はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

FATF、改訂版の仮想通貨ガイダンスを来週公開予定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

最新ガイダンス

金融活動作業部会(FATF)は21日、3日間にわたって行われた本会議の結果として、10月28日に暗号資産(仮想通貨)及びVASP(仮想資産サービス・プロバイダー)に対するガイダンスの改訂版を公開予定であると発表した。

FATFは、2019年6月にマネーロンダリング防止のための国際的な送金基準「トラベル・ルール」を含む仮想通貨ガイダンスを発表。昨年6月には、各国の同ルール対応状況の評価がなされ、さらに今年6月、各国におけるその後のルール遵守度の調査結果が発表された。

FATFは今年3月に2019年版の修正案を公開したが、3月から4月にかけてのパブリックコメントの受付中に、プライバシーやイノベーションの面で問題があると、仮想通貨業界から指摘が相次いだ。

特にVASPの定義を拡大し、分散型金融(DeFi)ネットワーク参加者にまで監視義務を課す点や、VASPによる非ホスト型ウォレットへのサポート制限などの提案を含んでいたことが問題視された。

関連:FATFの仮想通貨ガイダンス修正案に大きな問題点か、米業界団体が指摘

FATFのMarcus Pleyer会長は記者会見で、2021年版ガイダンス「仮想資産およびVASPに対するリスクベースのアプローチ」は、上記修正案で指摘された課題にも対処する最終決定版となると述べた。

FATFとは

FATFとは、「Financial Action Task Force」の略で、金融活動作業部会と訳される。1989年設立。マネロン・テロ資金対策の国際基準(FATF勧告)を策定し、その履行状況について相互審査を行う多国間の枠組みのこと。G7を含む37カ国・地域と2地域機関がFATFに加盟しており、FATF勧告は、世界190以上の国・地域に適用される。

▶️仮想通貨用語集

より包括的なガイダンス

FATFの声明によると、最新ガイダンスの目的は、各国や民間企業によるFATF勧告の実施を支援することであり、仮想通貨分野にどのように適用されるかを説明する内容となっており、以下の点を含む。

  • 明確な仮想資産およびVASPの定義
  • FATF基準のステーブルコインへの適用
  • ピアツーピア(P2P)取引のリスクを特定・軽減するためのツール

また、VASPのライセンスと登録(いわゆるトラベル・ルール)についても網羅しており、VASPの監督責任者間における情報共有と協力の原則が明記される。

FATFは今後、ステーブルコインやP2P、NFT及びDeFi分野を注意深く監視し、基準の明確化や改訂が必要となるかどうかを評価していくという。

仮想通貨規制・公共政策のコンサルティング企業XReg ConsultingのSiân Jones氏は、業界がこのより包括的なガイダンスを完全に遵守するのは、困難で費用もかかることになるだろうとコメントした。

トラベル・ルールとは

トラベル・ルールとは、資金洗浄等防止のため国際的な電信送金に関するルールで、仮想通貨取引所などのサービス・プロバイダー(VASP)には取引の際、送金者と受取人の情報を収集・交換し、その情報の正確性を保証することも求められる。 対象となるVASP間の仮想通貨送金で、国際的なKYCルールが適用されることになる。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/11 木曜日
14:58
仮想通貨業界トップ、米CFTC新設諮問会議に参加へ
米CFTCが「CEOイノベーション評議会」を設立し、クラーケンやジェミナイなど仮想通貨業界トップが参加。デリバティブ市場の構造変化やトークン化について議論。仮想通貨担保のパイロットプログラムも開始。
14:06
レイヤーゼロ(ZRO)とは?スターゲートの使い方・バイバックの仕組みを解説
レイヤーゼロ(LayerZero)の仕組みやZROトークンのバイバック、スターゲートを使ったブリッジ方法を初心者向けに解説。Stargate買収の背景やリスクまでわかりやすく紹介します。
12:05
イーロンのスペースX、146億円相当のビットコイン移動 IPO関連か?
イーロン・マスク氏率いるスペースXが約146億円相当のビットコインを移動した。10月から毎週大規模な送金を継続しており、IPO計画との関連が注目されている。
11:49
トム・リー氏、「イーサリアムは既に底打ち」 先週690億円相当を購入
ビットマイン会長トム·リー氏が、イーサリアムは既に底入れしたと発言。同社は先週、約4億6,000万ドル相当のETHを購入し、10月以来最大規模の買い増しを実施。今後10~15年間、ビットコインよりもイーサリアムの将来性に期待を寄せている。
11:49
FRBの慎重姿勢でビットコイン反落 2026年の利下げは限定的か
FRBは25bpの利下げを決定したが、パウエル議長の慎重姿勢を受けビットコインは下落した。2026年の追加利下げは1回との見方が広がる中、グラスノードのデータは実現損失が1日5.5億ドルとFTX崩壊時並みの高水準を示す。機関投資家の本格参入で4年サイクル終焉論も加速。
11:04
米大手9行が仮想通貨企業を排除 通貨監督庁が是正へ
米通貨監督庁(OCC)は、JPモルガンなど大手9行が2020-23年に仮想通貨企業を含む合法事業者へのサービスを業種理由で制限していたと発表。「金融の武器化」と批判し、違法行為には司法省照会も検討。トランプ政権下で「デバンキング」問題の是正が加速。
11:00
ビットコイン9.4万ドル急騰からの反落、FOMC利下げ後に軟調な動き|仮想NISHI
FRBの25bp利下げを受け、ビットコインは一時9万4000ドルまで上昇したものの、その後反落。X-Bankアナリストの仮想NISHI氏によると、デリバティブ市場でのロング解消による売り圧力が現物買いを上回っている。欧米機関投資家のクリスマス休暇入りを控え、年末にかけて軟調基調となるリスクを指摘。
09:19
ストラテジー社、ビットコイン保有企業の扱いめぐり書簡 MSCI指数除外案に反対表明
ビットコインを蓄積するストラテジー社がMSCIの指数除外案に反対意見を提出。仮想通貨保有50%以上の企業を除外する提案に対して、様々な観点から異論を唱えている。
09:11
Superstate、株トークン化の新サービスをローンチへ
Superstateは、株式をトークン化する新サービスを発表。上場企業が仮想通貨イーサリアムやソラナのブロックチェーン上で株式を新たにトークン化して、投資家に直接発行することができる。
07:40
ビットコインの買い増しなどを計画 米Strive、最大約780億円を調達へ
米Striveは、最大約780億円相当の株式を発行・販売する契約を締結。調達資金は仮想通貨ビットコインの買い増しやビットコイン関連商品への投資などに使用すると説明した。
12/10 水曜日
18:00
JPYC株式会社、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
JPYC株式会社が、2026年2月27日に東京都内で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX」に共催企業として参画。ステーブルコインやデジタル証券など「通貨の進化と社会実装」をテーマに、産官学のリーダーが議論を行う。
17:48
仮想通貨のインサイダー規制導入、市場成熟へ IEO投資上限も提案|金融審議会
2025年12月10日公表の最新の金融審議会報告書で暗号資産(仮想通貨)が金商法の規制対象になることが明記された。IEO投資上限のほか、コード監査義務化、インサイダー取引規制など投資家保護を抜本強化する。交換業者への影響と今後の展望を詳解
17:11
シルクロード関連ウォレット、10年ぶりに突如活動 4.7億円相当ビットコインを送金
10年以上休眠していたシルクロード関連の仮想通貨ウォレット約312個が突如活動を再開し、約4.7億円相当のビットコインを送金。今年は5月にも大規模な移動が確認されている。米政府は押収資産を戦略準備金として保有する方針を示すも、売却疑惑も浮上。
14:59
SEC委員長、2026年に仮想通貨規制の大幅進展を予告 トークン分類制度など導入加速
SEC委員長が2026年の仮想通貨規制大幅進展を予告。トークン分類制度で3カテゴリーを非証券化、1月にイノベーション免除導入へ。前政権の法執行重視から明確なルール制定へ転換。
14:10
著名投資家レイ・ダリオ「中東は資本家のシリコンバレー」:国家によるAI・デジタル資産戦略を絶賛
著名投資家レイ・ダリオ氏がAIのハブとして急速に成長する中東を高く評価し、「資本家のためのシリコンバレーになりつつある」と述べた。一方、マイケル・セイラー氏は中東がビットコイン担保型デジタル銀行システムによって「21世紀のスイス」になる可能性を指摘した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧