大手ヘッジファンド、仮想通貨参入
著名投資家ジョージ・ソロス氏が設立したSoros Fund Management社がビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)取引を開始したことが判明。金融メディア「The Street」が関係筋の情報として報道した。
2名の関係者によれば、同ファンドのDawn Fitzpatrick CIOが直近数週間にビットコインなどの仮想通貨取引を承認したと説明。また、これまでも仮想通貨に関する調査を入念に進めていたことを明かした。
Soros Fund Managementは著名投資家ジョージ・ソロス氏が設立したヘッジファンド。現在はファミリーオフィスの顧客にサービスを提供している。
同ファンドは21年3月、仮想通貨への投資やカストディ事業を手がけるNYDIG社の2億ドル(220億円)資金調達ラウンドに参加。Stone Ridge Holdingsやモルガン・スタンレー、New York Life(全米No.3の保険会社)、MassMutual(大手保険会社)などの大手機関とともに出資していた。
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相次ぐ大手ファンドの参入
さらに、著名投資家のSteve Cohen氏の手がける大手ヘッジファンドPoint72も仮想通貨部門の責任者の求人を開始したことが判明。The Streetが関係筋の話として報道した。
Steve Cohen氏は2020年にMLB球団の「ニューヨーク・メッツ」を買収した大物投資家。資産運用企業Point72の資産運用額は220億円(約2.4兆円)以上にのぼる(21年4月時点)。
21年2月、ゲームストップ株にショートしていた出資先の大手ヘッジファンドのMelvin Capital社が50%以上の大量損失を計上した際には、救済措置としてCitadel社とともに2,800億円の追加出資を行なっていた経緯がある。
また5月には、Point72社が仮想通貨市場への参入を検討していることが判明。投資家に当てた書簡の中で「2兆ドル(約219兆円)規模の仮想通貨市場を無視できない」と述べていた。
5月以降の下落相場の影響で、執筆時点では、仮想通貨市場の時価総額は1.4兆ドルまで減少しているが、1月に大きな損失を計上したため、新たな投資機会を探っていたという。
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