はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

中華系取引所Huobiのグループ企業、香港SFCより仮想通貨ファンド運用の認可を取得

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

香港拠点のHuobi関連会社にファンド運営認可

中華系暗号資産(仮想通貨)取引所大手Huobiのグループ企業が、香港証券先物委員会(SFC)より、仮想通貨ファンド運用の認可を取得したことがわかった。香港を拠点とするHuobi Technology Holdingsの完全子会社Huobi Asset Management(以下、Huobi AMと表記)が運営するが、次の3種類の仮想通貨ファンド発売を予定しているという。

  • ビットコイン(BTC)トラッカー・ファンド
  • イーサリアム(ETH)トラッカー・ファンド
  • マルチ戦略仮想通貨ファンド

上記3種は仮想通貨のみに投資するファンドだが、10%を仮想通貨、90%を株式や債券に配分するマルチ資産ファンドも立ち上げる予定だという。

Huobi AMは、SFCの規制下にあり、既に「証券に関する助言」および「資産運用」の二つのカテゴリーで認可を受けていたが、投資運用対象資産の構成が仮想通貨100%となるファンドの運用には、さらなる承認が必要とされていた。今回、「仮想通貨に投資するポートフォリオ管理」の規定に準拠することを条件に、同社が仮想通貨のみのファンドを提供することが可能になった。

なお、今年1月に香港初のSFC承認事例となった仮想通貨ETF(Yibo Financialが運営)は、仮想通貨での資産運用比率が10%程度と言われている。

関連:香港で仮想通貨含む上場投資信託(ETF)が承認=Sina財経

プロ投資家向けを想定

Huobi AMのGillian Wu CEOは、同社が目指しているのは、プロ(適格)投資家が仮想通貨投資にアクセスするための、安全で信頼性の高い手段の確立であり、リスク許容度の異なる多様な選択肢を提供することだと述べた。

また、親会社Huobi Technologyの経営陣は、「今回の承認は、今年から始まる、主流機関投資家による仮想通貨の採用と一致しており、完璧なタイミングだ。」とコメントしている。

Huobi TechnologyおよびHuobi AMが、ファンドがプロ投資家向けであることを強調するのは、香港の仮想通貨に対する規制方針が大きく影響しているようだ。

現在の香港の取引所に対する認可は、日本やシンガポールとは異なっており、仮想通貨事業者に特化した認可制度は確立していない。昨年12月に仮想通貨関連事業者として認可を受け、香港初の事例となった「OSL取引所」は、機関投資家と適格投資家に限定したサービスを提供している。

関連:香港証取委が仮想通貨取引所ライセンス発行、ビットコインなどデジタル証券トークン化へ

また、昨年11月、香港の金融サービス・財務局(FSTB)は新たな仮想通貨規制案を発表したが、その規制案には、全ての仮想通貨取引所をSFCの監督下に置くと共に、仮想通貨取引を1億円相当のポートフォリオを持つ適格投資家のみに制限する点が盛り込まれている。

この規制案は、今年後半に香港立法評議会に提出される予定だという。

しかし、当該法案は香港住民の9割超を占める一般投資家を除外すると見られており、国際的な業界団体であるGlobal Digital Finance(GDF)は意見書を提出し、行き過ぎた制限に強い懸念を表明した。なお、Huobiは、米取引所最大手コインベースやブロックチェーン企業R3社とともにGDFを支援している。

関連:個人投資家の仮想通貨取引を制限する香港規制案に「待った」 業界団体GDFが懸念表明

アジア版グレースケールとなるか

中国の仮想通貨ジャーナリスト「Wu Blockchain」は、仮想通貨ベースの投資信託の提供で、米国の機関投資家による仮想通貨投資に大きな影響を与えたグレースケール社に言及。香港には規制の不確実性が存在するため、Huobi Technologyの仮想通貨ファンドが、短期的には大規模な「アジア版グレースケール」ファンドに発展することはないだろうとしながらも、アジアの富裕層や機関投資家の仮想通貨投資参入を促し得ると述べた。

同氏はまた、香港の金融インフラは比較的健全であるため、規制の確実性が高まり、市場が成熟していくにつれ、香港で「アジア版グレースケール」が育成される可能性もあると期待をのぞかせた。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/25 木曜日
16:21
SBI VCトレードとアプラス、USDCによる店舗決済の実証実験を来春開始
SBI VCトレードとアプラスが米ドル建てステーブルコインUSDCを活用した店舗決済の実証実験を2026年春に開始。大阪・関西万博のデジタルウォレット成果を発展させ、QRコード決済でインバウンド顧客向けに新たな決済モデルを創出する。国内唯一の電子決済手段等取引業者であるSBI VCトレードと、豊富な加盟店ネットワークを持つアプラスが協力し、ステーブルコイン決済の社会実装を加速。
14:55
量子コンピュータは仮想通貨の脅威か 専門家が語る「共存」の可能性
量子コンピューティングが仮想通貨業界に与える影響について、楽観論と懸念論が交錯する中、専門家は「共存」の可能性を指摘。ビットコインベテラン投資家やマイクロストラテジー会長は量子が仮想通貨を強化すると主張する一方、開発者は5~10年の移行期間が必要と警告。ソラナやイーサリアムなど主要ブロックチェーンは既に量子耐性技術の実装を開始している。
13:50
アステリア、JPYC企業利用支援の「JPYCゲートウェイ」発表
アステリアは企業向けJPYC入出金管理サービス「JPYCゲートウェイ」を発表。ウォレット管理やガス代負担など企業利用の課題を解消し、100以上の既存システムと連携可能。2026年1月よりβ版提供開始。
13:30
2025年世界仮想通貨浸透率ランキング、日本は47位
Bybitは2025年世界仮想通貨ランキングで、79カ国をユーザー浸透度、取引利用度、制度整備度、文化的浸透度の観点から相対的に評価。シンガポールと米国が上位にランクインし、日本は47位となった。また国別の一人当たりGDPから分析したところ、投資主導型と実用主導型の二つの採用パターンが明確となった。
12:13
ビットコイン価格予想が二極化 来年の37000ドル悲観論と最高値更新説の根拠は
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+%の1BTC=87,850ドルに。 ビットコインが一時的に88,000ドルを上回ったことは、米国上場…
11:44
仮想通貨投資大手が大規模取引か、ワールドコインに3000万ドル投入の可能性
マルチコイン・キャピタルと関連するウォレットが24日、ワールドコイン(WLD)6000万トークンを約46億円で購入した疑いが浮上。オンチェーンデータ分析サービスが報告。WLD価格は史上最高値から95%下落中。
10:30
個人投資家が計22億円の詐欺被害に、米SECが仮想通貨企業などを起訴
米SECは、複数の個人投資家から最低でも計約22億円をだまし取ったとして仮想通貨企業などを起訴。詐欺の手口を説明し、投資家に注意喚起を行っている。
10:22
Aave、所有権紛争でDeFiガバナンスの課題が表面化
大手DeFiプロトコルAaveで深刻なガバナンス対立が発生。年15億円超の収益配分とブランド資産の所有権をめぐり、DAOとAave Labsが対立。Snapshot投票では反対が過半数を占め、DeFi業界のガバナンス課題を浮き彫りに。
10:05
2026年の仮想通貨市場に期待できることは? Presto Researchがビットコイン16万ドル予想
Presto Researchが2026年の仮想通貨市場を展望。ビットコイン16万ドル到達の可能性、量子耐性議論、アルトコイン投機時代の終焉など様々なトレンドを予想している。
08:30
EUの仮想通貨税務透明性法「DAC8」、2026年1月1日に発効
EUの新たな税務透明性法DAC8が2026年1月1日に発効する。仮想通貨資産サービスプロバイダーは同日からEU居住ユーザーの取引データ収集を開始し、2027年9月までに最初の報告が必要となる。
07:35
ビットコイン現物ETF、4日連続で資金が純流出
仮想通貨ビットコインの米国の現物ETFは、23日の資金フローが約294億円の純流出で、これで4日連続の純流出となった。有識者が要因を分析している。
07:12
サークルを騙る偽の金・銀トークン化サイトが出現、同社が注意喚起
USDCステーブルコイン発行企業サークルを名乗る偽のプラットフォームが12月24日に登場し、トークン化された金と銀の取引を提供すると宣伝していた。サークルの広報担当者は偽物だと否定。
06:15
アーサー・ヘイズがイーサリアム売却継続、DeFiトークンに資金移動か
アーサー・ヘイズ氏が過去1週間で1800ETH以上のイーサリアムを売却し、仮想通貨ENA、PENDLE、ETHFIなどのDeFi銘柄に資金を振り向けている。ポートフォリオのリバランス計画の一環とみられる。
05:50
マウントゴックスハッキング容疑者関連ウォレット、177億円相当ビットコインを売却か
マウントゴックスハッキング容疑者に関連するウォレットが過去1週間で1300BTCを取引所に送金した。10月以降の総売却額は2300BTCにのぼる。
12/24 水曜日
17:57
2025年の調整局面 過去サイクルの「仮想通貨の冬」との違いは?
2025年後半、仮想通貨市場は調整局面を迎えている。しかし過去2度の「冬」とは決定的に異なることがある。トランプ政権の支援、ETF普及、規制整備が同時進行。従来の4年サイクルが崩れる可能性も。2026年の市場展望を専門家の見解とともに解説する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧