- 仮想通貨の潜在的リスク
- 2018年2月、財務省は、マネーロンダリング、サイバー犯罪、価格変動等の仮想通貨関連の課題や潜在的リスクに関して調査していると発表。Nicky Morgan議員(MP)と財務委員会議長は、「仮想通貨の潜在的便益と、それを支える技術を検討する」と付け加えました。
仮想通貨
イギリスのPhilip Hammond財務大臣は、フィンテック企業がより容易に複雑な規制を遵守できるよう、政府が「新たな仮想資産タスクフォース」を立ち上げると発表しました。
大臣は、ロンドンで開催された政府の第2回「国際フィンテック会議」でスピーチを行いました。
Hammond氏は、新たなタスクフォースメンバーには、イングランド銀行、財務省代表者、英国の金融監督機関である金融庁が含まれることを明らかにしました。
Hammond氏は演説の中で、新たなタスクフォースの立ち上げを発表しました。
「新たなタスクフォースは、基本技術の便益の潜在可能性を追求すると共に、英国の仮想資産リスク管理に役立つでしょう。」
2018年2月、財務省は、マネーロンダリング、サイバー犯罪、価格変動等の仮想通貨関連の課題や潜在的リスクに関して調査していることを発表しました。
その際、Nicky Morgan議員(MP)と財務委員会議長は、「仮想通貨の潜在的便益と、それを支える技術を検討する」と付け加えました。
欧州最大の仮想通貨取扱業者であるeToroの社長「Iqbal Gandham」氏は、CoinJournalに対し、新たなタスクフォース結成のニュースに関して以下のように語りました。
「多大な可能性を秘めたエキサイティングな市場ですが、不幸にも少数の詐欺的なプロバイダがこれを悪用しています。しかし業界全体がそれで汚名を着せられるべきではありません。」
Zug(スイスツーク)の非営利団体Pillar Projectの設立者で社長のDavid Siegel氏は、このニュースを歓迎しましたが、規制当局に対し、機能しない既存ルールに頼るのではなく、新たなフレームワークを導入する方法を検討するよう求めました。
「規制当局が真剣に聞いてくれて非常に嬉しく思います。
彼らはリスクではなく、普及に焦点を当てるべきです。
仮想資産を除外したとしても、どんな金融商品も規制は事実上不可能であることを私はずっと言い続けてきました。
今後20年以上に渡ってすべての資産がトークン化されて取引されると想定すると、既存のフレームワークにパッチを当てるのではなく、法律や規制を底から見直す時に来ていると思います。」
このニュースは、市場規制に対する要求が高まっているタイミングで入ってきました。
今週の初め、G20の経済首脳陣は、仮想通貨規制に関する勧告の締め切りを7月と設定しました。
一方、米国の証券取引委員会(SEC)は、米国内のデジタル通貨交換を厳重に取り締まるものと見られています。
多くの合法的な仮想通貨業者は何らかの規制を支持していますが、ほとんどの場合、規制当局は仮想通貨業界のメンバーと緊密に協力しなければならないという点で一致しています。
これは単に詐欺行為を行う企業から投資家を守るだけでなく、業界が妨げられないようにするためです。
Hammond氏の発表にコメントを求められたとき、Indorse社の共同設立者で取締役David Moskowitz氏は、次のように述べています。
「規制当局が技術を理解し、援助して革新を邪魔することなく、潜在的なリスクを経済と消費者から削減する適切な規制当局のフレームワークを支援することは非常に重要です。
シンガポールでは、非営利団体のACCESSは規制機関MASと頻繁に話し合っていて、業界に提出された諮問書の重要なフィードバックを提供しました。
これによって、提案されたフレームワークがどのように業界に影響を与えるか、どのようにして我々が信じているより適切な規制機関の構造になるかについて、規制当局にフィードバックすることは許されるでしょう。」
Hammond氏はまた、確実にルールに従い、自動的に保証するソフトウェアを作り上げることにより、新しいフィンテック企業や金融サービス業界が時間と費用を節約しつつ、より広く新しい規制遵守ができるような「ロボ規制」予備計画を含む、他の複数の新しい対策も発表しました。
2018年1月、英国のテレサ・メイ首相は世界経済フォーラムで、ビットコインが犯罪に悪用されるリスクに対して懸念を表明した上で、ビットコインを監視することは「より真剣に考慮されるべき」であると語りました。