はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

USDCの運用機関Centre、ステーブルコインの世界ネットワーク構築を目指す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

グローバル化のための新チーム結成

米ドル建てのステーブルコインUSDCの発行規格を統括する『センター(Centre)』は30日、世界レベルでデジタル通貨と関連サービスを促進する新たなチームを発表した。

センターは決済企業の米サークル(Circle)社と米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースによって設立された、ステーブルコイン発行のための規制と運用の枠組みを提供する標準化組織。USDCのガバナンスや技術関連ロードマップ、オープンソース化などに貢献している。

オープンソースで構築されるUSDCは、センターが定めた報告及び審査要件を満たすことで、適格とみなされた金融機関やフィンテック企業が発行可能な会員制度をとっていることが大きな特徴だ。

新チームは、最高商務責任者、最高リスク・コンプライアンス責任者、最高財務責任者などの幹部を含む6人から構成される。今後数年間で規格の調和とサポートに取り組み、会員の拡大を目指すという。

USDCとは

USDCは米ドルを1:1で担保資産とするステーブルコイン。価値は1ドルと同じように推移する仕組み。コインベースとサークル社の共同事業体「Centre」によって発行される。ステーブルコインの中では、テザー(USDT)に次いで2番目に多い流通量を誇る。

▶️仮想通貨用語集

グローバルネットワーク構築へ

センターは公式ブログで、現在、会員制度とオープンソースの枠組みを活用することで、世界中の様々な金融機関がUSDCを発行することが可能だと回答している。そして、将来的には、センターが「世界中のどの通貨圏からでも参加できるグローバルなスキームとなること」を期待しているという。

昨年12月にセンターのCEOに就任したDavid Puth氏は、今回結成されたコアチームを中心に「ステーブルコインのグローバルネットワーク」を構築したいと抱負を語っている。

最終的にはUSDCのように、他国でもセンターの基準に基づいて構築された相互運用可能なステーブルコインを連携できるように、海外のパートナーを増強させている。

Puth氏は、JPモルガン・チェースやステート・ストリートなどで要職を経験したウォール街のベテラン。センターのCEO就任前には、世界金融市場の重要機関に指定されているCLS Bank Internationalの最高経営者を務めていた。

同氏は、センターをグローバルに発展させるために必要なリーダーシップと運営チームを構築し、センターの会員を、銀行、大手フィンテック企業、金融サービス企業や決済企業、さらには仮想通貨ベースの金融企業まで拡大することを目指している。

現在、USDCの流通量は270億ドル(約3兆円)を超えている。イーサリアム(ETH)、アルゴランド(ALGO)、ステラ(XLM)、ソラナ(SOL)、Tron(TRX)の5つのブロックチェーンで稼働しており、今後も複数のブロックチェーンに導入される予定だという。

関連:ステーブルコインUSDC、Tronブロックチェーンに対応

USDCの透明性

センターは米ニューヨーク州のビットライセンス(仮想通貨事業者が同州の居住者にサービスを提供するための許認可)を保有する事業者。同機関は「USDCは、詳細な財務・運営の透明性を備えたソリューション」であり、米国の規制の枠組みの中で運営されていると強調している。名指しはしていないが、「既存のアプローチ」(他のステーブルコイン)は財務・運営の透明性を欠き、規制されていないオフショアの管轄区域で運営されていると批判した。

センターは、8月22日、USDCの裏付け資産を、より保守的な現金と短期米国債のみに限定する方針を発表。7月に初めて、裏付け資産の内訳を公表したが、今後も透明性を確保する努力を続けるとしている。

関連:米Centre、ステーブルコインUSDCの裏付け資産を現金と米短期国債のみに変更へ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/26 火曜日
19:00
アニモカ・ブランズとAntler Ibex、日本IP特化のWeb3投資ファンドを発表|WebX2025
WebX2025でアニモカ・ブランズとアンラーが日本IPに特化したWeb3エンタメ投資ファンドを発表。未活用の日本IPを世界展開し、NFTやトークン化で新市場開拓へ。
18:47
小池都知事の閉会挨拶「Web3市場のさらなる成長に期待」|WebX2025
25・26日開催のWebX2025閉会式で小池百合子都知事がビデオ登壇。Web3技術によるイノベーション創出を評価し、気候変動や国際情勢の課題解決に向け「世界の叡智結集」を訴えた。国際金融都市・東京実現に向けブロックチェーン活用による金融デジタル化支援も表明。
18:15
強気相場はいつまで続く?仮想通貨のトップアナリスト3人が価格予想|WebX2025
WebX2025でトップアナリスト3名(マネックス証券・ビットバンク・X-Bank)がビットコイン価格を徹底予想。2025年末20万ドル(約3000万円)到達の根拠として、米国利下げ期待、トランプ政権の仮想通貨政策、ETF資金流入、企業のトレジャリー戦略を分析した。
18:09
イーサリアムが創る企業変革の未来:テクノロジーから社会実装へ|WebX2025
WebX2025でイーサリアム財団らが企業変革を議論。インフィニット・ガーデン構想、AI融合、分散型ID、日本企業への警鐘など次世代インフラを詳報。
14:45
トークン化株式のリスクに警鐘、国際取引所連合が規制強化を要請=報道
国際取引所連合(WFE)は、公式書簡でトークン化株式の拡大に懸念を表明し、米証券取引委員会(SEC)、欧州証券市場監督機構(ESMA)、証券監督者国際機構(IOSCO)など証券規制当局にトークン化株式への監督強化を要請した。
13:50
米上場の医療企業、ソラナの財務戦略開始へ
米上場の医薬企業シャープス・テクノロジーは、仮想通貨ソラナの財務戦略を開始する計画を発表。580億円超の資金を調達することも発表した。
12:20
ヴィタリック、分散型予測市場に「金利欠如でヘッジ手段としての魅力低め」と指摘
仮想通貨イーサリアムのヴィタリック・ブテリン共同創設者が分散型予測市場の金利不在問題を指摘した。ヘッジ手段として利用する魅力に欠けると分析している。
10:16
「次世代金融は4〜5年で実用化へ」マネックス松本会長とギャラクシーのノボグラッツCEOが予測|WebX2025
WebX 2025でマネックス松本大会長とギャラクシー・デジタルのノボグラッツCEOが対談。仮想通貨業界の現状、IPO動向、イーサリアム価格急騰の背景、規制展望について議論した。
09:52
田中渓「暗号資産はアーリーアダプター段階」、伝統金融業界の認識変化を語る|WebX2025
WebX2025で元ゴールドマン・サックス田中渓氏が「暗号資産投資家はアーリーアダプター段階」と分析。伝統金融業界の認識変化(10年前95:5→現在7:3)や「99%の人はまだ投資していない」現状を指摘。bitFlyer加納CEOとの対談で日本円1%の資産配分など具体戦略も言及。
09:41
「暗号資産は次世代産業」加藤財務大臣、WebXで国際競争力強化と制度整備を語る|WebX 2025
WebX 2025で講演した加藤財務大臣は、日本の暗号資産(仮想通貨)市場が口座数1,200万を突破し着実に成長していることを強調。トランプ大統領率いるアメリカなど各国が次世代産業として暗号資産を重視する中、日本も税制改正や規制整備で国際競争力を高める方針を示した。
09:00
イーサジラ、最大370億円の自社株買いを承認 イーサリアム保有額720億円に到達
ETHトレジャリー企業イーサジラが最大約370億円の自社株買いプログラムを承認した。仮想通貨イーサリアム保有額は720億円に達しており、株主価値向上を目指す。
08:45
グレースケール、アバランチ現物ETF申請 ナスダック上場目指す
グレースケールが8月22日にSECへアバランチ現物ETF申請を提出。既存投資信託をナスダック上場ETFに転換し、大衆向けの投資機会を提供目指す。
08:12
ストラテジー、3081BTC買い増し ビットコイン循環供給量の約3.2%に
米ストラテジー社が仮想通貨ビットコインを3,081枚追加購入し、保有量は63.2万BTCに達した。
07:50
財務省・トヨタ・LayerX等が見据える次世代決済、AIエージェント・預金トークン等|WebX2025
WebX2025で財務省・TOYOTA・LayerXが次世代決済を議論。AIエージェント決済、預金トークン、CBDC戦略、米国法案への対応など最新動向を詳報。
07:35
ビットマイン、イーサリアム約19万ETHを買い増し
仮想通貨イーサリアムトレジャリー企業ビットマインは25日、イーサリアムの保有量が24日時点で1.2兆円相当に達したと発表。先週は19万0,500ETHを買い増しした。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧