲得できるとされる。

「信頼の構築」には公正な価格設定が必要であるが、それには透明性や信頼性、ユーザー体験、そしてそれらを支えているセキュリティが重要となる。

ブロックチェーン技術におけるフライホイール効果

フライホイールとは、車のエンジンを構成する部品の1つ「弾み車」のこと。

ここでは、ブロックチェーンとデジタル資産の導入が進む速度を表している。フライホイールが回転を始めるには多大なエネルギーが必要だが、いったん動き始めると回転を続けることができる。金融業界では、ホイールを動かしてさらに導入を早く進めるために、重要な課題を解決する必要がある。

Ripple資料

フライホイールをすばやく回転させるためには、以下の3点が必要不可欠だ。

①金融機関向けの実装を促進

②法規制を明確化

③国際送金でデジタル資産とブロックチェーン技術を組み合わせ

ブロックチェーンとデジタル資産の導入において、フライホール効果を生み出すためのエネルギーは、『価値と使いやすさ』を証明している。

『価値』とは、最終顧客とプロバイダーにとっての価値であり、信頼性や市場アクセスの向上に及ぶものであり、『使いやすさ』とはプロバイダーにとって技術が機能し、役に立つということである。

過去2年間で、決済にブロックチェーンを導入した金融ブロバイダーは急増している。ブロックチェーンのビジネス的価値と技術的な使いやすさが市場で検証されたことに加えて、国際決済の競争激化も導入促進につながっている。

デジタル資産のニーズ

昨今、金融機関で関心を寄せられているのがデジタル資産の導入だ。

フィンテックの促進により世論が変化したことで、銀行と規制機関はデジタル資産に関して、この技術の市場がますます活気づいていると示している。

グローバル銀行の中には、安定通貨であるステーブルコインとデジタル通貨の可能性を模索しているところもあり、中央銀行においても中央銀行デジタル通貨(CBDC: Central Bank Digital Currency)の可能性が調査されている。このような事例で、基本的ユースケースの中心は国際送金と取引決済、特に債券とコモディティ取引(商品取引)の決済である。

2019年の調査では、4分の3の回答者から、国際送金におけるデジタル資産に強い関心、あるいは非常に関心があるとの結果が出た。

決済や基軸通貨としてデジタル資産を使用することで、相手方の金融機関(取引相手)に関するカウンターパーティーと決済のリスクがほぼゼロにまで低減され、即時送金、資本要件の低減、事前の払い込みなしの世界が実現する。

現状では、「事前の払い込み」が未だ高い利用率にあるのが現状であり、送金を迅速化するための必要悪とみなされている。これにかわるものが、「リアルタイム決済」だ。アンケートでは、実に89%の回答者が「リアルタイ決済」に関心を示した。

結論

これまでの2年間で着実に構築してきたネットワークにより、ブロックチェーンの価値と使いやすさが明確に理解されるようになってきた。

ブロックチェーン決済のフライホイールの回転速度も上昇傾向にある。ブロックチェーンプロバイダーが優れた実践例を共有し、実装を簡略化、迅速化させ、ブロックチェーンとデジタル資産の優れた点を発信し続け、法規制を明確化することも必要不可欠だ。

フライホイールを迅速に回転させるのに有効な方法は、国際送金でデジタル資産とブロックチェーン技術を組み合わせることである。

▶︎Ripple Blockchain in Payments Report(無料DL可能)

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