TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

Web 3.0により発揮されるインターネットの真価とは Ontology(オントロジー)寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

生活に不可欠なインターネットが抱える課題

インターネットは、生活のあらゆる場面に浸透しています。私たちがお互いにコミュニケーションをとる時、仕事をする時、エンターテイメントを楽しみたい時、知識を得る時ですらも、インターネットが不可欠となっています。

インターネットの普及に伴い、私たちが日常的に利用しているオンラインのプラットフォームやサービスを提供するテック企業の集合体「ビッグテック」の影響力も高まる一方です。

これらの巨大企業は、何百万人(場合によっては何十億人)ものユーザーを集めるプラットフォームを生み出しています。こうしたプラットフォームを利用するには、ユーザーはメールアドレスや電話番号などの個人情報を提供する必要があります。テック企業は、こうした情報を利用してターゲットを絞った広告を作成したり、第三者に販売したりすることで、収益化につなげています。 

Web 2.0が直面した問題

現在のWeb 2.0時代は、こうした「ビッグデータ」に象徴されます。それは、ユーザーが個人データを中央集権的なプラットフォームに渡し、そのデータを利用した企業が一方的に莫大な富を享受する世界です。ユーザーに提供される「無料」プラットフォームは、ユーザーを一種の商品に変えてしまいました。

ユーザー側では現状、あるプラットフォームに渡した自らのデータが、どこでどのように利用されるかについて、全くと言って良いほどコントロールすることができません。また、個人情報は一元化されたプラットフォームに保存されるため、ハッキングされやすいという問題もあります。近年、数多くのデータ漏洩が発生し、何億人ものユーザーの個人情報が流出しています。

関連:医療データ漏洩を分散型デジタルIDがどのように防ぐか|Ontology(オントロジー)寄稿

現在は、Web 2.0からWeb 3.0への過渡期にあります。Web 3.0時代では、中央集権的なプラットフォームに翻弄されることのない時代に向かいます。それは分散型データの世界であり、人々が自らの個人データの所有権および管理権を取り戻すことのできる時代です。

関連:ユーザーデータとプライバシー保護に分散化が不可欠な理由とは|Ontology(オントロジー)寄稿

Web 3.0とは

「Web 3.0とは何か」というテーマには様々な見解があり、まだ明確な定義はなされていません。ティム・バーナーズ=リーが提唱した「セマンティック・ウェブ」「グローバル・ブレイン」「IoE(Internet of Everything)」などの概念は、まだまだ手の届かない存在です。

Deloitte社の2019年版レポート「The Spatial Web」によると、Web3.0時代には「インタラクション(相互作用)」「コンピュテーション(演算)」「インフォメーション(情報)」の、3つのレベルでWeb2.0とは異なる質的な変化が起こるとされています。

出典:Ontology

またフォーブスによると、分散型台帳やブロックチェーン上のストレージなどの技術が台頭することで、データの分散化が可能となり、透明性のある安全な環境が構築されることになります。これは、上述したインターネットの中央集権的な問題の解消に役立ちます。

「データ覇権主義」による搾取への別れ

ユーザーが自分のデータを独立して管理できるようになれば(そして誰がそれにアクセスできるかを自分で決められるようになれば)、中央集権的なプラットフォームは個人情報を密かに収集することができなくなります。

それはプライバシーの向上に加え、個人データが中央集権的なサーバーに保存されなくなることから、データ漏洩の防止にも役立ちます。

つまり、Web 3.0はユーザーの手に力を取り戻し、中央集権的なプラットフォームによる「データ覇権主義」や「データ搾取」に別れを告げるものとなります。

共同ガバナンス(Co-governance)への取り組み

Web2.0からWeb3.0へと進展するにつれ、私たちの生活はより密接なデータに根ざした、よりインターネットベースなものとなっていくことが予測されます。

これに対応して、すべてのユーザー(開発者や企業を含む)のインフラに対する要求は、物理的なレベルだけでなく、ガバナンスへのガイドラインの要件も含まれるようになってくるはずです。

Web 3.0時代に向け、オントロジーはオンチェーン・ガバナンス、インターチェーン・ガバナンス、チェーンネットワーク・ガバナンスという3つの基盤の確立に努めています。

ガバナンスとは

ガバナンスとは、ある集団の経営・運営を管理監督するプロセスや仕組みのこと

仮想通貨用語集

共同で構築していくエコシステム

Web 3.0のオープン性と共同ガバナンスは、複数の当事者が重要なインフラを共同で開発することを意味します。

オントロジーが構築したチェーンネットワークシステムとEVM(イーサリアム仮想マシン)ソリューション、および共同ガバナンスの原則に基づき、オントロジーはさまざまなインフラ構築者、企業、あるいは中央集権型のインターネットプラットフォームと容易に統合することができます。 それらと共に発展し、分散型のWeb 3.0への移行を加速させていくことができます。

オントロジーの分散型クロスチェーンウォレットである「ONTOウォレット」は、現在14のブロックチェーンと400以上のdAppsをサポートしています。また、Binance、Chainlink、Polkadot、Waves、Neo、NEAR Protocolなどの他の分散型インフラを構築するプロジェクトとも協力しています。

関連:オントロジー、独自のEVM(イーサリアム仮想マシン)開発完了を発表

出典:Ontology

これまでオントロジーは、分散型ソリューションの採用に関心のあるさまざまなパートナーと積極的に協力してきました。現在では、モビリティ、在庫管理・物流、マーケットプレイス、企業データ認証、デジタルコンテンツ、音楽著作権、スマートバンキングなど、複数の分野にソリューションを提供しています。

出典:Ontology

またオントロジーは、Web 3.0インフラ構築の貢献のため、Google Cloudのような従来の中央集権型インターネットプラットフォームとも公式に提携し、分散型アプリの構築を促進させ、オープンな共同ガバナンスおよび共同で構築できるWeb 3.0を目指します。

相互の信頼を可能にするオントロジーのソリューション

現在のWeb 2.0の問題点は、ユーザーのデータを継続的に蓄積・保存・収益化している少数の大手企業が中心となって管理していることです。世界有数の大企業の間では、データ漏洩の事例が多く報告されています。

オントロジーのミッションは、データとデジタルアイデンティティのコントロールをユーザーに戻すことです。これにより、自らのデータへのアクセス権を決めるのは、ユーザー自身となります。次に紹介する3つのファクターが、現在のWeb 2.0時代に著しく欠如しています。これらを強化することで、プライバシーと自律性の促進にオントロジーは貢献していきたいと考えています。

分散型アイデンティティ

現在、ユーザーは知らず知らずのうちに大量のデータを中央集権型のプラットフォームに提供し、それらは中央集権型のサーバーに保存されています。オントロジーは「ONT ID」および「OScore」といったソリューションを提供し、ユーザーが分散型のアイデンティティを作成し、それを複数のプラットフォームで掛け持ち利用することを可能とします。

「ONT ID」は、オントロジーの分散型アイデンティティフレームワークで、ユーザーが自分のデータをコントロールし、第三者が自分の特定の情報にアクセスできるかどうかを決定することができます。「ONT ID」を使えば、ネットユーザーはもう中央集権的なプラットフォームに頼る必要はなくなり、オンラインで本人確認が必要になった場合、ユーザーはデータの機密性と安全性を確保した上で実行することができます。

また「OScore」は、オントロジーの分散型信用スコアです。OScoreのユーザーは、分散型の信用スコアを数値化・活用し、自らの活動に応じた報酬を得ることもできます。

関連:オントロジー(ONT)が解説、分散型アイデンティティに特化したブロックチェーンとは【寄稿】

分散型データ

オントロジーの分散型データマーケットである「SAGA」は、企業や個人ユーザーに、信頼性が高く、標準化された、コスト効率の高いデータ取引プラットフォームを提供します。

SAGAのエコシステムでは、ユーザー(個人または企業)はONT IDを使ってデータを検証し、データストリームとその所有者を関連付けます。これにより、データ所有者の権利が確実に保護されます。

関連:オントロジーが分散型データ取引所「SAGA」をローンチ、成長著しい産業にアプローチ

デジタル資産

オントロジーは、分散型信用システムを従来型金融と組み合わせます。信用ベースのクロスチェーン分散型資産管理プラットフォームにより、Web 3.0のP2P取引とディスインターミディエーション(仲介業者の排除)を実現します。

上記のソリューションはオントロジーのプラットフォームでサポートされるだけでなく、従来型の産業や中央集権的なネット上のプラットフォームでも採用できます。

Web 2.0の問題を克服

Web 3.0の定義については様々な見解がありますが、オントロジーはWeb 2.0に内在する問題の克服を目標としています。ブロックチェーン技術を活用することで、オントロジーは他の分散型技術と同様、Web 3.0でインターネットの真価を引き出す事ができると考えています。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/21 木曜日
17:00
BitwiseがソラナETF準備開始 デラウェアで信託登録完了
暗号資産運用大手Bitwiseが、ソラナ(SOL)ETF組成に向けデラウェア州で信託登録を完了した。VanEck、21Sharesに続く参入となる。
16:59
バイナンス、5種類の仮想通貨取引ペアを11月22日に取扱い中止
大手取引所バイナンスが、THETA/ETHやRARE/BRLなど5種類の仮想通貨取引ペアの取扱い中止を発表。11月22日12時より取引停止へ。各トークンは他の取引ペアで継続取引可能で、価格への影響も限定的。スポット取引ボットサービスも同時終了。
15:27
ビットコイン1500万円突破 ETFオプション解禁で資金流入加速
ビットコインが史上初めて1500万円を突破した。米国でETFオプション取引が解禁され、機関投資家の参入が加速。IBITへの1日1000億円規模の資金流入が継続する中、トランプ政権への期待も相場を押し上げる。バーンスタインは3100万円到達の強気予想を見立てている。
13:10
ソラナPhantomウォレット、米AppStoreの無料ユーティリティアプリ部門でトップに
ソラナ基盤のPhantomウォレットが米AppStoreで無料ユーティリティアプリ部門1位を獲得。無料アプリの総合部門でも5位に躍進した。
11:25
半導体大手エヌビディア決算報告 過去最高の売上高
エヌビディアが8~10月期決算を発表。売上高は再び過去最高を記録した。AI需要拡大で業績好調も、成長率の鈍化予想で株価は下落している。
11:05
米SEC、仮想通貨指数ETFの上場判断を延期
ゲンスラー率いる米国証券取引委員会は、米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンの仮想通貨指数ETF「EZPZ」の承認判断を延期した。
09:40
「仮想通貨は申告分離課税で20%に」国民民主党の玉木代表が与党に要望
国民民主党の玉木代表が仮想通貨税制改正を与党に要望した。雑所得から申告分離課税にすることを提案している。
07:50
テザーUSDTが3000億円分新規発行、市場に流動性注入
今週仮想通貨ビットコインの上昇に際し、ステーブルコインのテザー(USDT)が大量に発行されたことが明らかになった。
06:50
米上場のバイオ企業、ビットコイン財務戦略を採用
米上場のバイオ医薬品企業のHoth Therapeuticsは、最大100万ドル相当の仮想通貨ビットコイン購入を取締役会で承認した。
06:40
トランプ次期政権、史上初の仮想通貨特命官ポストを検討
トランプ次期大統領の移行チームは仮想通貨政策に特化した史上初の常勤のホワイトハウスポジションの設置を積極的に検討しているようだ。
06:20
マイクロストラテジー時価総額が米国トップ100に、ビットコイン史上最高値更新受け
仮想通貨ビットコイン続伸を受け、BTCを大量に保有する米マイクロストラテジー社の株価も続伸し、史上最高値となる504.7ドルに到達し米国で時価総額トップ100にランクインした。
11/20 水曜日
17:03
韓国の仮想通貨課税、2025年1月から導入見込み
韓国政府が2025年初頭から実施予定の仮想通貨課税について解説。免税限度額を250万ウォンから5000万ウォンへ大幅引き上げで、年間利益560万円未満は非課税に。取得価格不明時の代替計算方法導入など、投資家に配慮した新制度の詳細を紹介。11月下旬の法案可決を目指す。
14:00
BONK急騰、アップビットでウォンペア提供開始
韓国最大の仮想通貨取引所Upbitは20日にソラナ基盤の犬系ミームコイン「BONK」の新規上場を実施し、韓国ウォンの通貨ペアを新たに提供し始めた。
13:57
Ledger Stax・Flex完全ガイド|仮想通貨の高性能ハードウェアウォレットを徹底比較
10周年を迎えたLedgerの次世代ハードウェアウォレット「Stax」と「Flex」を詳しく解説。大画面タッチパネル搭載の最新モデルの特徴から、定番のNanoシリーズとの違いまで完全網羅。セキュリティと使いやすさを兼ね備えたウォレットの全貌を紹介しています。
13:20
マイクロストラテジー会長、マイクロソフト株主総会でビットコイン投資を提案へ
米マイクロストラテジー社のマイケル・セイラー会長が、マイクロソフト株主総会で3分間のビットコイン投資プレゼンを実施すると発表。ビットコイン投資は株主にとっても、株価を左右する重要な議題であり、総会で議論されるべきだと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧