マイクロストラテジー社、ピークから50%の下落
ビットコインを積極的に購入してきたことで知られる米マイクロストラテジー社だが、木曜日の終値が645.66ドルで引け、ピーク時の価格からおよそ50%下落した。
ビジネスインテリジェンス製品を展開する同社の株価は、1万ドル台前半で大量保有したビットコインの高騰に伴い、投資家の関心を集め数倍まで上昇した。21年2月9日には過去最高となる1,315ドルに達したが、その後は利益確定売りが先行して大幅下落、木曜の終値は645.66ドルと、最高値からおよそ51%下落した。
昨年の8月11日にビットコインの購入を始めて明かして以降、これまで複数回にわたって購入を行ってきた同社は、ビットコインの価格との高い連動(相関性)が指摘されている。
また、3月1日には、新たに1500万ドル相当の現金をビットコインの購入に充てたことを発表した。また、2月24日にも転換社債の発行により調達した資金で、10億2,600万ドル(約1087億円)分のビットコインを購入している。
2月までの高騰の反動で利益確定売りが先行したほか、直近では、米長期金利急騰の影響で投資家のリスク回避姿勢が強まり、金融市場全般が全面安となっていた。
直接要因としては、調達資金で直近高値圏のビットコインを大量に買い増すことのリスク増が嫌気されたほか、転換社債(CB)は、一定条件下で株式に転換される権利を有する社債であるため、潜在的な発行済み株式の増加による「1株価値の株式希薄化」への懸念も顕在化したものとみられる。
CEOのマイケル・セイラー氏は、ビットコインに対して強気な予想を崩しておらず、先月23日に出演したCNBCの番組では、ビットコインの時価総額が将来的には100兆ドルに達するという予想を語っている。
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複数回、ビットコインを購入してきた現在のマイクロストラテジーのビットコイン保有は、90,859BTCと計算され、約4600億円ほどに達している。米国の上場企業としては最もビットコインを保有している企業と見られる。
電気自動車メーカーのテスラもビットコインの価格の変動の影響を受ける企業のひとつだ。2月8日にテスラ社によるビットコイン購入の報道を受け、ビットコインは高騰したものの、現在テスラ社の株価は621.44ドルにまで下落している。