はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

規制整備へ動くトルコ、中央銀行が指摘する仮想通貨のリスク面は? Bloomberg報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

議会宛てのレポートでリスクを指摘

トルコの中央銀行が、暗号資産(仮想通貨)についてのレポートを作成し、そのリスクを並べた。またビットコイン(BTC)など仮想通貨のマイニングによる環境負荷についても言及している。

レポートは一般公開されていないが、地元メディアBloomberg HTが入手し、内容を報道した。インターネットに関するすべての法律を担当するトルコの議会機関「オンライン環境委員会」に宛てられたものである。

トルコは現在、仮想通貨に関する規制の整備を始めたところだ。レポートはこれからさらに規制を設定する上での参考にされる可能性もある。

トルコ政府は仮想通貨を全面禁止はしないとしているものの、現在すでに商品やサービスの決済手段として使用することは禁止されている状況だ。また仮想通貨取引所を反マネロン・テロ資金調達規制の対象機関に追加し、1万トルコリラ(約13万円)以上を取引するユーザーについて当局への報告を義務付ける方針も発表した。

関連トルコ財務大臣、今後の仮想通貨規制方針を発表

包括的な仮想通貨規制はこれから

トルコ中銀のレポートはマイニングについて次のように指摘した。

新しい仮想通貨の作成 (マイニング) が大量の電力を消費する場合があり、地球温暖化を加速させる。

トルコの政府機関としては初めて、仮想通貨の環境への影響を懸念したことになる。

この他のリスクとしては「価格変動の大きさ」「脱税、マネロン、テロ資金調達への使用」「仮想通貨ウォレットの盗難、紛失」「サイバー攻撃」「補償など法的な保護がないこと」などの項目を挙げている。

こうしたリスクを考慮して、仮想通貨を価値の単位または交換媒体として使用することはできないと主張する格好だ。

レポートによると、トルコ中央銀行は規制に関する問題を注視し続けており、規制に向けた動きはトルコ国庫・財務省のリーダーシップの下で、関連機関も協力しつつ進められている。一連の調査の後に、仮想通貨についての全般的な取り決めが設定されるという。

購入や取引は依然として活発

一方、トルコでは仮想通貨による決済は禁止されたものの、その購入や保有は現在合法であり、仮想通貨の購入や取引はまだ盛んなようだ。トルコでは法定通貨トルコリラの価値下落をビットコインなどの仮想通貨でヘッジしようとしている投資家も多い。イスタンブールの仮想通貨取引所Cointralは、Forkast.Newsに次のように語った。

政府は(仮想通貨による)決済を禁止しただけで、入金と出金はまだ可能だ。当社は、これまでユーザーが仮想通貨で金を購入できる機能を備えていた。この機能は提供できなくなったが、その他のサービスは以前と同じだ。

またトルコで仮想通貨のマイニングや投資を行うMert Ataş氏も、Forkast.Newsに次のように述べている。

決済禁止のことは懸念していない。それは、仮想通貨を金や銀などと同じ様にコモディティと分類し、支払いに使用できないようにするだけだ。仮想通貨トレーダーは、仮想通貨を自由に売買できる。私の場合は、仮想通貨をマイニングし、DeFi製品に投資している。

トルコでは、仮想通貨を商品やサービスの支払いに利用することはあまり一般的ではない状態で、取引や長期投資の方が主流だ。そのため今回の決済禁止はあまりトルコのトレーダーに影響を与えていないとみられる。今後の規制の行方が注目されるところだ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/29 水曜日
14:45
トム・リー率いるビットマイン、170億円相当のETHを新規購入か=Lookonchain報告
トム・リー氏率いるビットマインが約173億円相当のイーサリアムを新規購入かと報告。保有額は2兆円超え、世界最大のETH保有企業として総供給量の2.8%を保有。株式の流動性も米国46位にランクイン。
14:00
バイナンス、3銘柄を11月上場廃止予定
大手仮想通貨取引所バイナンスがフラミンゴ、カデナ、パーペチュアルプロトコルの現物取引ペアを11月12日に上場廃止すると発表した。定期審査の結果、業界基準を満たさないと判断された。
13:40
【2026年度】仮想通貨(暗号資産)の最新税制要望から読み解く今後の法改正シナリオ|Aerial Partners寄稿
JVCEAと金融庁が2025年に提出した仮想通貨税制の最新要望を解説。ETF導入、申告分離課税、株式等同等扱いの3つの改正シナリオと、今後の制度変更に向けて準備すべきことを整理する。
13:35
RWAトークン化企業セキュリタイズ、SPAC上場決定 評価額は約1900億円
RWAトークン化大手のSecuritizeが、Cantor Equity Partners IIとのSPAC合併により株式上場を発表。企業価値12.5億ドル、ブラックロックなど既存投資家が全株保有。市場シェア20%を占める最大手プラットフォーム。
13:25
米ビットコインETF、ブラックロック除外では年初来マイナスフローに
K33のアナリストが、米国の仮想通貨ビットコイン現物ETFの年初来流入がIBITに集中していると指摘。ブラックロックの役割の大きさが示されている。
13:20
リップルやSBI出資のエバーノース、すでに154億円相当のXRPを保有=オンチェーンデータ
エバーノースが約3.89億XRPを購入し、投資額は9.47億ドルに達したことが分かった。既に5000万ドル以上の含み益を得ている。
12:39
万博提供のデジタルウォレット、約100万ダウンロード達成
大阪・関西万博で提供された「EXPO2025デジタルウォレット」が約100万ダウンロードを達成。会期中に累計590万件の取引を処理した。10月31日より「HashPort Wallet」へリニューアルし、マルチチェーン対応やDEX機能を搭載する。
12:05
Oasys、イーサリアムとのブリッジ対応を発表
ゲーム特化型ブロックチェーンOasysが、イーサリアムとのブリッジに対応。異なるチェーン間での資産移動が可能に。分散型取引所での交換も開始し、IPトークン化への展開を加速。
12:05
『甲虫王者ムシキング』のブロックチェーンゲーム 11月上旬にリリース予定
Kyuzanがセガの人気IP『甲虫王者ムシキング』のブロックチェーンゲームを開発。MUSHIトークンを活用した期間限定カードバトルとして10月下旬にリリース予定。約90種類のムシカードが登場。
11:35
トランプ一族関与のワールドリバティ、USD1ポイント参加者に1.8億円相当のWLFIトークンを配布
トランプ一族関連のワールドリバティがUSD1ポイントプログラム参加者への報酬配布を発表した。提携取引所を通じて合計840万WLFIトークンが配られる予定だ。
11:15
テザーゴールド、時価総額3200億円に倍増 金の価格高騰を受け
テザーが金連動トークンXAUTの第3四半期証明書を公開し、スイス保管の現物金による完全裏付けを報告した。金価格上昇を背景に時価総額は8月から倍増し3200億ドルに到達。
10:55
サークル独自のレイヤー1「Arc」、テストネット始動 ブラックロック・ビザ含む100社超が参加
サークル社が新ブロックチェーン「Arc」のテストネットを開始。ブラックロック、ビザなど100社超が参加し、USDC を活用した次世代金融インフラの構築を目指す。ステーブルコイン市場は3000億ドル規模に成長。
10:35
ビザ、複数ブロックチェーンで決済網強化 4種類のステーブルコイン対応へ
決済大手ビザが複数のステーブルコインへの対応拡大を発表した。4つのブロックチェーン上で4種類のステーブルコインをサポートし、25以上の法定通貨に変換できる決済網を構築。
10:12
テラウルフとフルイドスタック、大規模なAIデータセンター開発へ グーグルが2000億円の債務保証
ビットコインマイニング企業テラウルフがフルイドスタックと新たなAIデータセンターを開発する。グーグルが約2,000億円の債務を保証し、契約収益は1兆円を超える見込みだ。
10:05
Secured Finance、JPYCの新プロダクト群を発表
DeFi開発企業Secured Financeは、ステーブルコインJPYCのプロダクトを発表。日本円市場の金利構造をブロックチェーンで再現して、世界の投資家が日本円金利にアクセスできるようにする。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧