はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

大企業の財務部門がビットコイン購入を検討する理由=米フィデリティ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今年のトレンドはビットコイン投資

米金融最大手フィデリティの仮想通貨関連子会社「Fidelity Digital Assets(FDA)」は、企業の財務部門が資産配分方針の一環として、暗号資産(仮想通貨)ビットコインを購入するのが、今年の新たなトレンドとなったと指摘。企業がビットコインを選択する理由ついて検証した。

今年8月に2万BTC超を購入した米上場企業MicroStrategy社が先陣を切り、米決済サービス大手のSquare社、米Stone Ridge Holding Group、Tudor Investmentなどの企業や機関投資家が、次々をビットコインへ資産配分を行ったと発表している。

新型コロナウィルスの世界的感染拡大と、政府による前代未聞の大規模な財政・金融政策による危機的な経済状況に対処するため、「先見の明のある」企業財務担当者は、ビットコイン投資を選択したとFDAは述べている。

ビットコインはどのように経済状況へ対処できるのか

FDAは、次のような現在の経済状況に対し、ビットコインがどのように対処できるかについてまとめた。

キャッシュフローと収益性

オルタナティブ投資であるビットコインは、一般的に疫病や経済危機によって引き起こされる需要ショックとは関連性が低い。そのため、企業の中心事業や他の投資が不利な状況にある中でも、ビットコインに投資することで、多様化のメリットを享受しつつ、期待を超えるパフォーマンス、及び流動性の恩恵を受ける可能性がある。

また、ビットコインは大きなリターンの可能性がある長期投資である一方で、流動性のある短期投資としても機能する。そのため、企業の購買力を維持し成長へ寄与する可能性があると同時に、収益性やキャッシュフローが低い時期には債務を履行するために十分な流動性を提供する。

金利面

ビットコインや金(ゴールド)は、「利子」を生まない資産との批判を受けるが、現在、利回りがゼロもしくはそれ以下になったことで、状況は変わった。名目/実質の利回りがマイナスとなる資産に比べ、金利がつかなくても、リスクとリターンが非対称の資産を保有することが、より魅力的な投資となった。

量的金融緩和とインフレの可能性

米国の量的緩和に代表されるように、実質無限の供給拡大が可能な法定通貨と対照的に、ビットコインは発行枚数が限定された希少資産であり、非弾力的で予測が可能なビットコインの特性が重要視される中、「価値の保存手段」として脚光を浴びている。

一部の機関投資家や企業は、資産インフレの恩恵の対象となる可能性、また消費者物価のインフレによる法定通貨の購買力低下を考慮した上で、ビットコインを新しい価値の保存手段として捉えている。

リスク管理

さらにFDAは、財務担当者が現在の経済状況の中で直面する様々なリスクに対し、ビットコインがどのように対処できるかについても取り上げた。

  • 金利リスク=現金保有や伝統的なヘッジ方法は非効率的:
          ビットコインはインフレから保護され、成長の可能性が高い非金利資産として魅力的
  • 為替リスク:ビットコインをブリッジ通貨として用いることで費用を抑えることが可能
  • 信用リスク:国家に依存せず、グローバルに休むことなく機能するビットコインを担保とすることで信用リスクを減少
  • 流動性リスク:ビットコインを担保とする借入・貸出が充実し、資本の効率化が可能となった
  • インフレリスク:ビットコインの非弾力性と適切な金融政策が、マネーサプライ増大によるインフレの影響から保護する

非対称的なリターンがあり、伝統的な市場との相関性が低い投資が異なる投資家層から求められているため、今後もビットコイン投資に参加する投資家は多様化していく傾向にあると、FDAは予想している。

出典:Fidelity Digital Assets Blog

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/18 月曜日
15:50
NewLo、リワードプログラム上のポイントを暗号資産に交換できる新機能をリリース
Web3マーケティング企業のNewLoは8月18日、「NewLo Quest」でポイントを暗号資産ETHに交換できる機能を開始。企業向けサービスも展開し、既存ポイントプログラムのブロックチェーン拡張を支援。
14:27
スイス大手スーパー「SPAR」、全国100店舗で仮想通貨決済開始 
スイスの大手スーパーマーケットチェーン「SPAR」が全国100店舗で仮想通貨決済を開始した。Binance PayとDFX.swissとの提携により、100種類以上の仮想通貨とステーブルコインでの支払いが可能になる。
13:30
加藤財務大臣・金融担当大臣の「基調講演」が決定|WebX2025
加藤財務大臣・金融担当大臣が登壇決定 国内最大手のWeb3メディア「CoinPost」の運営会社、株式会社CoinPost(本社:東京千代田区、代表取締役CEO:各務貴仁)が企…
12:28
イーサリアム RWAトークン化のリスクとは?有識者が指摘する課題と対策
ニューヨーク大学教授が、仮想通貨イーサリアムにおける資産トークン化が普及する上での課題を指摘した。大規模採用前に解決すべき問題を提示している。
12:11
メタプラネット、137億円でビットコインを追加購入 
メタプラネットは137億円で仮想通貨ビットコイン 775BTCを追加購入し、累計18,888BTCを保有。通算取得額は2,840億円超に到達し、戦略的なBTC投資を継続している。
11:59
ビットコインETF好調も個人投資家は利益確定売り先行、ジャクソンホール会議控える中
仮想通貨市場ではビットコインETFやイーサリアムETFに過去最高水準の資金流入が続く中、BTC価格は調整中。ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長の利下げ示唆に期待が高まる一方、機関投資家の買いと個人の利益確定売りが交錯している。
09:56
タイ政府、外国人観光客に仮想通貨決済システム「TouristDigiPay」を提供開始
タイ政府が外国人観光客向けに仮想通貨をバーツに交換して決済できる新システムを導入する。マネロン対策などで安全性を確保しつつ、観光業活性化を目指す。
08/17 日曜日
19:37
金融庁、日本円建てステーブルコイン「JPYC」承認へ=日本経済新聞
金融庁が国内初の円建てステーブルコイン「JPYC」を承認へ。今秋にも発行開始予定で、3年間で1兆円分の発行を目標とする。JPYC代表の岡部氏は「ステーブルコインは巨大な国債消化装置」とコメントし、日本国債市場への影響を予測。国際送金やDeFi活用に期待が集まる
14:00
今週の主要材料まとめ、ビットコイン6年以内1000万ドル到達の可能性やリップル訴訟終了発表など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
ステーキング 主要取引所の仮想通貨別・年率報酬を徹底比較
【2025年7月最新】国内主要取引所のステーキング対応銘柄と年率を一覧比較。イーサリアムやソラナなど人気コインの高利率サービスを紹介し、各取引所のメリット・デメリットや税金のポイントも解説します。
11:30
ビットコイン1750万円台で方向感欠く、ジャクソンホール会議が転換点に|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)対円相場が1750万円周辺で方向感を欠く展開。米CPI下振れで利下げ期待が高まるも、PPI上振れで大幅利下げ観測が後退。来週のジャクソンホール会議とパウエルFRB議長発言が相場の鍵を握る。テクニカルサポートも豊富な現在の市況を詳しく分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネットの大幅増益に高い関心
今週は、メタプラネットの決算発表、バリュークリエーションのビットコイン全売却、スコット・ベッセント米財務長官のビットコイン準備金に関する投稿のニュースが最も関心を集めた。
11:00
『守りの金(ゴールド) vs 攻めのビットコイン』資産配分における役割の違いを解説
相場暴落時に注目の集まりやすい金(ゴールド)とビットコインの比較を初心者にもわかるよう解説、インフレ耐性や政府の影響回避といった類似性と、安定性や価格変動要因の違いを比較、投資戦略や資産配分のポイントも提示する。
08/16 土曜日
13:45
トランプ一族支援のアメリカンビットコイン、日本・香港企業買収を検討
ドナルドJrとエリック・トランプ氏が支援する米仮想通貨マイニング企業アメリカンビットコインが、日本と香港の上場企業買収を検討中。マイケル・セイラー氏の戦略に倣い企業財務でビットコイントレジャリー企業を目指す。
13:18
仮想通貨取引所ジェミナイがIPO届出書公開 リップル社からの信用枠も設定
米仮想通貨取引所ジェミナイがナスダックへの上場申請書類を公開した。2025年上半期は純損失が拡大も、リップル社から信用枠も確保している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧