仮想通貨市場のレポート
ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)における最近の価格上昇は、機関投資家が主導した可能性が高いというデータが公開された。
仮想通貨市場を全体的に見ると、最近は買い注文の割合の方が少し多いが、多くの個人投資家が利用する取引所だけは売り注文の割合の方が上回っていたという。
今回のデータは、SBI傘下の英大手マーケットメイカー「B2C2」が公開しており、10月3日から10日までの市況をデータ化している。参考までに、ビットコイン価格は日本時間3日は約535万円で始まり、10日には一時631万円まで上昇。この期間で約18%上昇した。
以下の画像が、仮想通貨市場における3日から10日の間の買い注文と売り注文の割合。データは、顧客のカテゴリーで分類しているという。グラフに関する詳しい説明は記載されていないが、ビットコインに限った数値ではないと見られる。
上記データの通り、個人投資家が多く利用する取引所だけでは売り注文の方が多く、B2C2は「この期間の仮想通貨市場の価格上昇は、機関投資家が主導した可能性が高い」とした。
また「この期間にビットコインの価格が上昇していることは、中国恒大集団や米国のデフォルト(債務不履行)危機などのネガティブなニュースがある中、インフレヘッジ手段やリスクの低い資産としてビットコインの需要が高まってきていることを示唆している可能性がある」とも指摘している。
その他のデータ
同期間の銘柄別のデータが以下。エイダ(ADA)とユニスワップ(UNI)は、特に買い注文の方が多かった。
B2C2はレポートの中でテゾス(XTZ)を取り上げ、「最近の価格上昇に伴って利確した投資家がいたため、売り注文の割合の方が多かった」と述べている。
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以下は同期間の地域別のデータ。「EMEA」は欧州、中東、アフリカで、「APAC」はアジア太平洋地域を指す。
B2C2は「地域的に見ると米国市場が引き続き強く、『今回の価格上昇は米国の機関投資家の買い注文が主導した』という我々の主張を裏付けている」とした。