はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

デジタル・ユーロ協会(DEA)が米リップル社と提携、欧州のCBDC研究開発に協力

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタル通貨のシンクタンク

ドイツに拠点を置き、デジタル通貨に特化したシンクタンクであるデジタル・ユーロ協会(DEA)は11日、米リップル社との提携を発表した。リップル社はDEAと共同で中央銀行デジタル通貨(CBDC)の研究開発に取り組むことになる。

DEAは欧州及びグローバル市場で、CBDCをはじめ、ステーブルコインや暗号資産(仮想通貨)関連の研究、教育、政策立案の支援活動を行なっているが、中でもデジタル・ユーロに重点的に取り組んでいる。

DEAのJonas Gross会長はリップル社との提携を通して、DEAが技術的な専門知識を深めることを期待しているという。

世界中で、これまで研究に重点を置いてきたCBDCプロジェクトの段階が進むにつれ、近い将来、CBDCの技術設計は政策決定者にとって重要な役割を果たすことになるだろう。

リップル社の中央銀行エンゲージメント担当副社長である、James Wallis氏によると、同社はCBDC関連の取り組みに力を入れており、40人規模のチームが世界各地で、CBDCとステーブルコインのソリューション開発に携わっているとのことだ。

CBDC

CBDCとは、「Central Bank Digital Currency」の略で、各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された法定通貨を指す。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題も多い。

▶️仮想通貨用語集

リップル社とCBDC

「価値のインターネット」の実現を目指すリップル社は、創設以来、国際送金ソリューションの開発に取り組んでおり、世界有数の金融機関や企業、決済プロバイダーと提携し、グローバルな決済ネットワークを築いてきた経緯がある。

リップル社は昨年3月、中央銀行の利用を想定し、「CBDC Private Ledger」(CBDCプライベート台帳)の試験的導入を発表。同社のオープンソースの分散型台帳「XRP Ledger(XRPL)」と同じブロックチェーン技術を基盤とし、通貨発行と決済の構築を見据えた設計となっているという。

同社はXRPL上で8年以上にわたり、XRPを含む5,400種以上の通貨を発行してきた実績があるため、CBDCの発行も可能だと説明した。また、CBDCの場合、他国通貨との相互運用性が重要となるが、ブリッジ通貨としてXRPの活用も視野に入れているという。

また、CBDCプライベート台帳は低コストで即座に送金可能であり、処理能力は差し当たって毎秒数万件、その後は数十万件に拡大する見込みであり、中央銀行の送金ニーズにも十分応えられると主張した。

さらにPoW(プルーフ・オブ・ワーク)プロトコル基盤のパブリック・ブロックチェーンと比較すると、エネルギー消費量は6万1,000倍効率的であると付け加えた。

関連:リップル社、中央銀行デジタル通貨連携を視野──「XRP Ledger」のプライベート版をテスト

CBDC関連事業に発展

リップル社はCBDCプライベート台帳の導入発表後、昨年後半には相次いでCBDC関連の大きな動きを見せた。

  • 2021年9月:ブータン王国の王立財政庁(RMA)と協業し、CBDCの試験運用を発表

  • 2021年10月:英国で非営利団体「デジタルポンド財団」を設立、ポンド建CBDCの設計と導入を支援

  • 2021年11月:パラオ共和国と提携し、デジタル通貨の戦略を策定。政府が支援するステーブルコインの導入を目指す。

関連:リップル社がパラオ共和国と提携、デジタル通貨の戦略を開発へ

リップル社は、世界の8割の銀行が何らかの形でCBDCの可能性を模索していることから、「CBDCの出現は必至」と予測。一方、各国特有の状況や市場環境から、対処すべき課題は異なるため、多様なCBDCソリューションが生まれることになると見ている。

今月初め、米ボストン連邦準備銀行とマサチューセッツ工科大学デジタル通貨イニシアチブ(MIT DCI)はデジタルドルに関する技術研究を発表したが、使用されたソフトウェア「OpenCBDC」には、ブロックチェーン技術を使用しないという選択がなされた。

関連:米ボストン連銀とMIT、CBDC構築のソフトウェアを一般公開

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/13 火曜日
17:09
ビットバンク、コスモス(ATOM)取扱開始、手数料無料キャンペーン実施
ビットバンクがコスモス(ATOM)の取扱いを開始。6月12日までメイカー・テイカー共に手数料0%のキャンペーン実施中。現物取引、販売所、貸出の3サービスに対応、「貸して増やす」なら年率最大5%の運用も可能だ。
14:15
韓国大統領選、仮想通貨現物ETF導入公約で実現性高まる
6月の韓国大統領選で与党「国民の力」党と野党「共に民主党」の両候補が仮想通貨現物ETF承認を公約した。人口の約30%が仮想通貨取引を行う韓国で、各党が若年層を含む仮想通貨投資家にアピールしている。
13:45
米SECのアトキンス新委員長、仮想通貨規制改革を明言
米SECのアトキンス新委員長が仮想通貨円卓会議で、旧体制下の「場当たり的」政策を批判し、仮想通貨規制の改革方針を発表した。発行・保管・取引の3分野で具体策を示している。
13:18
ビットコインのデフレ化加速か、セイラーのストラテジー社のBTC買い占めが影響
ストラテジー社のビットコイン購入ペースが市場に与える影響をクリプトクオントのCEOが分析。供給不足とデフレ圧力が強まり、BTCの価格安定化に向けた新たな力が働いている。
12:18
市場予想上回る米中関税引き下げ合意で「リスク選好」強まる 機関投資家の資金流入は4週連続増
トランプ政権の米中関税合意で市場の不確実性が緩和し、日米株式市場では株価が大きく上昇した。ビットコイン(BTC)は10万ドル台維持した。仮想通貨ETFへの資金流入4週連続増加で年初来67億ドルまで到達した。
12:00
ザ・グラフ(GRT)とは?将来性・買い方|Web3時代の検索インフラ
プロジェクトがGRTを選ぶ ブロックチェーンの取引量は日々うなぎ登り── NFT、DeFi、ゲーム、DAO……あらゆる Web3 アプリが生み出すオンチェーンデータは、もはや個…
11:30
米上場のGD Culture Group、440億円超調達でビットコインとトランプコイン購入計画
米ナスダック上場企業GD Culture Groupが最大3億ドルの資金調達を発表。ビットコインと公式トランプコインの購入を含む仮想通貨戦略を展開していく。
11:00
ナカモトとナスダック上場企業、1000億円を調達しBTC保有開始へ
ナスダック上場企業カインドリーMDは、仮想通貨ビットコインのトレジャリー企業ナカモトホールディングスと最終的な合併契約で合意。1000億円を調達しビットコイン戦略を開始する。
10:45
トランプ一族関連「アメリカン・ビットコイン」、ナスダック上場へ前進
トランプ大統領の息子エリック氏が戦略責任者を務める「アメリカン・ビットコイン」がグリフォン・デジタルとの合併契約を締結した。ナスダック上場を目指している。
09:42
米デル、ビットコイン保有提案を拒否 8500億円超の資産は現金・債券で維持
デル・テクノロジーズが全米公共政策調査センターによる58億ドルの現金準備の一部をビットコインに転換する株主提案を正式拒否。マイクロソフトも同様の提案を却下した経緯あり。
08:25
トランプ大統領晩餐会コンテスト終了、TRUMPコイン上位220名が招待へ
トランプ大統領の公式ミームコイン「TRUMP」の運営チームが上位220名の保有者を対象とした晩餐会コンテストの終了を発表。参加者には限定NFTも付与予定だ。
07:55
ナスダック上場企業、ビットコインなど保有の1億ドル規模準備金創設へ
ナスダック上場のアンバーは、1億ドル規模の仮想通貨エコシステム準備金の創設計画を発表。ビットコイン、イーサリアム、XRPなどを保有することや、創設の目的を説明した。
07:40
コインベース株価9%超上昇、S&P500指数入りを好感
米最大の仮想通貨取引所コインベースがS&P 500指数に採用決定。5月19日から指数入りし、発表後に株価が9%超上昇。純粋な仮想通貨企業としては初のS&P 500入りとなる。
07:15
アーサー・ヘイズ「仮想通貨も株も全て買いだ」
著名トレーダーのアーサー・ヘイズ氏が「全て買え」と強気発言。米中が90日間の大幅関税引き下げで合意し、ビットコインは10.4万ドル突破したが、その後反落。
06:20
トランプ大統領のSNS『Truth Social』、ミームコイン発行のうわさを否定
ドナルド・トランプ氏所有のTruth Socialが新たなミームコイン発行を準備していると報じられた。「次のTRUTHは最も重要なもの」との投稿がSNSで物議を醸している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧