リップル訴訟、CEOらに関わる今後の日程が決定
暗号資産(仮想通貨)XRP(リップル)の販売を巡る訴訟で12日、米SEC(証券取引委員会)と米リップル社の役員らが審議の日程で合意に至ったことがわかった。リップル社CEOのBrad Garlinghouse氏と共同設立者のChris Larsen氏を代表する弁護士が明らかにした。
審議はGarlinghouse氏とLarsen氏が3月上旬に申請した訴状の取り下げを求める申し立て(Motion to Dismiss)に対するもの。
#SEC v. #Ripple #XRPCommunity @sentosumosaba Briefing schedule for motions to dismiss agreed upon and proposed by parties. pic.twitter.com/5LFMrjigCh
— James K. Filan (@FilanLaw) March 13, 2021
個人ら(Garlinghouse氏とLarsen氏)の見解趣旨書(Opening Brief)の提出期限が4月12日、SECの反論する趣旨書は5月14日、反論に対する応答文書の提出期限が6月4日に決定された。
Garlinghouse氏とLarsen氏らはそれぞれ、3月の第1週に個人に対する訴状の取り下げを求める書簡を提出。SEC側はXRPの販売が米国の証券法に触れたなどとする項目を追加したが、被告側はSECが個人らが以前よりXRPが有価証券に該当する可能性があり、リップル社の販売等の行為が違法になり得ることを知っていた点を証明できていないと主張していた。
予定通りに進めば、申し立て却下(Motion to Dismiss)に関する日程は以下の流れで進むこととなる。
- Garlinghouse氏とLarsen氏が見解趣旨書を提出(4月12日まで)
- SECが個人らの見解趣旨書に反論する趣旨書を提出(5月14日まで)
- Garlinghouse氏とLarsen氏がSECの反論に対する応答文書を提出(6月4日まで)
リップル社の訴訟では先週9日、SEC側は「適正手続の保障(デュー・プロセス)と事前通知(フェア・ノーティス)」に関するリップル社の主張の削除を申し立てていた。Garlinghouse氏とLarsen氏らの申し立て(Motion to Dismiss)でもこの項目が言及されていた。
リップル訴訟の経緯
米SECがリップル社を提訴したのはトランプ政権の撤退間近だった20年12月下旬。リップル社の仮想通貨XRP(リップル)の販売が米国連邦証券法に違反したとして、XRPの有価証券性をめぐり現在も議論が続いている。
訴訟の発覚後、規制当局からの取り締まり強化を懸念して、コインベースなど米国の仮想通貨取引所ではXRPの取引を一時停止する事例が相次いだ。
訴訟が発覚した直後XRP価格は20円台まで急落したが、その後2月中旬以降は50円目前を推移している。