はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米財務長官、仮想通貨やステーブルコイン規制の方針を説明

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

企業の取引報告義務などについて回答

米国のジャネット・イエレン財務長官は、30日の上院銀行委員会の公聴会に先立って、暗号資産(仮想通貨)規制についての回答を発表。その中で、カストディアンではない仮想通貨関連企業には、取引報告の義務を負わせない方針だと説明した。また、ステーブルコイン規制についても説明している。

カストディとは

投資家の代わりに資産を保有・管理することを指す。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す。カストディを行う企業を「カストディアン」と呼ぶ。

▶️仮想通貨用語集

今回の内容は、パット・トゥーミー上院議員(共和党)からの質問状に対する、書面による回答である。トゥーミー議員は、国際的な規制機関である金融活動作業部会(FATF)が10月に最終決定した、仮想通貨ガイダンスの意味について質問していた。

FATFは、このガイダンスの中で、各国政府に対し、分散型金融(DeFi)プロトコルの運営に関わる人々に、取引を行うユーザーについての情報収集など、アンチマネーロンダリング基準に基づいた責任を負わせるよう求めていた。

ただ、FATFは、ソフトウェアを規制することを推奨しているわけではない。政府が責任を負うべき人物や企業を特定すべきだとしていた形だ。

こうしたことを踏まえて、トゥーミー議員は、カストディ事業を行っていない企業についても、マネーサービス業登録の対象とすべきかどうかを質問した。

イエレン長官は、回答状の中で「私はこの件に関して、財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)のガイダンスに同意している」と述べている。

FinCENは、ハードウェアウォレットメーカー、自己管理型ウォレットのプロバイダー、ソフトウェア開発者、仮想通貨マイナーなど、付随的なサービスを提供する者については「仮想資産サービスプロバイダー(VASP)」の定義とそれに伴う規制負担から除外していた。

FATFも、10月に公開した仮想通貨ガイダンスで分散型金融(DeFi)について「ソフトウェアなどのアプリケーションやプラットフォームを開発・提供しているだけの者は、サービスプロバイダーに該当しないだろう」としていた。

イエレン長官も、こうした除外に同意を示した格好だ。

関連FATF、仮想通貨ガイダンスの最終版を公開

「ステーブルコインには適切な規制が必要」

また、イエレン長官は、ステーブルコインの規制方針を尋ねる質問についても回答。財務省が主導する金融規制当局のワーキンググループ「President’s Working Group(以下、PWG)」が発表した規制案の内容を繰り返した。

PWGは、ステーブルコインの暴走を防ぐために、決済に用いられるステーブルコインの発行を、従来型銀行など、保険に加入している預託機関に限定することを提案している。このことについては、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーラー理事などから、イノベーションを阻害すると反対の声が上がっている。

関連米FRB理事、規制当局のステーブルコイン規制案に異議

イエレン長官は、実際の公聴会でもステーブルコインには適切な規制が必要だと述べた。ステーブルコインは決済の効率化に貢献する可能性もあるが「決済システムにおよぼすリスクや、経済力が(ステーブルコインを発行する大企業などに)集中するリスク」があると指摘している。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
18:08
SEC委員長、仮想通貨が「史上最強の金融監視システム」になる恐れを警告
SEC委員長が仮想通貨タスクフォース円卓会議で、過度な規制により仮想通貨が史上最強の金融監視システムになる恐れがあると警告。国家安全保障とプライバシー保護のバランスを強調し、トランプ政権の方針と一致する姿勢を示した。
17:22
ナスダック、23時間取引体制を提案 仮想通貨取引モデルが影響か
ナスダックが1日23時間の株式取引体制を米SECに提案。仮想通貨の24時間取引が投資家の期待を変化させたことを背景に、2026年後半の導入を目指す。NYSEも22時間取引の承認を取得済み。
16:15
ペイパル、SparkでPYUSD貯蓄商品をローンチ 年利4.25%
ペイパルがSparkと提携し、年利4.25%のPYUSD貯蓄商品を開始。10億ドルの預金目標を掲げ、Paxosの連邦免許取得により規制面での優位性も確保。
15:27
中国で仮想通貨マイニング施設が大規模停止か 当局が2週間前に警告
中国新疆で仮想通貨マイニング施設の大規模停止が報じられた。ビットコインのハッシュレートが急落し、40万台のマシンが停止したとの推定も。2021年の全国取り締まり後、地下で復活していたマイニング活動に再び規制の動きか。
13:30
2025年ブロックチェーン人気ランキング、XRP初のトップ10入り=CoinGecko
CoinGeckoが2025年ブロックチェーン人気ランキングを発表した。ソラナが2年連続トップとなるも関心度は12ポイント減少した。XRPレジャーが初のトップ10入りを果たし、SuiとBNB Chainのシェアが大幅に拡大した。
13:00
Visa、銀行向けステーブルコイン事業支援を開始
決済大手Visaが「ステーブルコイン・アドバイザリー・プラクティス」を立ち上げた。銀行や企業のステーブルコイン戦略構築を支援する。
11:07
トランプ関連のアメリカン・ビットコイン、1000BTCを追加購入
トランプ関連のアメリカン・ビットコインが12月に1000BTC以上を追加購入。上場企業上位100社の保有総額は108万BTC超に達し、企業のビットコイン財務戦略が加速。
11:05
SBIとスターテイル、信託型円建てステーブルコイン共同開発へ
SBIホールディングスとStartale Groupが日本の金融規制に準拠した円建てステーブルコインの共同開発でMOUを締結。信託型3号電子決済手段として2026年度1Qのローンチを目指す。
10:20
仮想通貨「市場構造法案」採決は2026年に先送り
米上院銀行委員会がビットコインなど仮想通貨の市場構造を定める「市場構造法案」の採決を来年に先送りした。超党派による協議が継続中だ。
10:05
仮想通貨投資商品、先週は約1340億円の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週における資金フローは約1,340億円の純流入だったと報告。ビットコインなどの原資産別のデータも公開している。
09:59
ビットコインのアクティブアドレスが1年ぶりの低水準に、マイナー収益圧迫
ビットコインのアクティブアドレスが66万件と1年ぶりの低水準に落ち込み、マイナー収益も減少。Glassnodeによると、ETF承認後に取引がオンチェーンからETF経由にシフトしており、手数料の低迷が続けば長期的なネットワークセキュリティに懸念が生じる可能性がある。
09:35
メタマスクがビットコイン対応を追加、法定通貨での購入や送金が可能に
イーサリアム最大級のウォレット、メタマスクがビットコインのネイティブサポートを発表した。法定通貨での購入、ネットワーク送金、他の仮想通貨との交換機能が利用できるようになった。
08:30
ビットワイズ、ハイパーリキッドETFの修正届出書を提出 
ビットワイズが16日、ハイパーリキッドETFの修正登録届出書を提出し、ティッカーシンボルと運用手数料を設定した。ブルームバーグのアナリストは、通常こうした動きは上場が近いことを示すと指摘。
08:05
ビットコイン一時80万円下落、米規制先送りと雇用統計前で市場に警戒感広がる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは直近24時間で一時約80万円下落した。米上院で市場構造法案の審議が2026年へ先送りされることが決定されたことに加え、米雇用統計が16日に発表されることを受け、投資家の警戒感が高まったことが主な下落要因である。
07:50
トランプ大統領のFRB議長候補、仮想通貨支持派ハセット氏に反対の声=CNBC
CNBCによると、FRB議長候補として有力視されていたケビン・ハセット氏に対し、トランプ大統領に近い高官らから反対の声が出ている。トランプ氏は13日、ケビン・ウォーシュ元FRB理事が候補リストのトップに浮上したと述べた。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧