TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン2万ドル割れずFOMC通過で反発、恐怖指数はコロナ・ショック水準上回る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

15日の米株式市場では、ダウが前日比303ドル(1.0%)高、ナスダックが前日比270ドル(2.5%)高と反発した。

前場の東京株式市場では、日経平均株価が前日比400円(1.6%)高となった。

米連邦公開市場委員会(FOMC)では1994年以来となる0.75%の金利大幅引き上げが発表されたが、金利先物市場の予想の範疇で織り込み済み。過度の警戒感から株式市場を中心に暴落が続いていたことで、株式買い戻しの動きが先行した。

FRB(米連邦準備制度)パウエル議長の記者会見では、75bpの引き上げが緊急を要する”特例措置”であることを強調されたことも極度の緊張状態を緩和したものと考えられる。

これを受け、暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインが前日比1.5%高の303万円(22,428ドル)と反発。

BTC/USD 日足

直近大きく売り込まれていたイーサリアム(ETH)など、主要アルトコインも全面高となった。

時価総額TOP10 騰落率(Messari)

とはいえ、前週比ではBTCが-25.3%、ETHが-31.5%となっており、残された爪痕は深い。

投資家心理を示すCrypto Fear & Greed Indexのデータによれば、状態を過去3年間で最も低い「7(Extreme Fear:極度の恐怖)」を記録した。

Crypto Fear & Greed Index

これは、20年3月に発生した金融市場の大暴落(コロナ・ショック)時の「8」をも下回る水準だ。

Crypto Fear & Greed Index

3万ドル前後で揉み合っていた際は、横ばいの価格推移に対してOI(未決済建玉)が積み上がっていたことでデリバティブ主導の値動きに持続性が期待できないとの指摘もあったが、前日までの暴落でOIは大幅解消されている。

BTC価格とOI推移(bybt)

悪材料出尽くしなるか

昨日までのパニック売り局面では、仮想通貨業界に多額の資金を投じてきた大手ベンチャーキャピタルThree Arrows Capital(3AC)の財政不安が伝わったことも投資家心理の悪化を招いたものとみられる。

3ACは15日午前、複数のDeFi(分散型金融)レンディングプロバイダーで保有する債務超過危機に瀕したことで、数億ドル(520億円)規模の強制清算を余儀なくされたとの観測が浮上した。

詳細:シンガポールの大手ヘッジファンド、520億円相当のポジション清算か

テラ(LUNA)ショックの余波が尾を引く中、大手レンディングプロトコルのCelsius Network(セルシウス・ネットワーク)が13日に顧客資金の出金停止を発表したこと、トロン基盤のアルゴリズム型ステーブルコインUSDD(Decentralized USD)のディペッグ問題も市場の混乱に拍車をかけた。

16日昼時点で、テザー建ての「USDD/USDT」は0.975ドル前後を推移するなど、13日以降ディペッグ状態が継続している。

USDD/USDT 時間足

このような状況を受け、DAO(自律分散型組織)のTRON DAO Reserveは14日夜、USDDの価値を維持するために準備金のさらなる増額を発表。担保率310%まで引き上げた。

USDDでは模倣先のUST(TerraUSD)崩壊及びテラ・ショックの反省を活かし、より流動性の高いステーブルコインのテザー(USDT)やUSDC比率を増やした上、過剰担保の仕組みを採用する。TRON DAO Reserveのデータを確認すると、少なくとも現時点では高い堅牢性を維持している。

TRON DAO Reserve

関連:トロンDAO、再びUSDDの準備金を増やす

14日のウォールストリートジャーナルの報道によれば、セルシウスは財務再編のため、法律事務所アキン・ガンプ・ストラウス・ハウアー・アンド・フェルドを雇用して解決策を模索している。また15日には、大手金融シティグループからアドバイスを受けながら、英仮想通貨レンディング企業Nexoから打診された「一部資産の売却案」について検討していることも伝わっている。

関連:仮想通貨融資大手セルシウスの出金停止、競合他社の反応は?

関連:仮想通貨融資のセルシウス、Citiから助言か

いずれにせよ、金融相場の不確実性は過去最高水準まで高まっている。ビットコイン相場においてもショートカバーを伴う一時的な上昇に留まるか、底の形成に向かうかどうかは慎重に見定めたい局面と言えそうだ。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/23 土曜日
11:30
XRP・SOLOなど高騰、トランプ新政権でリップル技術採用への期待高まる
米SECのゲンスラー委員長が2025年1月に退任することが発表され、過去4年間の厳格な仮想通貨規制からの転換期待からXRPの価格が高騰している。
10:50
米仮想通貨業界団体、トランプ新政権に5つの優先事項を提案
米ブロックチェーン協会が次期トランプ政権に仮想通貨の取り組みにおける優先事項を提案した。SEC新体制など5つの項目を掲げている。
10:20
トランプ次期米大統領、仮想通貨支持派のベセント氏を財務長官に起用する方向
ドナルド・トランプ次期米大統領が、親仮想通貨のヘッジファンド経営者のスコット・ベセント氏を財務長官に起用する方向で最終調整に入っていることが、ブルームバーグなど複数のメディアの23日の報道で明らかになった。
08:40
独保険最大手アリアンツ、マイクロストラテジー転換社債の25%取得
ドイツ最大の保険会社アリアンツが、米マイクロストラテジーが発行した26億ドル規模の2031年満期転換社債の約25%を取得した。ビットコインを間接的に保有することになった。
07:55
L1アルトコイン、米大統領選後に価格が急上昇
仮想通貨を分析するCryptoQuantは、L1アルトコインの価格が米大統領選後に上昇していると報告。この価格上昇は、現物取引の出来高を伴っていると指摘している。
06:45
米マラソン、転換社債販売で1500億円を調達 5771BTCのビットコインを取得
ビットコインをさらに買い増し 米マイニング大手のMARA Holdings(マラソン)は23日、2030年満期のゼロクーポン転換社債10億ドル(1500億円)の発行を完了し、そ…
11/22 金曜日
20:30
XRPのETF承認はどうなる?市場価格への影響を分析
トランプ次期政権下でのXRP現物ETF承認の可能性を詳しく解説。SEC委員長交代や規制緩和への期待、市場への影響を専門家の見解とともに分析。ビットコイン、イーサリアムに続く承認タイミングと価格への影響を予測します。2025年のXRP市場展望を徹底解説。
15:00
仮想通貨XDC(XDC Network)の買い方と将来性は?
ハイブリッド型ブロックチェーンを採用する仮想通貨XDCの特徴や将来性を解説。SBIとの提携や買い方、リスクについても詳しく紹介します。
13:50
米SEC敗訴、連邦地裁がディーラー規則は無効と判断 「仮想通貨業界全体にとっての勝利」
米連邦地裁がSECのディーラー規則を無効と判断し、SECの敗訴が確定した。原告の米ブロックチェーン協会CEOは、この判決は仮想通貨業界全体の勝利であると表現。ディーラー規則は分散型金融に重大な影響を与える可能性が危惧されていた。
13:10
トレードの機会損失を最小限に、メタマスクがイーサリアムガス代込みスワップを新たに導入
仮想通貨イーサリアムの主要ウォレットMetaMaskは新機能「Gas Station」の導入を発表した。ガス代不足によってスワップが中断されることを防ぐものである。
11:26
チャールズ・シュワブ次期CEO、規制緩和で仮想通貨現物取引への参入示唆
米大手ブローカー、チャールズ・シュワブの次期CEOが、規制環境の変化があれば仮想通貨現物取引へ参入すると述べた。トランプ新政権に期待する格好だ。
10:10
仮想通貨擬人化BCG「コインムスメ」、板野友美がアンバサダー就任
タレントの板野友美氏がWeb3ゲーム「コインムスメ」のアンバサダーに就任。板野氏プロデュースのアイドルグループとのコラボユニットも結成する。
09:55
Suiブロックチェーン、稼働停止の原因や対策を公表
約2.5時間稼働を停止していた仮想通貨SUIのブロックチェーンが復旧。その後、原因や今後の対策を公表している。
08:20
マイクロストラテジー、ビットコイン追加購入のための30億ドル調達を完了
米マイクロストラテジーは21日に仮想通貨ビットコイン追加購入のための、2029年満期の無利息転換社債の募集を完了したと報告した。
07:50
金融庁、仮想通貨仲介業の新設を検討
仮想通貨のイノベーションと利用者保護の両立に向けて、金融庁が仲介業の新設を検討。この会議ではステーブルコインも議題に上がった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧