Sygnum BankがETH2.0ステーキングを提供
スイスおよびシンガポールに拠点を置くデジタル資産銀行Sygnum(シグナム)は暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)2.0のステーキングに対応するサービスを開始した。銀行がETH2.0のステーキングを行う初の事例となるという。
シグナムは機関投資家向けの仮想通貨取引やカストディ、ブロックチェーン上で発行されるトークン化された証券である「STO」ソリューションなど、デジタル資産関連サービスを提供。2019年にスイスの金融当局(Swiss Financial Market Supervisory Authority)から銀行免許を付与されたデジタル資産銀行として業務を開始し、またシンガポールでも当局から認可を受けた資産管理会社だ。
シグナムが提供するETH2.0のサービスの年利は、最大で7%。現在、ETH2.0のデポジットコントラクトの公式年利は6.3%であるため、それをやや上回る形になる。しかし、ETH2.0では、預けられるETHが多いほど年利は下がる仕組みとなっている。
イーサリアム財団の公式データによると、現在ETH2.0のビーコンチェーンにステーキングされているETHは、6,114,370ETH(1.5兆円以上)に達している。
次世代ブロックチェーンイーサリアム2.0『ビーコンチェーン』は昨年12月にローンチされた。ビーコンチェーンはブロックを検証するバリデータノードを管理する機能を担う。また、2.0は現在ビーコンチェーンの段階にあり、ステーキングによるETHの報酬が還元されるまでには約1~2年間ロックされる期間があると想定されている。
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シグナムはETH2.0ステーキングのほか、現在仮想通貨テゾス(XTZ)のステーキングとスイスフランのステーブルコインDCHFのイールド預金サービスも提供している。
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