仮想通貨決済の普及拡大へ
大手暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するバイナンスは、法定通貨と仮想通貨の決済ソリューションを提供するAlchemy Payとパートナーシップを締結した。
バイナンスの決済サービス「Binance Pay」のウォレットを通して、仮想通貨と法定通貨を交換できるようにするブリッジを構築をすることがパートナーシップの目的。Alchemy Payの決済ネットワークに参加しているeコマース大手Shopifyなどで、Binance Payを利用した仮想通貨決済が利用できるようになると見られている。
Shopifyとは
「アマゾンキラー」とも呼ばれ、eコマース市場が変革する中で注目されている企業。eコマースサイトの開発・運営を支援するプラットフォームを提供している。
楽天と提携しており、フェイスブック主導のステーブルコイン「Diem」の運営組織に参加していることでも知られる。
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Binance Payは、バイナンスが開発を進める仮想通貨決済のサービス。バイナンスのアプリから利用が可能で、所定の本人確認手続きを完了したユーザーのみが利用できる。
これまでは友人や家族に仮想通貨を送れるようにしたり、対応する小売店で支払いをできるような機能をつけ、その他には5月に、ホテルの予約・支払いができるように開発を進めていることが分かった。
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Alchemy Payは2018年に創設され、法定通貨とデジタル通貨を組み合わせた決済ソリューションを開発・提供している。法定通貨の経済圏で、消費者や企業らが容易に仮想通貨に投資できたり、DeFi(分散型金融)のサービスを利用できるようにすることによって、ブロックチェーンの普及にも取り組んできた。
法定通貨を含めると300超の決済チャンネルを提供しており、Alchemy Payのサービスを介して決済できる店舗は200万超あるという。Binance Payを利用する小売店や消費者は、今回のパートナーシップで、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など40種類以上の仮想通貨を利用できるようになる。
プレスリリースによると、Alchemy Payの機能を統合したBinance Payはすでに利用できるようになっているが、具体的にどの小売店が現時点で対応しているのかなどの詳細は明記されていない。