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米ルイジアナ州、金融機関の仮想通貨保管認める法案が下院を通過

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨カストディ可能に

米ルイジアナ州で金融機関および信託会社による暗号資産(仮想通貨)の保管・管理を認める法案の審議が終盤に差し掛かっている。

同法案(HB802)は同州下院で10日に全会一致で可決され、12日に上院での第二読会を通過。商取引・消費者保護・国際問題委員会に送られた。第三読会で最終的な投票が行われる。

この法案が可決され法制化されると、金融機関および信託会社による仮想通貨のカストディサービスの提供が可能になる。「効果的にリスクを管理し、現行法の規定を遵守するための適切なプロトコルを備えている」ことが条件となるため、以下の要件を満たすことが求められる。

  1. 効果的なリスク管理体制を構築し、関連するリスクを評価・監視すること
  2. 当該サービスに対して適切な保険が適用されていることを確認すること。
  3. サービス提供者の監督プログラムを維持すること。

この法案によると、金融機関・信託会社は「受託者」または「非受託者」のいずれかの立場で、カストディサービスの提供を行うことができる。

金融機関や信託会社が「受託者ではない立場」で、仮想通貨の保管サービスを提供する場合、顧客である個人ユーザーは、カストディサービスの提供を受けつつも、自身の仮想通貨の秘密鍵を、引き続き直接管理することが可能になる。

一方、金融機関や信託会社が受託者としての立場でサービスを提供する場合は、新たな秘密鍵が作成され、その管理は顧客の手から離れることになる。

カストディとは

投資家の代わりに資産を保有・管理することを指す。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す。カストディを行う企業を「カストディアン」と呼ぶ。

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仮想通貨ライセンスの導入

ルイジアナ州は、ニューヨーク州に次いで全米で2番目に、仮想通貨事業を行う際のライセンス取得を義務づけた州だ。2020年8月に導入された仮想通貨事業法により、ルイジアナ州の居住者にサービスを提供する場合、仮想通貨サービス業者は州の金融機関局(OFI)に登録申請し、ライセンスを取得する必要がある。

関連:ルイジアナ州、仮想通貨事業のライセンス制度を審議 

仮想通貨事業法はマーク・ライト議員が提出した法案だが、現在審議中のカストディサービス法案も同議員により提出された。ライト議員は3月に仮想通貨による選挙資金の寄付を合法化し、法的枠組みの整備を推進する法案も提出している。

ビットコインを賞賛

ルイジアナ州議会下院は昨年4月、「分散型の1兆ドルの資産となった」ビットコインを賞賛し、決議案を可決している。

同じくライト議員が提出したこの決議案では、「ビットコインは世界の市民が通貨の下落から保護されるための重要なツールであることが証明された」として、「経済安全保障に貢献したサトシ・ナカモトを賞賛すること」を提案。「新たな技術の利用拡大から利益を得られるよう」州政府や地方自治体に仮想通貨活用の検討を奨励した。

他州の動き

一方、バージニア州では3月に銀行が仮想通貨を保管・管理することを認める法案が上下両院で可決、成立した。カストディサービス提供の要件としては、効果的なリスク管理システムの導入、適切な保険の準備、サービスプロバイダーに関するリスク監視プログラムの立ち上げが挙げられている。

関連:米バージニア州、銀行の仮想通貨保管を認める法案を可決

テキサス州では昨年6月に、同州の銀行局が州公認の銀行に対し、仮想通貨のカストディを行う許可を与えている。

銀行は、その専門性、リスク許容度、ビジネスモデルによって、カストディサービスの提供方法を選ぶことが可能となっている。顧客自身が秘密鍵を保持し、仮想通貨を直接管理する方法、また銀行が新たに秘密鍵を作成し、仮想通貨を管理する方法などがある。

関連:銀行の仮想通貨管理業務を許可 米テキサス州

テキサス州では仮想通貨を商法(UCC)の中に位置付け、商業取引での有効性を認める統一商事法典修正案が可決、成立し、昨年9月から施行された。また、ブロックチェーン業界を調査し、新興技術のもたらす経済成長の機会とメリットの特定を行う作業部会の策定を定めた法律も、同時に施行された。

積極的にマイニング産業の誘致をおこなっているテキサス州だが、グレッグ・アボット州知事は仮想通貨とブロックチェーン技術を高く評価しており、テキサス州は仮想通貨領域のリーダーとなると語っている。

関連:米テキサス州、仮想通貨法案2つを施行

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