仮想通貨購入時の金額上限
米決済大手PayPalは15日、ユーザーが暗号資産(仮想通貨)を購入する際に利用する金額の上限を上げたことを発表した。
これまで1週間の購入上限を2万ドル(約220万円)としていたが、今回のサービスの対象となる米国ユーザーは、1週間に10万ドル(約1,100万円)まで購入できるようにした。変更の理由は、ユーザーからの要望に応えるためだと説明している。
We are pleased to announce that we have recently raised the purchase limits of #Cryptocurrency for eligible PayPal customers in the U.S. to $100,000 per week with no annual purchase limit. Learn more: https://t.co/5zTnnJ5LU4 pic.twitter.com/pG4pTGxUVz
— PayPal (@PayPal) July 15, 2021
PayPalは、2020年10月に仮想通貨サービスの開始を発表。まずは米国で売買サービスを提供し、その後、決済に仮想通貨を利用できるようにした。サービスの内容や範囲は徐々に拡大していく方針で、今年5月には、PayPal以外のウォレットに仮想通貨を出金できる機能を開発していることが明らかになっている。現在PayPalが取り扱っている仮想通貨は以下の4銘柄だ。
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- ライトコイン(LTC)
今回の変更では、1週間の購入制限を上げたことに加え、5万ドル(約550万円)だった年間の購入制限をなくしたことも発表(週ごとの上限があるため、実際には無制限ではない)。PayPalは今回の変更によって、仮想通貨購入サービスにより多くの選択肢が与えられ、柔軟性が高まるだろうと期待を込めた。
また発表では、ユーザーに仮想通貨について理解を深めてもらうため、アプリのガイドや仮想通貨の学習ツールをアップデートしていくとも説明。よくある質問に対する回答や充実した情報を提供し、仮想通貨にまつわる誤解が解けるように取り組んでいくとしている。
PayPalの仮想通貨サービス
PayPalのウェブサイトによると、現在仮想通貨の売買や決済のサービスを利用できるのは、ハワイを除く米地域。全ての取引は米ドルで行う必要があるが、2021年内には米国外へサービスを広げる予定だとしている。今年2月には、英国にサービスを拡大する計画が報じられた。
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決済サービス開始したのは今年3月。まずは利用できる店舗を数百万ほどに制限してサービスを開始しており、今後の利用店舗の増加に期待が集まっている。
その後4月には、傘下の大手送金アプリVenmoが、仮想通貨売買サービスを開始。5月には、独自のステーブルコインの発行を検討していることも報じられたが、その後に同社のブロックチェーン部門責任者Jose Fernandez da Ponte氏は、「そのような計画を考えるのはまだ早い」と説明した。
Venmo
Venmoは、ネットフリックスやペプシとも提携する米国の個人間送金アプリ最大手。20年1月の第4四半期決算発表にて、Venmoの決済ボリュームは年間11兆円に達する規模だと判明した。
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