仏大手銀行、テゾス(XTZ)上でセキュリティトークン発行

XTZブロックチェーンでトークン発行

フランスの大手銀行ソシエテ・ジェネラルグループが、暗号資産(仮想通貨)テゾス(XTZ)のブロックチェーン上でセキュリティトークンを発行したことが分かった。

500万ユーロ(約6億円)相当の中期的なコーラブル債(発行体が満期よりも先に額面金額を投資家に払い戻す可能性がある債権)となる。発行されたトークンはグループ会社のソシエテ・ジェネラルアシュアランスが取得した。

この実験的な試みについてソシエテ・ジェネラルは、「パブリック・ブロックチェーン上でより複雑な金融商品(ストラクチャード商品とも呼ばれる)を発行できることを示すものだ」と説明。法律、規制、運用上の面からみても実現可能性を提示したという。

トークン化することのメリットについて同社は次のように述べている。

この革新的技術を活用して、金融取引の効率と流動性を向上させる。複雑な金融商品を組成する能力が高められ、市場投入までの時間の短縮、手続きの自動化、取引と決済の透明性とスピードの向上、コストと仲介機関の削減も可能となる。

デジタルユーロ実験にも参画

今回の実験に取り組んだのは、ソシエテ・ジェネラルフォージ(以下、フォージ)というブロックチェーン子会社だった。フォージの革新的技術により、セキュリティトークンを従来の銀行システムに直接統合することが可能だという。ソシエテ・ジェネラルが以前に行ったトークン化の実験にもフォージが関わっていた経緯がある。

2019年にソシエテ・ジェネラルはイーサリアム(ETH)のブロックチェーン上で1億ユーロ(約130億円)分の自社向け債券を発行。

続いて2020年は、フランスの中央銀行が行ったデジタルユーロの実験にも参加しており、4,000万ユーロ(約50億円)分のカバードボンド(裏付けとなる資産がある債券)をセキュリティトークンとして発行している。実験では、この債権の決済がデジタルユーロによって実施された。

また、ソシエテ・ジェネラルは、フランス中銀による中央銀行デジタル通貨(CBDC)実験に協力する8社の1つに選ばれており、テゾス開発関連会社Nomadic Labs、イーサリアム開発会社ConsenSysなどの組織と協力してプロジェクトを進めている。

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さらに、企業向けブロックチェーンの面でも様々な活動に携わっている。米国株式の取引には、ブロックチェーンによる証券決済プラットフォームのPaxos Settlement Serviceを使用。

その他に、中小企業株のブロックチェーン決済インフラLiquidshareに投資しており、ブロックチェーンによる二つの貿易金融プラットフォームwe.tradeとkomgo、石油取引プラットフォームVAKTにも参加している。

機関顧客向けデジタル資産サービスも計画

今回の発表では、テゾス上のトークン発行実験と合わせて、ソシエテ・ジェネラルフォージの今後の事業展開についても触れられた。

2022年までに、フォージは機関顧客向けにデジタル資産の構築、発行、取引、カストディのサービス提供を目指しているという。具体的にどのような資産を扱うことになるのかなど、詳細については述べられていない。

著者:A.Yamada
参考:Societe Generale

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します