はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

OECD、仮想通貨の国際的な税務報告の枠組みを協議へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨取引についての報告枠組みを協議

経済協力開発機構(OECD)は22日、暗号資産(仮想通貨)取引について、国際的な情報交換の枠組みを示す協議文書を発表した。

提案の内容は、仮想通貨について適切に課税するため、仮想通貨取引事業者などに、顧客に関する税務情報や取引額などの報告を義務付けるものである。

OECDは、今回の提案について、すべての関係者から4月末まで意見を受け付けており、5月末に公開協議会を実施する予定。2022年10月には、改正規則について報告することを計画している。

経済協力開発機構(OECD)とは

日本、北米、欧州など先進国の国々によって、国際経済全般について協議することを目的とした国際機関のこと。三大目的として、1)経済成長 2)貿易自由化 3)途上国支援 に貢献することを掲げている。

▶️仮想通貨用語集

国際的な報告基準を設定へ

OECDは、提案の背景を次のように説明した。

仮想通貨の利用が急速に広まっているが、仮想通貨は従来の金融商品とは異なり、中央管理者が取引や資産の保有状況を完全に把握することなく、移転・保有することができる。そのため、仮想通貨を利用することで、CRSなど税の透明性のための国際的取り組みが損なわれる可能性がある。

CRS(共通報告基準)は、OECDが定めた既存の国際基準で、外国の口座を利用した租税回避を防ぐことを目的にしている。提案は、新たに仮想通貨の報告枠組み(CARF)を設定すると共に、CRSを修正しようとするものだ。

OECDは、仮想通貨についても、各国の当局が顧客情報を交換するための国際基準を作成することを意図している。新しい規則の下で、仮想通貨取引事業者は、税務に関する顧客データを収集し、顧客の居住国の税務当局に報告する必要がある。

CRS(共通報告基準)とは

OECDが定めた国際基準で、外国の口座を利用した租税回避を防ぐことを目的にしている。これに基づき、各国の金融機関は非居住者の口座情報を交換している。

▶️仮想通貨用語集

OECDの提案

協議書によると、OECDは対象となる事業者として、仮想通貨取引所の他、ブローカー、ディーラー、仮想通貨ATMの運営者なども挙げた。

また、対象となる資産については仮想通貨の「類似技術」も含むと言及しており、ステーブルコインや、仮想通貨の形で発行されるデリバティブ商品、一部のNFT(非代替性トークン)などについても報告義務を課すことができるようにする方針だ。

中央銀行デジタル通貨(CBDC)や、限定された範囲でしか商品やサービスと交換されないトークンについては、新たな枠組み(CARF)ではなく、既存の枠組み(CRS)を修正することで対応するという。

CARFは、ユーザーがトークンを送信する外部ウォレットのアドレスについて、税務当局が事業者経由で報告を受けることも可能という内容を盛り込んでいる。

さらに、協議書によると、取引は仮想通貨の種類ごとに集計され、報告する事業者は、可能であれば、送金の種類(例:エアドロップ、ステーキング、ローン収入)に従って分類を行うことになるという。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/04 金曜日
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。
12:55
メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大
メタプラネット支援者らが筆記るコンソーシアムがタイ上場企業DV8の買収計画を発表した。日本で成功したメタプラネットのビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、さらに東南アジアに展開する第一歩として注目される。
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。
11:35
米雇用統計好調でビットコイン一時11万ドル超、アーサー・ヘイズが下落リスクを警告する理由は?
米国6月雇用統計が予想を上回る14万7000人となり、ビットコインは一時11万500ドルまで上昇した。しかしBitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏は、米財務省がステーブルコインを国債購入の受け皿として活用することで市場から流動性が奪われ、8月開催のジャクソンホール会議前に9万ドル水準へ下落すると予測した。
11:00
アルトコイン取引の増加傾向続く 仮想通貨OTCレポートが公開
Finery Marketsは、仮想通貨のOTC取引に関する2025年上半期のレポートを公開。ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの他にアルトコインの取引が増加傾向を継続していると指摘した。
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正=報道
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。
07:45
米下院、7月14日の週を「仮想通貨週間」と指定 3つの主要法案を審議
米下院指導部が7月14日の週を「仮想通貨週間」に指定し、GENIUS法、CLARITY法、反CBDC監視国家法を審議すると発表。
07:25
IMF、パキスタンの仮想通貨採掘などへの補助金提供提案を却下
IMFは、パキスタン政府による仮想通貨マイニングなどのための電気代補助提案を却下。同国は、ビットコインのマイニングとAIのデータセンター向けに2,000MWの電力を割り当てる計画を発表している。
07:20
ビットコイン今後の価格、9.5万ドルまで下落の可能性も=アーサー・ヘイズ分析
仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏は、8月のジャクソンホール会議まで市場が横ばいか軟調な展開を予想。TGA補充の影響でビットコインが9万~9.5万ドルまで下落する可能性があるという。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧