115億円の罰金を科すか
米SEC(証券取引委員会)は12日、大手暗号資産(仮想通貨)貸借サービスプラットフォームBlockFiに115億円の罰金を科すことが報じられた。
情報筋の内容として報じたのは米ブルームバーグで、罰金の理由についてはBlockFiが提供している「有利子口座」が証券法を違反しているとSECが判断した模様だ。
昨年11月、SECはBlockFiの仮想通貨有利子口座が証券法を違反しているかどうかについて調べていることが明らかになっていた。今回はその続報になる。
関連:米SEC、BlockFiの仮想通貨利回り商品を調査か=報道
罰金に関してはまだ正式には発表されていないが、来週に開示される見込みがあるとブルームバーグは言及。また、罰金の金額はSECが仮想通貨関連企業に科してきた事例の中で最も厳しいものだとされる。
BlockFiの「有利子口座」は高利回りの貸付で、仮想通貨を入金することで利子が付与される仕組みだ。その利回りは伝統的金融商品より高く、年利9%以上のものも提供されている。しかし、同社は2021年、有利子口座をめぐっては米複数州の規制当局から証券法違反の疑いで指摘・調査を受けた経緯がある。
BlockFiとは
2017年に設立された仮想通貨レンディングプラットフォーム。売買取引の他、仮想通貨を預けることで利子を受け取れる口座や、仮想通貨を担保とした現金貸し出しサービスを提供している。一部の国で、購入額に対してビットコインで報酬還元されるVisaカードも導入した。
▶️仮想通貨用語集
今年の1月にも、SECが仮想通貨の利子付き口座を提供するCelsius Network、Voyager Digital、Gemini Trustも調査している可能性が浮上した。一方、SECの調査が必ずしも実際の法的執行に結びつくわけではないとされている。
関連:米SEC、Geminiなど仮想通貨利子付き口座の提供企業を調査か=報道