XRP活用の送金を本格稼働
国際送金サービス企業Trangloは1日、米リップル社の「ODL(オンデマンド流動性)」が、25の送金経路で利用できるようになったことを発表した。
ODLは暗号資産(仮想通貨)XRPを活用する国際送金向けのプロダクト。これでネットワークにおける全ての送金企業が、事前の資金準備(=流動性)を必要とせずに、即座に国際送金を処理できるようになった。
We're thrilled to announce today that we've enabled @Ripple's On-Demand Liquidity across all our payment corridors.
— Tranglo (@Tranglo) February 28, 2022
This comes after a successful pilot #ODL deployment last September which saw 250k transactions worth USD48M processed in 100 days. https://t.co/MUEUkEsYix pic.twitter.com/Qg6259Fx9l
リップル社とは
「価値のインターネット」の実現を目指し、創設以来、国際送金ソリューションの開発を中心に行なってきた。最近では中央銀行デジタル通貨(CBDC)の分野にも注力している。
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2008年創設のTrangloは、マレーシアを拠点にする国際送金サービス企業。シンガポールやドバイ、ロンドンなどにもオフィスを構え、送金ネットワークをグローバルに広げている。昨年3月には、米リップル社が同社の株を40%取得することに合意したことが発表されていた。
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従来の国際送金では、異なる法定通貨をやりとりするため、送金先の金融機関が現地通貨で資金を事前に調達しておく必要がある。このコストや手間を削減するため、ブリッジ通貨としてXRPを利用しているのがODL。法定通貨をXRPに変換して送金するだけのシンプルな仕組みを活用し、国際送金の課題解決を目指している。
Trangloは2021年9月からODLの試験運用を開始。問題なく稼働を継続できたことで今回、ODLの利用を本格化させた。Tranglo Groupの最高経営責任者(CEO)は以下のようにコメントしている。
我々のパートナーである送金企業は、低コストで可能な限り速いサービスを望んでいる。ODLはその要望を叶えてくれるだろう。
送金時に事前に資金を準備したり、複数の金融機関を経由したりする必要がなく、コストや時間を削減でき、様々なニーズを満たしてくれることを期待している。