評価額が約2,900億円に
仮想通貨イーサリアム(ETH)レイヤー2ソリューションImmutable Xを開発する豪州発のImmutable社は7日、シリーズCラウンドで230億円を調達したことを発表した。
シリーズCを主導したのはシンガポールの政府系ファンドTemasek。Animoca Brands(アニモカブランズ)、Tencent(テンセント)、ParaFi Capital、Arrington Capitalといった新規投資家や、Alameda Research、AirTree Ventures、Declaration Partners、Fabric Venturesなどの既存の投資家も参加した。
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Immutable X(イミュータブル X)Starkware社が開発するレイヤー2ソリューションで、オフチェーン仕組み「ZKロールアップ」を利用し、0ガス代で秒間9,000回の取引を処理できる。「NFT専用のレイヤー2」として、NFTカードゲーム「Gods Unchained(ゴッズ・アンチェイン)」や「Guild of Guardians」に対応。現在、GameStop(ゲームストップ)、TikTok、Opensea(オープンシー)、Ember Sword、Illuvium、 GreenPark Sportsといった企業がImmutable Xを利用しアプリを開発しているという。
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Immutableは新たな資金でImmutable Xを導入するクライアントの獲得やグローバル展開、チームの拡大、M&Aなどの事業を進めていく。
また、今回の投資家であるAnimoca BrandsもImmutable Xのネットワークを利用する計画をしている。同社の共同創設者Yat Siu氏は発表で、「Animoca BrandsのポートフォリオにあるコンテンツをどのようにImmutable Xに導入していくかワクワクしている」と話した。Animoca Brands傘下にはザ・サンドボックス(SAND)などの人気作がある。
Immutableは昨年9月に約70億円を調達。今回の調達額を加え、企業の評価額は約2,900億円に上る。
Immutable XのネイティブトークンIMXは資金調達の発表を受け、一時+50%と急騰した。
追記:Animocaからのコメント
Animoca BrandsのコミュニケーションマネージャーIssac Poon氏に問い合わせたところ、「ザ・サンドボックスはポリゴン(MATIC)での利用になるが、他のゲームでImmutable Xと提携する予定だ」とのコメントを得られた。(3月10日追記)