個々の仮想通貨企業との契約を禁止
米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)は、個々のチームが暗号資産(仮想通貨)取引企業などとのスポンサーシップやNFTの販売を行うことを禁止する。
スポーツ新聞The Athleticの報じた内容によると、これは必ずしもネガティブな理由によるものではなく、リーグが個々のチームではなくリーグ全体のデジタルトレーディングカード戦略を考えているためだという。
8月には、NFLがブロックチェーン技術やデジタル製品に興味を示していることが、新たなディレクターの求人情報から明らかになっていた。
また、7月にはNFL公式のゲームである「Madden NFL」シリーズなどを販売するゲーム企業のエレクトロニックアーツ(EA)もブロックチェーン関連の求人情報を公開している。
リーグが具体的に禁止しているのは、「特定の暗号資産企業、ICO、その他暗号資産の販売の広告や、ブロックチェーン、デジタルアセットやブロックチェーン企業に関連するようなメディアカテゴリー」だという。
一方、暗号資産に関する投資アドバイザリーや、ファンドのマネジメントサービスを主な事業とする企業については、スポンサーシップは禁止対象外となる。5月には、米大手暗号資産運用会社のグレースケール社がニューヨーク・ジャイアンツとパートナーシップ提携を発表した事例がある。
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また、プレイヤーの個人的な契約も禁止対象にならない模様。7度のスーパーボウル制覇を達成している殿堂入りのクォーターバック、トム・ブレイディ氏は、独自のNFTプラットフォーム「Autograph」を立ち上げ、ライオンズゲート、ドラフトキングスなどのエンターテインメント大手と契約を結んでいる。
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ほか、ニューイングランド・ペイトリオッツなどに所属していたタイトエンドのロブ・グロンコウスキー氏もNFTを販売し、160万ドル(約1億7,000万円)近い売上を記録しているという。
米国のスポーツ産業では、NBAがNFTブロックチェーンゲーム、NBAトップショットで成功を収めるなどの事例から、NFLには出遅れている印象が否めない。なお、The Athleticによると、NFLは「新しい商業カテゴリに慎重なことで有名」だと説明した。