仮想通貨市況
1日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は、前日比5.03%安の547万円(4,4540ドル)と反落した。
BTCは8連騰後、200日移動平均線付近(上図:赤丸)で上値を重くしていた。
3月31日の米株式市場では、ダウ平均株価が前日比550ドル46セント(1.6%)安と続落した。上昇ピッチを早めていたことから、利益確定売りと四半期末の調整売りが先行したとの見方が出ている。暗号資産も米国時間から下落を強めるなど連れ安の様相を呈しており、調整を余儀なくされている。
当面は41,000ドル付近のサポートライン(下値支持線)までに下げ止まるかどうか注視されそうだ。歴史上最大級の地政学リスクであるウクライナ情勢が再び緊迫化するようなことがあれば、金融市場全体が再びリスクオフに傾くことは想像に難くなく、留意したい。
また、3月31日に欧州議会が仮想通貨ウォレットを規制対象とする法案条項を承認したことも、投資家心理に冷や水を浴びせた。
自己管理型デジタルウォレットへの仮想通貨送金について、1,000ユーロ(約13万円)以上の少額送金ついてもマネロン防止規則による監視対象とする内容が盛り込まれており、米最大手取引所コインベースのPaul Grewal最高法務責任者らが強い懸念を示していたものだ。
関連:欧州議会、仮想通貨の自己管理型ウォレットに関する規制を承認
一方、3月15日には、欧州連合における暗号資産の規制の枠組みを制定する法案「MiCA」において、エネルギー分野の環境負荷を念頭に「PoW(プルーフオブワーク)」に基づくビットコイン(BTC)などの銘柄の取引を禁止する条項については、委員会投票(賛成23、反対32)で否決されている。
関連:PoW銘柄禁止条項を非承認、EU議会で仮想通貨法案投票
アルトコイン市場の動向
国内銘柄の上昇率ランキングでは、パレットトークン(PLT)が前週比+58.89%の46.35円、アイオーエストークン(IOST)が前週比+60.32%の5.09円と高騰していた。
PLT
パレットトークン(PLT)は、昨年7月に株式会社HashPaletteが国内初のIEO(Initial Exchange Offering)を実施し、暗号資産取引所コインチェックに上場したNFT(非代替性トークン)特化型チェーンの独自トークン。
上昇の背景には、新NFTマーケットプレイス「PLT Place」のプレオープンがある。
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— パレット(Palette)【公式】 (@hashpalette) March 18, 2022
<プレオープン記念>
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PLT基盤の第一弾ブロックチェーンゲーム「ELF Masters」のNFTパックセールも本日行われる予定だ。「ELF Masters」は、HashGamesオリジナルのファンタジーアドベンチャー型P2Eブロックチェーンゲーム。
株式会社HashPortは先月2日、ブロックチェーンゲームスタジオ部門である「HashGames」の設立を発表。2022年夏までに3つの「Play-to-Earn」ゲームをリリースすることを発表していた。
各タイトルでは、共通するトークンとしてパレットトークン(PLT)が使用されるほか、将来的にはIEOを通じてPLTと併存した独自トークン発行も見据えているという。
関連:HashPortがゲームスタジオ設立、パレットチェーン基盤のNFTゲームタイトル3つを発表
IOST
19年2月にメインネットローンチしたIOSTは、Javascriptで開発可能なdApps(分散型アプリケーション)環境やコンセンサスアルゴリズム「PoB(Proof of Believability)」の特徴を持ち、スケーラビリティとブロックチェーンの公平性に焦点を当てたプロジェクトでもある。
IOST財団は3月31日、「Project Entroverse」のローンチを発表した。
これは、最大のdApps(分散型アプリケーション)ネットワークを有するイーサリアム(ETH)の基盤を活かすことで、IOSTエコシステムの相互運用性強化を図る。IOSTSwapの構築を主導したのは、エコシステムの新しいパートナーノードであるSigma。
Project Entroverseには、IOSTのスワップ及び「IOST-ETH」のクロスチェーンブリッジ機能、Ethereum Virtual Machine(EVM)との互換性が含まれ、これにより開発者は、イーサリアムプロトコルをIOSTと簡単に統合できるようになるという。
IOST財団によれば、EVMユーザーがIOSTネットワークを利用することで、取引手数料(Gas代)がETHチェーン比較で最大99%安くなるほか、秒間処理速度を示す値は「最大8,000TPS」になるとしている。
関連:仮想通貨IOSTとは|初心者でもわかる重要ポイントと関連サービス
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— IOST (@IOST_Official) March 31, 2022