はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米ミシシッピ州議員が一連の仮想通貨法案提出、証券法の適用免除にも言及

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタル通貨へ対処するための法整備

米ミシシッピ州のJosh Harkins上院議員は26日、暗号資産(仮想通貨)に関する同州の法的枠組みを整備するため、一連の法案を州委員会に提出した。

Harkins議員は州上院財政委員会の委員長を務める。同議員は仮想通貨の定義を明確にし、同州における規制適用の方向性を定める、以下の三つの法案を提案した。

1. SB 2631:州の送金業者法から仮想通貨を免除する法改正
・上院ビジネス・金融委員会に提出

2. SB 2632:デジタル資産法の制定
(1)デジタル資産を分類
(2)統一商事法典(UCC)を適用し、デジタル資産を資産と規定する
(3)デジタル資産に対する担保権を規定
(4)銀行がデジタル資産のカストディ・サービスを提供するための枠組みの確立
(5)カストディ・サービスの基準と手順を規定
(6)デジタル資産に関する州裁判所の管轄権の明確化
(7)監督手数料の認可
(8)信託に関する銀行の権限を適合させるための法改正
・上院ビジネス・金融委員会と上院司法委員会に提出

3. SB 2633:「オープン・ブロックチェーン・トークン」を証券法から免除する法の制定
(1)定義に適合するよう州の証券法を改正
(2)送金業者法から仮想通貨を免除するための法の改正
(3)法改正により、免除措置のあるトークンに対しても、送金法違反の場合、州当局が捜査権限を有することを明確化
・上院ビジネス・金融委員会に提出

オープン・ブロックチェーン・トークンの証券法適用免除

上記の一連の法案の中でも特筆すべきは、「オープン・ブロックチェーン・トークン」には、証券法を適用しないというSB 2633ではないだろうか。法案で定められた条件を満たす場合、オープン・ブロックチェーン・トークンの開発者は、証券の発行者とみなされず、ミシシッピ証券法(2010年)の規定は適用されない事になる。

オープン・ブロックチェーン・トークンは、パブリック・ブロックチェーンで発行される仮想通貨で、最も代表的なのはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)。

法案は次のように定義している。

1. (1)デジタル台帳またはデータベースに関する特定数のトランザクションの検証/収集により発行されるデジタルユニット、(2)ブロックチェーンネットワークを基盤とするコンピュータコードで発行されるデジタルトークン/ユニット、(3)またはそれらの組み合わせで発行

2. 特にトークンの供給と分配に関しては、時系列、合意ベース、分散され数学的に検証されたデジタル台帳、またはデータベースに記録される

3. 仲介者や保管者を介さず、相互に取引または譲渡が可能

ワイオミング州の先例に倣う

仮想通貨とブロックチェーン技術を州を上げて推進しているワイオミング州では、一連の仮想通貨法案が2019年に相次いで可決され、成立している。

同州ではデジタル資産を三種類に分類した上で、明確に定義することから始まり、資産としての認知、カストディ要件の制定、さらに特別目的預託機関(SPDI)の法的地位確立、企業によるトークン化した株式発行の認可など、仮想通貨に関する法整備では、先進的な州として知られている。

特別目的預託機関(SPDI)

特別目的預託機関(SPDI)とは、2019年に米ワイオミング州議会が新しく金融機関の地位として制定したもの。仮想通貨企業は法的根拠を得て、カストディや資産管理サービスを提供できるようになる。従来型資産も取り扱うことができるが、通常は顧客の法定通貨預金で融資を行うことは禁じられる。

▶️仮想通貨用語集

ミシシッピ州の法案SB 2632では、ワイオミング州同様、デジタル資産を(1)デジタル消費者資産(無形個人資産)、(2)デジタル証券(有価証券:無形個人資産)、(3)仮想通貨(バーチャル通貨:マネー(お金)とみなされる)の三種類に分類。デジタル資産に対する担保権の設定や銀行によるカストディサービスの提供についても言及した。

関連:米国初「仮想通貨を財産として認める」法案がワイオミング州で可決

他州の状況

米国では他の州でも、相次いで仮想通貨関連の法案が提出されているようだ。アリゾナ州上院では25日、ビットコインを州の法定通貨に定めようという法案が提出された。

21日にはテキサス州知事に立候補を表明したDon Huffine氏が、仮想通貨政策委員会の設立や同州でビットコインを法定通貨として認めるなど、仮想通貨に友好的な法整備を進める姿勢を打ち出した。

関連:米アリゾナ州、ビットコイン法定通貨化の法案を提出

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/08 月曜日
11:44
FOMC控え不安定な展開続くビットコイン、前週末は大口の協調売りか
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが一時9万ドル割れで3.4億ドル規模の大量清算発生。クジラによる協調売りの可能性が浮上し、週末の薄い板で2000ドルの乱高下が見られた。一方でマイナー降伏を示すハッシュリボン反転で底打ちサインも。FOMC利下げ観測と円キャリー巻き戻しが市場を揺さぶる。
09:11
フランスの大手銀行BPCE、仮想通貨4銘柄の取引サービス開始
フランスの大手銀行BPCEが約200万人の顧客向けに仮想通貨取引サービスを開始する。ビットコインなど4銘柄が銀行アプリで売買可能になる。
08:54
韓国、取引所に無過失損害賠償責任を導入へ アップビットのハッキング事件を受け
韓国金融当局が仮想通貨取引所に無過失損害賠償責任を導入へ。アップビットの445億ウォン不正アクセス事件を受け、2段階立法で規制強化。課徴金も売上高3%まで引き上げの方針。
12/07 日曜日
20:40
「ビットコインを価値の橋渡し役に」Bitcoin Japan CEO、繊維業からの大転換とAI戦略を語る
東証上場の堀田丸正から「ビットコインジャパン」へ大胆に転換したフィリップ・ロード(Phillip Lord)CEOが、CoinPost独占インタビューでビットコイン準備金戦略とAIインフラ投資の詳細を明かした。「日本の品質×米国の規模」で2030年までに500MW規模のデータセンター投資を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、イーサリアム「フサカ」実装完了やソラナスマホの独自通貨発行計画など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊ニュース|JPモルガンによるストラテジーのBTC売却回避能力の評価に高い関心
今週は、FRBの量的引き締め終了、チャールズ・シュワブの仮想通貨取引開始、JPモルガンによるストラテジーのビットコイン売却回避能力の評価に関する記事が関心を集めた。
05:00
ハイリキが注目される理由│次のエアドロップ機会は?利用方法・リスクを解説
Hyperliquid(ハイパーリキッド:ハイリキ)のエアドロップ情報と特徴を解説。HYPEトークンの価格高騰要因、次回エアドロップの参加方法、流動性提供(HLP/Vaults)の仕組み、投資リスクまで詳しく紹介します。
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧