リップル社の欧州拡大
米大手決済企業マスターカードの元役員Sendi Young氏がリップル社に採用されたことがわかった。欧州への事業拡大を率いる。
リップル社の発表によると、Young氏は欧州事業部のマネージングディレクターとして起用。これまでの15年の間、フィンテックや決済、コンサル領域で経験を積み上げてきた経験を事業に活かす方針だ。
直近では、マスターカード社の「データ・サービス事業部」における「グローバルフィンテック・デジタルセグメント」の責任者を5年間務めている。
米国の不明確な規制状況といった背景もあり、リップル社は欧州市場へ力を入れている。プレスリリースで、「欧州はリップル社にとって極めて重要な市場だ」、「弊社の1/4の顧客は欧州を拠点としており、欧州におけるODL(On-Demand Liquidity)のトランザクションは2020年比で+250%も成長し、年初来のODLトランザクションの40%を占めている」、と説明した。
ODLとは
ODL(オンデマンド・流動性)は、仮想通貨XRPを利用した国際送金ソリューション。19年11月に、Rippleのブロックチェーン基盤送金ソリューションxViaとxCurrentは「RippleNet」に名称が統合され、本来の『xRapid』は、「On demand liquidity(ODL)」へと変更された。
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Young氏は今回の起用に際し、「過去10年間、私は金融サービスイノベーションの最先端にいたが、決済と銀行インフラは未だ、クロスボーダー取引および金融包摂に煩雑さや障害をもたらし続けている」と指摘。「ブロックチェーンと仮想通貨は非効率性という昨今の金融課題を解決し、(中略) グローバル金融システムをより公平且つ包括的で透明性の高い形へと改変できると信じている」と語った。
また、リップル社の総合決済ソリューションを提供するRippleNetは新規クライアントであるイギリス企業『Paydek』や、スウェーデンの決済企業Xbaht、Lemonway、MoneyNetintを欧州のクライアントとして取り上げて、今後も欧州事業(決済コリドー等)を強化していくとした。