Hg Exchangeに出資
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスのシンガポールエンティティ「Binance Asia Services」はシンガポールの未公開株式取引所Hg Exchangeに出資することがわかった。
Hg Exchangeはシンガポール金融庁のライセンスを持つプライベートエクイティ取引所で、仮想通貨Zilliqa(ZIL)のブロックチェーンを利用し、非上場企業の株式をトークン化し取引を促進する企業だ。株トークンのほか、ワインやアート、不動産などのデジタル資産の上場プロセスにも着手している。
エクイティとは
エクイティ(株式・株主資本)は、新株発行を伴う資金調達を指す。公募増資、第三者割当増資など新株を発行するファイナンスに加え、転換社債型新株予約権付社債(CB)などによる資金調達も含まれる。(大和証券参照 )
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Binance Asia Servicesが具体的にいくら投資するかは明かされていないが、Hg Exchangeの18%の株式を取得するという。
Hg Exchangeの元会長、Binance Singaporeの現任CEOであるRichard Teng氏は出資について、「仮想通貨セクターと伝統金融セクターのオファーリングは合流しつつある。Hg Exchangeと連携し、ブロックチェーン基盤の商品を強化していきたい」とコメントした。
バイナンスは今年の4月から、「Binance Stock Tokens」というトークン化された上場企業の株式の取引を開始したが、欧州や香港の規制当局の規制上の懸念を受け、7月に販売の中止を発表した。
今回、規制されたHg Exchangeに出資することで、株トークン市場に再参入する狙いがあると見られる。
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