COINのオプション取引
米大手証券取引所Nasdaq(ナスダック)が、株式上場した暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースのオプション取引を提供開始する予定であることがわかった。
4月15日に上場したコインベースの株式は「COIN」というティッカーシンボルで、ナスダック市場で取引されている。オプション取引の開始予定日は米時間4月20日を予定する。
コインベースは、米国初の仮想通貨取引所上場事例として関心を集めた。
コインベース役員の売り分
COINは上場初値が381ドルで、一時428.9ドルまで高騰したが、後に反落し現在その初値を下回った333ドルで推移。一部のメディアは、コインベースの役員がCOINの上場直後に保有株を大量売却がCOIN失速要因だと指摘した。
しかし、The BlockがSECで開示された書類などを基に算出した数値によれば、16日付けでは、Brian Armstrong CEOは保有分の2%、Alesia Haas CFOは15%、Emilie Choi COOは24%、Jennifer Jones CAO(会計主任)は役員最多の38%を売却したとされ、一部メディアの認識と乖離も見受けられる。
今回、コインベースが実施した「直接上場(ダイレクトリスティング)」という仕組みは、従来のIPOのように一部の金融機関が株式の引受人となるものではなく、仲介企業が存在しない代わりにロックアップも掛かっておらず、取引流動性を確保するための売却にあたる。
同社の法律顧問を務めるPaul Grewel氏は、メジャーでない直接上場に関して一般投資家による誤解が多い点を踏まえ、SNSでそのメカニズムなどを解説。「直接上場が円滑に進むためには、最大のシェアホルダーらが最低限の株式を得る必要がある。すなわちコインベースの役員であり、上場当日の売却がそれに該当する」とした。
Direct listings are such a new phenomenon that sometimes people misunderstand the way they work. Let’s discuss. ↓
— Paul Grewal (@iampaulgrewal) April 19, 2021