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著名VCのa16z、ゼロ知識証明を使ったエアドロップ・ツールを発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

投資家のプライバシー保護

米国の著名VCであるAndreessen Horowitz(a16z)は先日、ゼロ知識証明を使った仮想通貨(暗号資産)のエアドロップ・ツールについて発表した。投資家のプライバシー保護を目的としており、エアドロップの受信者にウォレットアドレスを公開させることなく、仮想通貨を配布できる。

エアドロップとは、各プロジェクトが所定の条件をクリアしたユーザーに仮想通貨を無料配布すること。プロジェクトへの初期貢献者に報いたり、アプリケーションの利用促進のためなどに使用されてきた。

基本的にブロックチェーンは取引履歴が全て公開されているため、エアドロップを受け取ったアドレスに関連する保有資産や取引履歴を閲覧できる。大口アドレスを特定のVCと紐づける分析企業も出てきており、機関を中心にネット上で財務情報を晒されることを懸念する投資家は少なくない。

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Web3時代のエアドロップ

a16zのエアドロップ・ツール「zkp-merkle-airdrop-contracts」は、送金元と送金先の繋がりを不鮮明にするミキシングプラットフォーム「トルネード・キャッシュ(Tornado Cash)」に基づいており、「コミットメント(commitment)」と呼ばれる認証情報をオフチェーンに持ち出せる形にカスタマイズされている。

コミットメントはシステムで生成された「鍵とシークレットのハッシュ」を連結したもので、ユーザーはテレグラムやディスコードなどのオフチェーンでこれを提出する。プロトコル側は受け取ったコミットメントを管理し、スマートコントラクトで報酬を割り当てる。ユーザーはエアドロップの申請時にゼロ知識証明でコミットメントとの結びつきを証明し、トークンを受け取るという流れ。自分の公開鍵がどのコミットメントに紐付けられているかを明かすことなく、エアドロップを受け取ることができる。

ゼロ知識証明とは

ゼロ知識証明とは、証明(Proof)プロトコルの一種であり、証明者が「自身の主張は真実である」以外の情報を検証者に開示することなく、その主張が「真実である」と証明するメカニズム。

▶️仮想通貨用語集

このツールの課題は、ゼロ知識証明の計算に通常よりもガス代がかかることだ。また、流動性提供やロックドロップなど、スマートコントラクトに通信したウォレットアドレスを対象とするエアドロップには適さないかもしれない。しかし、DAO(自律分散型組織)の貢献者に報酬を与える際にプライバシーを保護したい場合などに有用性を発揮しうる。

a16zは「このツールは、エアドロップの最先端技術をWeb3の基本理念に、より密接に結びつけるものだ」と説明する。

Web2では無料で便利なインターネット・サービスを利用できることと引き換えに、ユーザーのデータやプライバシーを提供し続けてきた。Web3は「分散型ウェブ」とも呼ばれ、人々がデータの管理権を取り戻し、情報を公開するかどうか自分の裁量で判断できるというコンセプトだ。

関連:分散型ウェブがもたらすプライバシー改革とは|オーキッド寄稿

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