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米下院、退職金口座の仮想通貨投資について調査を要請

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

年金口座での仮想通貨投資について調査依頼

米下院歳入委員会のリチャード・ニール委員長は15日、確定拠出年金口座における暗号資産(仮想通貨)投資について、米国政府説明責任局(GAO)に様々な側面から調査を行うよう要請した。

背景としては、米国で最近、仮想通貨へ投資できる確定拠出年金を提供する企業が登場していることがある。特に、投資大手フィデリティが4月に、401k口座を通じて、確定拠出年金口座の一部でビットコイン(BTC)購入を行える新プランを発表してから、賛否両論が巻き起こっている状況だ。

米労働省は、詐欺や盗難、投機性などリスクがある仮想通貨について、退職金口座のオプションとすることが「慎重で健全」かどうかについて深刻な懸念があるとして、3月時点で警告する文書を発表していた。

今月にはイエレン米財務長官も「老後のために貯蓄しているほとんどの人には勧められない」とコメント。税制優遇のある退職金制度にどのような資産を組み込むべきか、議会が規則を定めることも妥当だと意見している。

関連イエレン米財務長官、退職金口座での仮想通貨投資に懸念表明

主な調査要請事項

今回のニール氏の書簡は、401kも属する確定拠出年金(DC)一般に焦点を当てたものであった。

ニール氏は、書簡で「仮想通貨はボラティリティ(価格変動)が大きく、監督も十分ではないために、退職金口座で仮想通貨に投資することは、高齢のアメリカ人の老後保障にとってリスクであるという懸念」があると述べている。

その上で、米国政府説明責任局に対して、以下のような項目の調査を要請した。

  • 仮想通貨投資オプションを提供する企業などの一覧
  • 退職金口座が仮想通貨投資を管理する方法
  • 401kにおける仮想通貨投資に対する当局の規制

まず、確定拠出年金での仮想通貨投資がどの程度の規模で提供されているのか、会社の種別や規模、401kで仮想通貨投資が行われている程度などについて査定するよう依頼している。

次に、仮想通貨投資オプションの管理方法についての調査を依頼。具体的には、仮想通貨の価値評価方法、手数料の種類や額、セーフガード、受託者責任についてのレポートなどを挙げている。

さらに、「当局が401kの仮想通貨投資オプションをどのように監督しているのか」、「連邦政府機関がプラン提供企業、参加者、利害関係者に対して発行しているガイダンス」「(もし存在する場合は)401kでの仮想通貨投資に関する現在の制限や規制」についても評価するように要請した。

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