テザーの新たな技術導入
最大規模のステーブルコインのテザー(USDT)がイーサリアムネットワークの混雑を解消するため、OMGネットワークの導入に続き、イーサリアムのスケーリング技術で、セカンドレイヤーソリューションのZK-Rollupsにも対応することがわかった。
ZK-Rollups(ZKロールアップ)は、ゼロ知識証明をトランザクションの有効性に応用した技術で、1つのトランザクションの中に複数の取引データを入れることで、ネットワークへの負担を軽量化する特徴を持つ。
テザー社とBitfinexのCTOを務めるPaolo ArdoinoはTheBlockに対し、「ZK-Rollupsの原理とは、レイヤー1においてマルチオペレーションを集約し、処理する複数のトランザクションを1つのトランザクションに圧縮することだ。マルチオペレーションには、ETHやERC20トークンの送信、スマートコントラクトの処理を含んでいる」と説明した。
ZK-Rollupsは、サイドチェーンを必要とせず、オンチェーンデータをレイヤー1でより早く処理できるスケーリングソリューションとして好まれているため、我々も採用することにした。
ーArdoino
直近のDeFi利用増加で、イーサリアムネットワークでの混雑状況が深刻化している。決済・送金手段としてのテザーは対策として、ネットワークへの負担を軽減し、USDTの送金速度を加速させる目的で、今月、OMGネットワークへの対応を導入した。8月28日には初めて、300万USDT(3.1億円相当)をイーサリアムから、OMGネットワークへの移動が確認されている。
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Blockchairの最新データによると、9月1日のイーサリアムガス代(送金手数料)は、平均11.75ドルにおよび、中央値も6.34ドルに上昇していた。このようにイーサリアムのガス代は今も高騰に歯止めがかからない状況にあるが、USDTの利用率としてOmniやトロン、EOSのネットワークよりもERC20への需要が最も高いため、スケーラビリティによる改善策が次々と講じられている状況にある。