はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

「もしコインベース株をイーサリアム基盤トークンで発行していたら」創業当初の社員が持論を展開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トークンエコノミー時代の上場手段

暗号資産(仮想通貨)ベンチャーキャピタル、Polychain Capitalの創業者兼CEOであるOlaf Carlson-Wee氏は、米仮想通貨取引所最大手コインベースのナスダック上場について、DeFi(分散型金融)という選択肢の方が理想的だったとの持論を披露した。

Carlson-Wee氏は、コインベース創業時に初めて雇用された社員だったこともあり、思い入れも強いようだ。

仮想通貨メディアDeCryptのインタビューで、Carlson-Wee氏は「もしコインベースがイーサリアム基盤のERC-20トークンで株式公開していたら、取引の可能性はもっと広がっただろう。」と切り出し、以下のように展開すべきだったと説明した。

  • 顧客確認後に、株式をERC-20トークンとして発行
  • ステーブルコインUSDCのモデルに倣った方法で、同社のプラットフォームで新規株式公開(IPO)を実施
  • トークンをDeFiの「ワイルドで素晴らしい世界」に送金すると、プールの担保として使用したり、レバレッジをかけたりなど、個人ユーザーが様々な用途に用いることが可能に
  • コインベースの取引所でトークンを実際の株式に戻すことができる

もし、トークンの取引をコインベースに限定していたならば、ナスダック上場で投資した機関投資家の多くは参加していなかったかもしれないが、コインベースの株価は現在の倍以上になっていただろうと、Carlson-Wee氏は主張した。

関連:仮想通貨取引所コインベース「COIN」、ナスダック上場

DeFiの可能性

「USDCモデルに基づいて規制に準拠した、トークン化した株式がDeFiに登場していたら、本当にエキサイティングなことだ」とCarlson-Wee氏は語る。

同氏は、DeFiの可能性を高く評価しており、米経済誌フォーブスとのインタビューでは、仮想通貨分野における最大の技術的進歩の一つとしてDeFiを取り上げ、イーサリアム上のスマートコントラクトに預け入れられている資産総額は、1年間で約80倍に成長したと指摘。互いに身元を知らない個人や企業間でも、何百万ドル(数億円)という金融契約が、普通に交わされているのが、DeFiの凄さだと述べた。

DeFi分析サイトDeFi Pulseのデータによると、現在、DeFiプロトコルへ預け入れられ、ロックされている仮想通貨資産の総額、TVL(Total Value Locked )は、約9兆円(810億ドル)。

Carlson-Wee氏は、このような巨大な資本プールで、「仮想通貨よりも、少し安全なリスク・リターンプロファイルを持つコインベース株」に、TVLの10%を割り当てると仮定すると、従来の公開市場やIPO投資家に匹敵する規模になると主張。このように、仮想通貨をベースにした株式公開こそ、自身が望んでいた道だったと述べた。

一方、同氏は「仮想通貨業界の誰かが、正面玄関から入る必要があったのだろう」と、業界初の大規模な株式公開となったコインベースのナスダック上場背景を考慮する姿勢も見せた。

世界最大手の取引所バイナンスのChangpeng Zhao CEO(CZ)は、コインベースの上場は仮想通貨関連企業が上場する際の手本になるだろうと、高く評価する姿勢を見せている。

関連:仮想通貨取引所バイナンスのCZ氏「コインベースの株式上場は見本に」

コインベースの株価(COIN)

コインベースは新規株式の発行による一般的なIPOではなく、ナスダックへの直接上場(DPO)という手法をとった。4月14日の取引初日に株価は、1株381ドルで始まり、一時428.9ドルまで高騰したが、338ドルで取引を終えた。

その後株価は下落傾向を続けたものの、先週金曜日からは復調の兆しを見せ、現在は290ドル近辺で推移する。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/02 水曜日
07:55
NYSE上場DDCが760億円調達完了、ビットコイン準備金戦略を本格始動
アジア食品ブランド運営のDDC EnterpriseがNYSE上場企業として最大規模の仮想通貨専用資金調達を実施。Anson Fundsらから総額5億2800万ドルでビットコイン準備金構築へ。
07:25
XRP戦略推進へ、ナスダック上場のWebusが1億ドル調達合意
ナスダック上場のWebusがリップル・ストラテジー・ホールディングスと1億ドルの資金調達契約を締結。仮想通貨XRPを活用した事業戦略推進により株価が日中130%上昇も最終的には8%反落。
07:15
「ビットコインが25年に20万ドルへ到達するとの予測は維持」Bitwise
仮想通貨運用企業Bitwiseは、2025年の10の予測に対する中間評価を公開。ビットコインが20万ドルに到達するとの予測は維持することなどを記載した。
06:50
ストラテジーのビットコイン循環戦略、NAV超プレミアムを正当化か=TD Cowen分析
ストラテジーの株価は純資産価値(NAV)を大きく上回って推移。継続的な株式発行が1株あたりのBTC保有を押し上げる構造が、投資家の注目を集めている。アナリストはその持続性とリスクに着目している。
06:12
ビットコイン利確が加速 第3四半期は過去最弱の季節性=アナリスト分析
仮想通貨ビットコインの利確が進む一方、市場は方向感に欠ける展開。第3四半期は過去最弱の季節性もあり、アナリストは地政学リスクや米金融政策の不透明感に警戒を示している。
05:50
トランプ大統領の「大きく美しい法案」上院可決も、仮想通貨少額免税案は見送り
トランプ政権が推進する大型予算法案に、仮想通貨の少額免税や報酬課税見直しの修正案は含まれず。ルミス上院議員は今後の再提出を示唆し、業界団体もロビー活動を継続する構え。
05:37
米SEC、ビットコインやXRPに投資するグレースケールの仮想通貨ファンドETF化を承認
米証券取引委員会(SEC)は、グレースケールのバスケット型ファンドのETF転換を加速承認。構成資産の約8割をビットコインが占めており、今後の仮想通貨ETF全体に追い風となる可能性も。
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。
14:49
日本初の仮想通貨建てクレジットカード「Slash Card」が登場 β版の事前登録開始へ
日本初の暗号資産建てクレジットカード「Slash Card」がβ版の事前登録を開始する。米ドル連動型ステーブルコインUSDC担保サービスで物理・バーチャル両対応。ソラナやイーサリアムなどマルチチェーン互換性とトークン還元リワードを特徴とし、Web3技術を現実世界の決済に橋渡しする。
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧