キプロスでライセンス取得
大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXはキプロスで運営ライセンスを取得し、欧州市場への進出を本格化すると発表した。
欧州ユーザーは以前からFTXを利用することはできるが、ライセンスを取得することによって規制を遵守した形でサービスの提供が可能になる。
FTXは欧州本部をスイスに置き、欧州経済圏において規制された投資企業を通してクライアントにサービスを提供していく。また、FTXの本社は西インド諸島のバハマ国にある。
FTXのSam Bankman-Fried CEOは発表で、「FTXは成長していくにつれ、全ての市場で適切なライセンスを取得していきたい」、「クライアントに安全な方法で仮想通貨を取引するサービスを提供するために、欧州の各規制当局と対話し続けている」とコメントした。
一例として、FTXが2月に日本国内の取引所Liquid by Quoine(リキッドバイコイン)の親会社Liquid Groupを買収する動きがあった。2022年3月26日に、FTXの日本ユーザーの口座はLiquid by Quoineに移管される予定だ。
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また、欧州で事業拡大を図る背景には、1月末にFTXを運営する企業FTX Trading Ltd.がシリーズCで460億円を調達したことがあると見られる。シリーズCはスタートアップ企業の黒字経営が安定し始め、IPO(株式市場への上場)やM&Aが意識される最終成長フェーズとされる。
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