CoinPostで今最も読まれています

USDC発行企業のCircle、NY証券取引所に株式上場へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

USDC発行企業が上場へ

ステーブルコイン「USDC」の運営などを行う米Circleは8日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場することを発表した。

ブランク・チェック・カンパニー(SPAC)である「Concord Acquisition Corp」との契約に正式に合意。企業価値の総額は45億ドル(約4940億円)となる見通しで、上場予定時期については言及されていない。

SPACとは

「Special Purpose Acquisition Company」の略で、「特別買収目的会社」と訳される。その企業自体は事業を有さず、未上場企業の買収を行うことを目的とする。

▶️仮想通貨用語集

CircleがSPACを活用して上場する可能については、5月に報じられている。4億4,000万ドル(約480億円)の資金調達を行ったことが明らかなった際、情報筋の話として「この資金調達はSPAC上場への布石」だとされていた。

関連USDCの発行企業Circle、480億円規模の資金調達を実施 SPAC上場を検討か

SPAC上場では、先にSPACが上場して資金調達を行い、その後でターゲットとなる企業(今回はCircle)を選定し買収。それによって、ターゲットとなる企業が株式上場を果たす仕組みで、近年増加している上場手段だ。

未公開企業にとっては、上場に係るコストを削減したり、上場までの時間を短縮できるメリットがある一方で、買収先が正式な審査を経ずに上場できる点などからリスクも指摘されている。

CircleのJeremy Allaire最高経営責任者(CEO)によると、USDCの流通量は過去12カ月間で55倍に増え、260億USDCに届きそうだという。その上で、今回の発表について以下のようにコメントを寄せた。

 

Circleの株式上場は、当社だけでなく、仮想通貨やブロックチェーンのコミュニティ全体にとっても大きな出来事である。

 

基盤となるインフラは大きく進歩しており、USDCのような米ドルの通貨モデルも成長が加速してきた。我々は未来を楽観的に捉えており、これからの発展を楽しみにしている。

Circleの収益源

今回の株式上場の発表に合わせ、Circleの収益源にも注目が集まっている。Circleの金融サービス事業の柱は「USDCの運営」、「決済・財務サービス」、「クラウドファンディングプラットフォームの運営」の3つだ。

出典:Circle

仮想通貨業界ではUSDCの運営が最もよく知られているかもしれないが、この中で1番収益が多いのは現時点で「決済・財務サービス」だという。上記画像の通り、このサービスは、大手仮想通貨取引所の「FTX」、DeFi(分散型金融)のレンディングプラットフォーム「Compound」、「NBA Top Shot」を手掛ける「Dapper Labs」らが利用している。

サービスでは利用企業に対し、決済や財務について、APIなど一連のツールを提供しているという。先週にはCompoundについて、新法人「Compound Treasury」が設立されたことが分かった。Compound Treasuryは、機関投資家のDeFi市場へのアクセスを高めるとしているが、Circleと大手カストディ企業Fireblocksと提携して事業を行う。

関連Compound Labs、USDCの固定金利をフィンテック企業に提供 

Circleが公開している資料によると、6月時点における2021年の損益の見積もりは以下のようになっている。

  • USDC運営:4,000万ドル(約44億円)
  • 決済・財務サービス:6,500万ドル(約71億円)
  • クラウドファンディングプラットフォーム:1,000万ドル(約11億円)
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
09:45
3兆円運用の米ミシガン州の退職年金、10億円以上のビットコイン現物ETF保有
仮想通貨ビットコインの現物ETFに対する米国の年金基金からの需要は増加傾向にある。運用資産総額3兆円に相当するミシガン州の退職年金はウィスコンシン州とニュージャージー州のジャージー市の年金基金に続き、ビットコインETFの株を保有していることを報告した。
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア