はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ロシア中銀、仮想通貨の使用などを禁止する法改正を提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨がもたらす脅威を強調

ロシアの中央銀行は19日、暗号資産(仮想通貨)に関する報告書で、「仮想通貨がもたらす脅威」を縮小するため、法改正を通じて同国内での仮想通貨使用及びマイニングを禁止することを提案した。

ロシア銀行は、仮想通貨の普及がロシア国民の福利や金融システムの安定性に重大な脅威をもたらし、犯罪行為を助長するものである主張した。具体的には以下のような可能性を指摘している。

  1. 仮想通貨の大きな価格変動や不正行為が国民の投資資金に損失をもたらす
  2. インフレ抑制など金融政策の主権が制限される=金利の上昇=民間への信用供与が減少する
  3. 従来の金融セクターから資金が流出=実体経済への資金供給能力や経済成長力の低下=雇用や所得増加の可能性を低下させる
  4. マネーロンダリング、麻薬取引、テロ資金供与などの違法行為に利用されている

特にロシアなどの新興国市場では、代替通貨となる傾向が強いことや「不十分な金融リテラシーのレベル」により、仮想通貨に関連した金融安定性リスクが高まると、同行は主張している。

法改正の提案内容

ロシア銀行は次の三点において、仮想通貨に関する法改正を行うよう提案した。

(1)ロシア連邦の居住者(法人及び個人)が、法的に禁止されているのに反して、仮想通貨を決済手段として利用した場合の責任を規定する

(2)ロシア連邦において、仮想通貨の発行及び(あるいは)流通機関(仮想通貨取引所、P2Pプラットフォームを含む)を禁止し、違反した際の責任を規定する。

(3)金融機関が仮想通貨および関連金融商品に投資すること、またロシアの金融仲介業者と金融インフラを使用することを禁止し、違反した場合の責任を規定する。

ロシアでは現在、商品やサービスに対して仮想通貨を支払い手段として利用することは禁止されているものの、仮想通貨の保有や売買自体は禁止されていない。2020年7月、「デジタル金融資産関連法」が制定され、仮想通貨取引は合法となった。

一方、ロシア銀行は一貫して仮想通貨に対して懐疑的な態度を変えていない。先月も関係筋の話として、ロシア中銀が国内での仮想通貨投資を禁止する可能性が浮上していた。

関連:ロシア当局、仮想通貨投資を禁止する可能性=報道

マイニングも禁止

ロシア銀行は仮想通貨だけではなく、マイニング活動についても、仮想通貨市場に対する国民及び国家経済の関与を高めるものであるとして、その普及に懸念を抱いているようだ。

現在、ロシアは米国、カザフスタンに次ぐ世界3位のマイニング大国となっている。

報告書では、マイニングによる「非生産的な」電力消費は、エネルギー面の安全保障や環境問題に影響を与えると指摘。また、仮想通貨取引インフラの需要を生み出すため、「仮想通貨が普及するという弊害」を増大させ、規制回避のインセンティブを生み出すものだと同行は主張。ロシア国内での仮想通貨のマイニングを禁止することが「最善の解決策」であるとした。

CBDC

報告書によると、ロシア銀行を含む多くの中央銀行は近年、即時決済が可能な決済システムを積極的に導入しているという。さらに、同行が中央銀行デジタル通貨(CBDC)を開発中であることに言及。CBDCは国民や企業にとって、最低限の手数料で即時取引が可能になる新たな決済インフラとなると説明した。

そのため、高速で利便性があり、かつ安価であるという仮想通貨の利点は、政府が現在構築している決済システムと、将来的にはCBDCで実現可能だと強調した。

CBDC

CBDC(中央銀行デジタル通貨)とは、各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。

▶️仮想通貨用語集

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/15 日曜日
11:30
ビットコイン中東リスクで調整、FOMC通過後の買い戻し予想|bitbankアナリスト寄稿
bitbank長谷川アナリストによる仮想通貨ビットコイン(BTC)週次分析。中東情勢緊迫化で1600万円から1490万円に下落するも、過去の地政学リスク時と同様に一時的調整と分析。FOMC通過とトランプ減税法案への期待で反発予想。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|アーサー・ヘイズのBTC急騰分析に高い関心
今週は、参政党の神谷代表による仮想通貨政策提案、米コネチカット州による反戦略的ビットコイン準備金法可決、アーサー・ヘイズ氏によるビットコイン急騰分析に関するニュースが最も関心を集めた。
06/14 土曜日
13:55
相次ぐ小規模企業による大規模な仮想通貨投資発表、VanEck専門家は株価操作の可能性を指摘
時価総額数億ドルの小規模上場企業が数百億ドル規模の仮想通貨アルトコイン購入計画を発表する事例が相次いでいる。VanEck専門家は一部を株価操作目的と分析し、投資家に注意を促している。
13:10
ビットコイン保有企業の増加でシステミックリスク上昇=コインベース分析
米コインベースが最新レポートで、現在228社が仮想通貨ビットコインを82万枚保有していると指摘し、こうした財務戦略でシステミックリスクも上昇していると説明した。
11:38
イーサリアム専門家らがETH価格を「大幅に過小評価」と主張、長期目標8万ドルも
イーサリアム技術者らが新報告書でETHを「デジタル石油」と位置付け、ビットコインとの比較で機関投資家向けに大幅な過小評価を訴える。ステーキング収益や供給上限機能により長期的な価値上昇を予測。
10:44
ブラジル下院委員会、ビットコイン戦略準備金法案を可決 
ブラジル下院委員会が仮想通貨ビットコイン戦略準備金法案を可決。外貨準備の最大5%をビットコインで保有する「RESBiT」創設を目指し、中央銀行デジタル通貨の担保活用も検討。
09:50
「ドン・キホーテ」運営のPPIH、オンチェーンでデジタル証券発行へ 若年層支援の仕組み
ドン・キホーテ運営のPPIHは、セキュリタイズジャパンと提携し若年層支援の仕組みを持つデジタル社債を発行する。majicaポイントなどで利息支払いし、若者に特典を付与する。
09:30
ソラナ現物ETF承認へ前進か、複数企業がSEC要請でS-1書類を修正提出
米SEC要請を受けフランクリン・テンプルトンやフィデリティなど複数企業がソラナ現物ETFのS-1書類を修正提出。ステーキング機能組み込みも検討され承認に向け前進。
08:20
ホスキンソン氏、エイダをビットコインやステーブルに替えることを提案
カルダノ創設者チャールズ・ホスキンソン氏は、1億ドル相当の仮想通貨エイダをビットコインや複数のステーブルコインに替えることを提案。背景や目的を説明し、売り圧を懸念する声にも応えている。
07:30
現在最注目の仮想通貨関連法案、来週火曜日に米上院で最終採決見込み
米上院が来週火曜日にステーブルコイン規制法案「GENIUS法」の最終採決を実施。米ドル裏付け義務化や年次監査要件など包括的な規制枠組みを設定する重要法案の行方に注目。
07:05
今年最大規模の流入、ビットコイン長期保有ウォレットに3万超BTC=アナリスト分析
月11日にビットコイン蓄積ウォレットへ3万BTC以上が流入。2025年最大規模で、史上最高値圏でも長期投資家の積極的な買い増しが継続している状況が明らかに。
06:30
ウォルマート・アマゾンが独自ステーブルコイン検討、競争激化でビザとマスターカード株価急落
米大手小売企業がステーブルコイン発行を検討中。年間数十億ドルの決済手数料削減が狙い。競争激化でビザ・マスターカード株価下落、大手銀行も共同発行で対抗策を模索している。
05:55
米ナスダック上場企業、1000億円規模のビットコイン購入を計画 SPAC調達で
著名仮想通貨投資家ポンプリアーノ氏がProCapBTCのCEO就任を協議中。SPAC合併により750億ドルを調達し、全額ビットコイン購入に充当する計画が明らかになった。
05:35
米SharpLink Gaming、670億円でETH大量購入 イーサリアム財団に次ぐ世界2位の保有企業に
米上場企業SharpLink GamingがETH176,270枚を670億円で購入し、イーサリアム財団に次ぐ世界第2位の保有企業となった。Consensys主導の私募増資で最大ETH保有戦略を推進。
06/13 金曜日
21:13
​​セガとDJTが満を持してリリースする『魁 三国志大戦』 BCGの新潮流を切り拓けるか?
セガの「三国志大戦」がWeb3テクノロジーを取り入れた新作『魁 三国志大戦』として生まれ変わった。CoinPostでは、開発を担うdouble jump.tokyoの創業者である上野 広伸氏にインタビューを実施。開発背景や作品の魅力を語ってもらった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧