ビットコイン採掘最大手BitmainとF2Pool責任者が語る「半減期の影響と対応策」

『世界採掘フォーラム』

仮想通貨ビットコインのマイニング中枢、中国四川省の省都である成都市で世界最大級のマイニング業者カンファレンス「世界採掘フォーラム」が開催されている。

このフォーラムには、BitmainやF2Pool、Poolinなど名の知れた大手プールの責任者のほか、仮想通貨関連VCやファンドの関係者も出席、登壇している。

タイミング的にも中国で起きていた新型コロナ感染症による都市封鎖が終わり、ビットコインの半減期(5月12日)も通過したところで、採掘業界の面々は集まって採掘業界の次なるトレンドについて語り合う。

Bitmain:半減期後の状況は好転

半減期後、ビットコインの価格下落やハッシュレートの低下、一部採掘業者の撤退など不安定な要素があったものの、大手マシンメーカーおよびプール運営社のBitmainは、これからの相場観を楽観視する。

Bitmainの看板マシンAntminerの営業責任者 余昆はビットコインの価格とマシンの価値についてこのように意見を語った。

たとえ相場が落ちても、マシンの価値はさほど変わらない。「相場耐性」を持つわけだ。

一方、半減期が過ぎたため、市場の不確実性はすでになくなった。ビットコインの価格が上がれば、マシンの価値も向上するし、本物のブル相場がまだ到来していないため、つまりビットコインとマシンの価値上昇の余地は見込めると思っている。

半減期による報酬減額が影響したのは、採掘難易度と採算の損益分岐点だが、これを受けて業界再編しつつある。旧型マシンは淘汰されているが、四川の豊水期により電気代が安価になるため、採掘の採算周期は以前よりも短くなり得る。

F2Pool:半減期後はゼロサムゲーム

一方、現在ハッシュレートの占有率が最も高いF2Poolの創設者 神鱼は、全体ネットワークの3割を占める旧型マシンS9にとっては「厳しい」とコメントした。

半減期による生産デフレは、投資家や長期ホルダーにとって希少価値上昇の恩恵で喜ばしいことだが、採掘業者にとっては過去最大の試練だ。

報酬半減による不利益のみならず、新型コロナ感染拡大による新型マシンの出荷遅延も影響しており、現段階では「ゼロサムゲーム」の状態だ。

しかし、ビットコイン半減期が訪れること自体は数年前より分かっていたこと。単純なゼロサムゲームでなく、ストックマーケット(供給数の決まった市場)でのゼロサムゲームであり、業者はビットコインの価格上昇を待ち、存続させなければならない。

同氏は、価格上昇をひたすら待つのでなく、様々なツールを利用して業務や利益を最大化する必要があると指摘し、最適化プラットフォームの利用やハードウェアのコスト削減のほか、先物やオプションのようなデリバティブ商品を活用してヘッジする能力も備えなければいけないと説明した。

逆境に強く、臨機応変に対応できる業者だけがサバイバルレースを生き残り、力を強めていくと見ている。

参考:chainnews


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