国内初のIEO実施へ
仮想通貨取引所を運営するコインチェックは31日、国内初となるIEO「Coincheck IEO」の実施を2021年夏に行う予定であることを発表した。
「Coincheck IEO」とは、国内大手取引所のコインチェックが、企業・プロジェクトによるトークン発行を通じた資金調達を支援すること。従来のICO(イニシャル・コイン・オファリング)と比較して、仮想通貨取引所の審査を経ていることからプロジェクトの信頼性が向上するほか、新規上場を前提とした調達支援となることから流動性も担保されやすいメリットがある。
IEOは、資金調達したい企業がトークンを発行し、その販売を取引所に委託。取引所は自社での上場・販売を前提に、発行されるトークンだけでなく、発行元企業についても十分に調査することになる。
IEO参加者は、企業・プロジェクトを支援することにより、トークンを取得することができ、取得したトークンは売買や様々なサービスに利用することが可能だ。IEOは、トークン発行によるコミュニティの形成・強化や資金調達を暗号資産取引所が支援するモデルで、バイナンスなど国外の取引所では活発に行われてきたが、国内での実現には至ってなかった。
コインチェックは昨年8月、Hashpaletteと共同で国内IEO実施に向けて、共同プロジェクトを発足していた。
IEOを通じて販売されるトークンとそのプロジェクトは、Hashpaletteが2021年3月にテストネットをローンチした、NFT特化ブロックチェーン「パレット(Palette)」のユーティリティトークンである「PLT」になる模様だ。
NFT特化ブロックチェーン「Palette」について
「パレット(Palette)」はマンガ・アニメ・スポーツ・音楽といったエンターテイメントコンテンツのNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)形式での流通に最適化されたブロックチェーンネットワークです。
Paletteはエンターテイメント領域におけるデジタルコンテンツの発行・管理・流通に特化しています。2021年3月に、世界時価総額ランキング上位のブロックチェーンプロジェクト4社、業界トップクラスの暗号資産取引所3社、東証一部上場企業2社を含む計12社をコンセンサスノードに迎え、共同でテストネットを運用しております。
また、クロスチェーン技術を実装していることも大きな特徴であり、発行したNFTはPalette以外のブロックチェーンネットワークでも利用することが可能です。現在、イーサリアム(Ethereum)をはじめとする3つのブロックチェーンネットワークとのクロスチェーンに対応しており、NFTの発行及び流通のハブとして対応先を今後順次拡大していく予定です。