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ウクライナ副大臣、仮想通貨の法整備に意欲 税率引き下げも提案中

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

曖昧な法的地位が是正されるか

ウクライナで暗号資産(仮想通貨)合法化の機運が高まっている。

現地の経済メディア「Minfin」によると、デジタル変革省が起草した「仮想資産法案」は、ウクライナ議会の二回目の読会(審議)で採択される準備が整っていると言う。仮想通貨課税に関する修正案などは今年9月頃、最高議会に提出できると述べた。

Minfinのインタビューに応じたデジタル変革省のOleksandr Bornyakov副大臣は、新法案が可決されることで様々なメリットが生まれると言及。同同法案は、昨年12月に第一回の読会が行われ、7割近くの議員が賛成票を投じた経緯がある。

Bornyakov副大臣によると、ウクライナにおける現在の仮想通貨の法的枠組みは「中立的」、つまり「禁止されているわけでもないが、同時に許可されているわけでもない」曖昧な状態に置かれているとのこと。

ウクライナは、ブロックチェーン分析会社Chainalysisが昨年9月に発表した「仮想通貨採用指標」でトップに君臨している。最も仮想通貨の使用が進んでいる国として知られているのに対し、法的地位が確立していない点は、興味深い事例だと言えるだろう。

関連:「日常的に仮想通貨が使われている国、世界2位はロシア」Chainalysisレポート

デジタル変革省とは

ウクライナの行政デジタル化に関する政府機関。公共サービスのオンライン化、高速インターネットの整備、デジタル技術教育、GDPに占めるIT分野のシェア拡大などを目指している。

▶️仮想通貨用語集

仮想通貨による支払い

ウクライナ国内において「仮想通貨は支払いの手段ではない」と、同法案には明確に記されているとBornyakov副大臣は指摘。しかし、米ドルが支払い手段として認められていなくても、ドル建てのカードで決算が可能なように、ウクライナの法廷通貨フリヴニャへ即時変換する仲介業者を利用することで、仮想通貨で決済することも合法となると、大臣は説明した。

法案には仮想通貨の保管や交換、また決済サービスの提供に関する規定が盛り込まれているため、新たな仮想通貨関連サービス市場の成長が期待されると言う。

「新たな法律により、仮想資産は政府と社会にとって完全に合法で一般的な事象になるだろう」とBornyakov副大臣は述べた。

営業許可は必要

Bornyakov副大臣は、企業がウクライナで仮想通貨サービスを提供するにあたり、「営業許可」(Work Permit)は必要になるが、ライセンスのような登録制とは異なると説明。「営業許可」を取得するのに、ウクライナで法人登録する必要はなく、必要な資本条件を満たしていること、また創設者が制裁リストに含まれていないことを証明するデータを提出することが重要だとしている。

副大臣は、グローバルに展開する仮想通貨ビジネスの特徴を考慮すると、ウクライナで登録要件を設定した場合、企業が同国に参入することはないと予測していると言う。

顧客確認要件は世界基準を採用

Bornyakov氏は、仮想通貨関連サービスを利用する顧客の身元確認については、「国際的な要件」に準ずることになると発言。マネーロンダリング防止対策等については金融活動作業部会(FATF)などの勧告に従うとした。

「仮想通貨はウクライナと世界にとっての未来」であり、主流となるためには取引の透明性を確保することが重要であると主張。その一方で同氏は、過剰な規制によって新たな産業の発展を妨げないようにしたいとも述べ、規制のバランスに配慮する考えを持っていることを明らかにした。

新たな規制当局を創設

新法案には、仮想通貨に特化した新たな規制機関「仮想資産規制の国営サービス」(NSVA)の設立が盛り込まれているという。NSVAは独立した国家機関で、主に、仮想通貨企業に許可証を発行する役割を担うことが見込まれている。

また、仮想通貨提供の目的によって、財務省や中央銀行、国家証券・株式市場委員会(NSSMC)などの既存の規制当局が、監督責任を果たす場合もあるという。例えば、法廷通貨を裏付けとするステーブルコインなどは中央銀行が、証券やデリバティブ商品が関連する場合はNSSMCが担当当局となるとのことだ。

なお、仮想通貨の課税や関連する税法改正については検討中だとしながらも、Bornyakov氏は、仮想通貨取引を消費税の対象外とし、個人に対する税率を現在の19.5%から5%に引き下げることを、財務省と税務委員会に提案していると述べた。

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