仮想通貨取引所やポーカーサイトをハッキング
インドのバンガロールで25歳のハッカーが、9千万ルピー(約1.2億円)相当の暗号資産(仮想通貨)ビットコインをハッキングで不正取得していたことが判明した。India Todayが報道した。
Srikrishna、別名Shreekiという名前のこのハッカーは、政府のウェブサイトに侵入した疑いで昨年11月18日に逮捕されていた。捜査中に、警察はShreekiが3つのビットコイン取引所と10のポーカーサイトをハッキングして30BTC以上のビットコインを盗んでいたことを発見したという。
Srikrishnaは、マルウェアを使用してハッキングしており、2019年にはインドのカルナータカ州政府の電子調達ウェブサイトに侵入したことも告白しているという。
ハッキング件数の多いインド
マイクロソフトが2020年7月に公開したレポートによると、インドはユーザーが仮想通貨に対するハッキング攻撃に直面する可能性が比較的高い地域である。
例えば、被害者のコンピューターをマルウェアに感染させ、被害者に知られずそのコンピューターの計算能力を犯罪者が仮想通貨マイニングに利用する攻撃について、2019年インドは世界平均の4.6倍多かったという。
また、被害者にウェブサイトへのアクセスやフォームへの入力の際、そのコンピューターに不正なコードをダウンロードさせてパスワードなどを盗みだす「ドライブバイダウンロード攻撃」は、2019年にインドで140%増加。主要な金融ハブであるシンガポールや香港とともに、世界平均の3倍の攻撃量を記録している。
一方、インドの大手仮想通貨取引所では、2020年アクティブユーザーと取引高が大幅に増加したことが報告された。ビットコイン価格が高騰している背景で仮想通貨への注目が高まっている一方、ハッキングの対象ともされやすくなっている可能性がある。
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仮想通貨取引へ18%課税案
インドでは仮想通貨に注目が集まりつつある一方で、規制の不明確さが投資へのハードルとなってきた。
2020年3月にインド最高裁は「インドの中央銀行であるインド準備銀行(RBI)が、国内の銀行および金融機関に対し、仮想通貨関連のサービス提供を禁止した命令は違憲である」との判断を下した。
しかしその後もインド政府が再び仮想通貨取引を禁止する法案を作成していることが報道されるなど、事態は一転二転している。
こうした中、2020年12月にはインド財務省の中央経済情報局(CEIB)は、インド国内の仮想通貨取引に18%の税金を課すという提案を政府に提出したことが判明。
税制を検討しているということは、政府が仮想通貨という新たな資産クラスの理解を深めている可能性の表れで、今後さらに前向きなニュースに繋がるのではないかと期待する声も聞かれた。
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