はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

BitMEX起訴でビットコイン市場動揺も、オーバーシュートせず

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)

米司法省(DOJ)と米商品先物取引委員会(CFTC)が、仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXとアーサー・ヘイズCEOらを告発、Samuel Reed共同創業者(CTO)を拘束したことが分かった。

このニュースが確認されるやいなや、BTC価格は一時10450ドルまで400ドル幅急落。2日昼時点では10600ドル前後を推移している。

BitMEXはユーザー不安の高まりを受け、「BitMEXのプラットフォームは正常に動作しており、すべての資金は安全である」と声明を出した。2019年にかけてシェア急拡大したBitMEXは、香港を拠点にするデリバティブ取引所。同年末の年間出来高は、およそ200億ドル(2.2兆億円)規模に達していた。

関連:仮想通貨取引所BitMEX、年間出来高2兆円規模に|保険基金は62%増

BitMEXは、日本円や米ドルなど法定通貨ペアを取り扱わず、BTC建の取引のみに限定することで、KYCのない取引所としてシェアを急拡大してきた。最大100倍の証拠金取引(レバレッジ取引)をはじめ、独自のゼロカットシステムや無期限スワップなどで日本人トレーダーからも多くの支持を集めていたが、米国居住者へのサービス提供とみなされ、マネロン対策やKYCなどの仕組みが裏目に出た可能性がある。

ゼロカットシステムでは、トレーダーがポジション清算時に必要となる金額について、清算価格と決済価格のスリッページで独自に積み上げた「保険基金」から補填可能な仕組みをとっており、強制ロスカットされた場合に追加証拠金(追証)を請求されることはない。保険基金を利用することで、自己資金以上の損失を防ぐ仕組みとなっていた。

今回BitMEXには、KYCおよびAMLガイドラインに違反したとして、未登録のプラットフォームを運営した容疑がかけられている。

この件を受け、すでに一部のトレーダーは代替取引所に資金を移し始めている。BitMEXの影響は相対的に低下しているものの、BitMEXで取引する米国の顧客の一部が法律や規制に反していると判断されアカウント閉鎖を余儀なくされた場合、ビットコインの売り圧力につながる可能性も懸念される。

BitMEXは20億ドル相当の約190,000BTCを保有するほか、保険基金には36,000BTCが蓄えられている。

BitMEX

BTC先物の取引高では、現時点でもバイナンス、Huobi、OKEXに次ぐ4位につけており、一定の影響力を及ぼしていることが覗える。

取引所間のBTC先物取引量

著名アナリストWilly Woo(@woonomic)もBitMEXの件について言及。

「大幅下落したが、皮肉なことにこれまで幾度となく発生したBitMEXの巨額ロスカットによる暴落に比べれば影響は小さい。今回の下落では、サポートラインさえ崩れていない。」と述べ、BitMEXの影響力が相対的に低下することにより、相場急変時の過剰なボラティリティが抑制される可能性があることを示唆している。

海外のアナリストCryptoHamsterの見解によれば、BTC/USDの週足で「BTC価格>50MA>100MA>200MA」で推移していることから 強気相場の特徴の1つとして捉えることができる。現在の値動きは、2016年5月の強気相場の初動と似通っている。

BTC/USD週足チャート

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/27 土曜日
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
14:00
ステーブルコインとは|市場規模・取引量・主要銘柄と規制の行方
ステーブルコインとは、価格が安定するよう設計されたデジタル通貨。本記事では仕組み・種類(USDT/USDC/JPYC等)・市場規模・リスク・将来性・国内での買い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。
13:50
フィリピン当局、未登録取引所への取り締まり強化 コインベースなどアクセス遮断
フィリピン規制当局が無登録の海外仮想通貨取引所50社へのインターネットアクセス遮断を命じた。コインベースやジェミニも対象になっている。
13:20
ST市場効率化目指す、SBI新生銀行ら6社が新たな決済実証を開始 預金のトークン化で
SBI証券、大和証券、SBI新生銀行ら6社がトークン化預金DCJPYを利用したセキュリティトークンのDVP決済の実証に関する協業を開始した。
13:00
イオレ、仮想通貨レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約開始
東証グロース上場のイオレが暗号資産レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約を開始。年利8%〜、約1万円から利用可能。2026年1月下旬の正式リリースを予定し、事前登録者には4月まで13%の特別料率を適用する。
12:50
クシム、社名を「HODL 1」に変更 Web3・仮想通貨トレジャリー事業へ転換
東証スタンダード市場上場のクシムが社名を「HODL 1」に変更すると発表した。Web3・仮想通貨トレジャリー事業を中核とする企業へ転換。
12:25
国内衣料上場企業ANAP、15億円で109BTC追加購入
衣料品販売のANAPホールディングスが15億円で仮想通貨ビットコインを追加購入し、総保有量が1346BTCに達したと発表した。
11:37
中国環境省、環境管理にブロックチェーンなど先端技術を導入
中国生態環境部が12月25日、ブロックチェーン、AI、ビッグデータを環境管理に統合する方針を発表。全国炭素排出権取引市場ではデータ改ざん防止に既に活用。中国は仮想通貨を規制する一方、ブロックチェーン技術応用は国家レベルで積極推進。
10:36
パンテラ専門家の2026年仮想通貨12大予測 DAT企業統合や量子パニックなど
パンテラ・キャピタルのジェイ・ユー氏が2026年の仮想通貨業界12大予測を発表。AI技術の浸透、DAT企業の統合、トークン化ゴールドのRWA主役化、ステーブルコイン決済の拡大、量子コンピューターによるBTC懸念など、注目のトレンドを解説。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧