はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米コインベース「2021年の仮想通貨市場はベンチャーキャピタルにとっても記録的」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2021年を振り返る

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースのVC部門は28日、2021年を総括するレポートを発表した。「仮想通貨市場とベンチャーキャピタルの双方にとって記録的な年」と評し、出資した分野やプロジェクトについても明かしている。

投資額の増加

レポートでは、コインベースベンチャーズは年間で約150件出資しており、これまでの投資額の内、90%が2021年のものであることが明かされた。

出典:Coinbase Ventures

同社は、「仮想通貨業界全体の成長に不可欠な投資を行う」ことに専念しており、結果として、仮想通貨市場は会社に大きな利益をもたらしたという。

投資したカテゴリーの内訳

コインベースVC部門は、250社を超える企業に投資をしており、そのカテゴリーの内訳は以下のようになっている。

出典:Coinbase Ventures

プロトコルとWeb3インフラ(Protocols & Web3 infrastructure)

2021年は、イーサリアム(ETH)の他、ソラナ(SOL)・ポリゴン(MATIC)・アバランチ(AVAX)など新たなレイヤー1のチェーンだけでなく、Matter Labs、Optimism、Arbitrumなどメインチェーン外で取引を処理する「レイヤー2(L2)」ブロックチェーンが登場したと振り返る。

チェーンの数が増加するにつれて、チェーン間での安全で容易な資金移動の需要が高まっていることから、Biconomy、Movr、LayerZero、Chainflipなどクロスチェーンを促進するプロジェクトに積極的に投資してきたと明かしている。

また、ゼロ知識証明技術を用いたソリューションにも注目しており、Web3も優れたプライバシーをもたらすことを期待しているとした。

その他、データストレージや、メッセージング、IDといった標準機能をWeb3に導入する技術に投資しており、それらの開発に採用される組織形態のDAO(自律分散型組織)にも注目しているとした。

2022年はL1やL2で展開されるWeb3のUX(ユーザー体験)が向上する年と予想している。

関連:DAO(自律分散型組織)と株式会社を徹底比較【CONNECTV・動画解説】

関連:個人情報管理のカギとなる「ゼロ知識証明」とは|XSL Labs寄稿

分散型金融(DeFi)

出典:Coinbase Ventures

2021年は、Web3の活動が、複数のL1およびL2のプラットフォームで行われる未来を示唆した一方で、DeFiの活動は移行を開始したとした。そして、その活動の多くはAvalanche、Polygon、BSCなどEVM(イーサリアム・バーチャル・マシン)互換のチェーンやArbitrum、Optimismなどレイヤー2環境で行われたが、ソラナ、テラ(LUNA)、コスモス(ATOM)、ポルカドットなど非EVMチェーンも大きく成長したとした。

また、同社は、分散型金融におけるユーザー保護の観点から、保険金融プロトコルのサポートもしているという。

2022年は、スマートコントラクトプラットフォームの戦いが激化し、分散型金融における保険分野も成熟すると予想する。

関連:DeFi(分散型金融)とは|初心者でもわかるメリット・デメリット、重要点を徹底解説

NFT(非代替性トークン)とメタバース

同社は、2021年は、NFT(非代替性トークン)が急速に普及し、メタバースへの関心が高まった年としている。

各チェーンでNFTが発行されると、OpenSeaなどのマーケットプレイスで取引が行われるだけでなく、Axie InfinityのようなP2E(Play-to-Earn)モデルのゲームが登場するなど、NFTの新しいユースケースが登場したと説明。また、Facebookがブランド名をMeta(メタ)に変更したことを引き合いに出して、メタバースへの熱が高まっているとも指摘した。

同社は、2022年は、メタバースプロジェクトとして有名なディセントラランド(MANA)やザ・サンドボックス(SAND)と、Web2を代表するマイクロソフトやメタ(旧Facebook)を中心として、Web3とWeb2の両方からメタバースアプリケーションが拡大すると予想している。

関連:非代替性トークンNFTとは|主な特徴と将来性を解説

関連:「メタバース」とは|ブロックチェーンとの関係も解説

中央集権型金融(CeFi)

同社は、取引の多くは中央集権的なプラットフォームに依存していることから、CeFiは依然として活発なカテゴリーであるとまとめている。

国ごとに異なる規制や銀行などのインフラ体制を横断して利用できるようなプラットフォームが必要と考えており、仮想通貨関連の金融サービスプロバイダに対しても積極的に投資をしているという。 そして、2022年もローカライズされたプラットフォームの整備がテーマになるとしている。

これからの仮想通貨市場

コインベースは、ブロックチェーン技術を用いたユースケース(DeFi、NFT、メタバース、ゲーム、DAOなど)の急速な拡大などを挙げて、仮想通貨市場を「2018年の市場とは異なる」と評価している。

そして、2021年に市場に流入した300億ドル(約3.5兆円)を引き合いに出して、「仮想通貨市場はこれまでになく明るい」とまとめた。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/23 火曜日
13:15
仮想通貨ウォレット狙う情報窃盗マルウェア「Stealka」検出=Kaspersky
Kasperskyが仮想通貨ウォレットなどを狙う高度マルウェア「Stealka」を報告した。海賊版ソフトなどに偽装し100種類以上のブラウザやウォレットを標的に。被害を防ぐ対策も解説。
12:39
ビットコイン採掘者の降伏、価格底打ちのシグナルか=VanEck分析
資産運用会社VanEckは、ビットコインのハッシュレートが4%低下したことについて、価格底打ちを示唆する強気シグナルと分析。過去のデータでは180日後に77%の確率で価格上昇。ただし一部専門家は慎重な見方も。
12:16
ビットポイント、P2P.orgを含む3社連携 法人向けETH活用支援を強化
SBIグループのビットポイントジャパンが世界最大級のステーキング企業P2P.orgと連携。東証上場のDef consultingが進めるイーサリアムトレジャリー戦略を、グローバル基準の技術で支援する体制を構築した。
10:50
メタプラネットの臨時株主総会、5議案を全て承認
仮想通貨ビットコイン財務企業メタプラネットは、同日開催した臨時株主総会で5つの議案が全て承認されたことを発表。優先株式の定款変更や発行に対する承認が特に注目を集めている。
10:31
米最大取引所コインベース、予測市場事業強化へ新興企業を買収
米仮想通貨取引所最大手コインベースが予測市場スタートアップThe Clearing Companyを買収。2026年1月完了予定。予測市場は2030年までに1兆ドル規模に成長する見込みで、コインベースは「Everything Exchange」構想の実現を加速させる。
09:42
バイナンス、2023年和解後も疑わしい口座の約212億円移動を防げず=FT報道
英紙FTは、バイナンスが2023年和解後も疑惑口座による1.4億ドルの取引を防げなかったと報道。13の口座が2021年以降17億ドルを移動。テロ資金調達との関連も指摘される中、バイナンスは「当時制裁対象ではなかった」と反論している。
09:40
ネットスターズ、羽田空港でUSDC決済の実証実験を近日開始へ
決済ゲートウェイのネットスターズが羽田空港第3ターミナルでUSDCによる店舗決済の実証実験を開始へ。QRコードを活用し、インバウンド旅行客がウォレットから直接支払い可能。加盟店は円建てで精算される仕組み。
09:30
XRP建て利回り商品「earnXRP」がフレアでローンチ、4〜10%の利回り目指す
アップシフト、クリアスター、フレアがXRP建て利回りボールト「earnXRP」を立ち上げた。XRP保有者が複雑な戦略を運用することなく利回りを得られる商品で目標利回りは4%から10%となる。
08:12
トランプメディア、451BTC追加購入で保有額10億ドル突破
トランプメディアが新たに451BTCを取得し総保有額が10億ドルを超えたと報じられた。第3四半期は5z480万ドルの純損失を計上したが仮想通貨戦略を継続している。
07:30
米仮想通貨特命官、CFTC・SEC新委員長を「ドリームチーム」と称賛
米ホワイトハウスのデビッド・サックス仮想通貨担当官がCFTC新委員長マイケル・セリグ氏とSECのポール・アトキンス委員長を称賛し、トランプ大統領が「ドリームチーム」を作ったと評価した。
07:20
仮想通貨投資商品、先週は1490億円超の資金が純流出
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週における資金フローは約1,494億円の純流出だったと報告。ビットコインなどの銘柄別のデータも公開している。
06:30
ストラテジー社の米ドル準備金が3400億円超に、「仮想通貨の冬」に備え
マイケル・セイラー率いるストラテジーが普通株式の売却により7億4800万ドルを調達し、米ドル準備金を約22億ドルに増やした。仮想通貨の冬に備え配当と利払いを32カ月間カバーできるようにした。
06:05
JPモルガン、機関投資家向け仮想通貨取引の提供を検討=報道
これまで仮想通貨を否定してきたJPモルガン・チェースは機関投資家向けに仮想通貨取引サービスの提供を検討している。現物取引とデリバティブ取引が含まれる可能性がある。
05:50
ビットマイン、イーサリアム蓄積を継続 先週も約10万ETH買い増し
主要イーサリアム保有企業ビットマインが過去1週間で約10万ETHを追加購入し、保有が406万ETHに達したと発表した。弱気相場で買い増しを加速。
05:30
主要イーサリアム保有企業ETHジラ、債務返済のため116億円相当ETHを売却
ピーター・ティール氏支援のETHジラが債務返済のため2万4291ETHを売却し、仮想通貨イーサリアム蓄積戦略から現実世界資産トークン化事業への転換を表明した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧