バイナンス中東
暗号資産(仮想通貨)業界最大手の取引所バイナンスは、ドバイとバーレーンでの取引サービスについて早ければ6月の立ち上げを計画していることがわかった。South China Morning Postが報じた。
バイナンス・ドバイのRichard Teng中東・北アフリカ地域(MENA)責任者によると、同社は現在、中東での支店の立ち上げに伴い、コンプライアンスの獲得に向けて取り組んでいるところだ。現地銀行と連携し、ドバイとバーレーンでカントリーマネージャーとコンプライアンス担当者を募集している。
また、バイナンスは中東で取引サービス以外の事業領域も強化していく意向を示している。特に現地政府からは「Web3(ウェブスリー)」領域への期待が高いこともあり、まずは決済とNFT(非代替性トークン)領域の開発支援に取り組むという。Richard Teng氏は以下のように述べている。
中東地域の規制当局はWeb 3エコシステムを発展させる上で、仮想通貨開発のサポートが最重要と見ている。
Web3.0とは
ブロックチェーンを活用して非中央集権型のネットワークを実現する試み、またはそのネットワークを指す。グーグルらの企業が構築した現状の中央集権体制のウェブは「Web2.0」と定義されている。
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中東の仮想通貨規制
Richard Teng氏は、UAE(アラブ首長国連邦)の金融サービス規制当局「アブダビ・グローバル・マーケット(ADGM)」のCEOを務めた人物。同氏が昨年12月にバイナンスの中東事業責任者に就任して以来、同社の中東展開は加速している。
Teng氏によると、中東では一つの規制当局が仮想通貨取引に必要な領域を管轄しているケースが多いため、銀行、資産管理、取引所、ブローカー・ディーラーといった関連パートナーを構築しやすいようだ。
同氏が率いたシンガポール向けの取引所「Binance.sg」も現地で事業ライセンスを申請したが、同国中央銀行「Monetary Authority of Singapore(MAS)」の法的見解により22年1月12日にサービスを停止した経緯がある。
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ドバイでバイナンスは、専門の規制機関「Virtual Asset Regulatory Authority」からライセンスを取得。当初は一部の投資家やトレーディング機関にのみサービスを提供し、徐々に個人投資家にも解放していく計画だ。
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