はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米連銀副議長、CBDCの研究・政策立案は「不可欠」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

金融システムについて講演

米連邦準備制度理事会(FRB)のラエル・ブレイナード理事は18日、ニューヨークで行われたセミナーで暗号資産(仮想通貨)について講演した。

講演でブレイナード理事は、進行する金融のデジタル化に伴って変化する金融システムに対して、どのように備えるべきかを発言。ステーブルコインや中央銀行デジタル通貨(CBDC)についてもFRBが中央銀行デジタル通貨(CBDC)の役割について検討を行ってきたと説明。「金融の安定化を促進するためにCBDCが果たす役割を検討することなどが大切」であるとコメントした。

CBDCは、その在り方によっては、「貨幣として安全であり、また支払いや価値の貯蔵のための手段としても有用となる可能性」があると言及。「ストレス時」にはCBDCの需要が上昇することも考えられるとした。

CBDCとは

CBDCとは、「Central Bank Digital Currency」の略で、各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された法定通貨を指す。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題も多い。

▶️仮想通貨用語集

さらに、仮想通貨エコシステムの一部としてDeFi(分散型金融)プラットフォームも大きく台頭しているとコメント。一般的な金融業界の規制枠組みから外れた形で、仮想通貨のレンディングやトレード、カストディなど様々なサービスを提供されているため、消費者保護や市場の透明性などの保証が課題となる場合があると指摘した。

最前線に立つことが不可欠

ブレイナード理事は、現在、仮想通貨の取引に用いられているステーブルコインは、少数のドルペッグされたものに集中していると指摘した。主な代表例ではテザー(USDT)やUSDコイン(USDC)が挙げられる。

また、理事は、21年11月に米バイデン政権の金融市場作業部会が公開したレポートについてコメント。ステーブルコインの発行元は迅速な償還要求には応えられない見通しであることから、CBDCがデジタル金融の分野で安全な中央銀行としての義務を負うことで、補完的な役割を果たせる可能性があると語った。

講演では、米国以外の中央銀行がCBDCを発行を決定したケースについても「世界的な金融市場に変化をもたらす可能性と、米国CBDCのリスクと利益に影響を与える可能性がある」と懸念。ブレイナード理事はCBDCに関連する国際的進展が世界の金融システムに影響を与える場合があるため、「米国がCBDCに関する研究と政策開発の最前線に立つことが不可欠」と強調した。

関連:米ボストン連銀とMIT、CBDC構築のソフトウェアを一般公開

ブレイナード氏は米FRB理事の一人。21年11月にはバイデン大統領から副議長として指名されていた。

関連:米FRBパウエル議長再任へ CBDC推進派のブレイナード理事が副議長に

FRBのジェローム・パウエル議長はCBDCの導入について慎重な姿勢を維持しているが、ブレイナード理事のスタンスはやや異なっている。ステーブルコインについて懸念を表明する一方で、21年5月に開催された「Consensus 2021」では、CBDCを導入することで、カウンターパーティリスクや金融安定性に対するリスクを低減できると発言した経緯もある。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
12/12 金曜日
16:19
ソラナ公式が「XRP登場」を発表 wXRPが同日ローンチ
ソラナ公式が12日、XRP統合を発表。ヘックス・トラストもwXRPのソラナローンチを同日発表し、1億ドル超のTVLを確保。レイヤーゼロ技術を活用したクロスチェーン機能で、ソラナDeFiでのXRP利用が実現へ。
15:10
Animoca Brands Japan、ビットコイン分散型金融「Solv Protocol」とMOU締結
アニモカジャパンはSolv ProtocolとMOUを締結し、企業のビットコイン保有・運用を支援するDAT領域で協力を拡大。BTCFi活用による財務戦略の高度化を目指す。
14:57
米CFTC、ポリマーケットなど4社にデータ規制で柔軟対応
米CFTCが予測市場運営4社にノーアクションレターを発行し、特定の記録保管要件を免除。業界全体の取引高は2025年1-10月で279億ドル(約4兆2000億円)に達し、急成長が続いている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧