はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米ビットコイン関連シンクタンク、政府に仮想通貨規制の政策提言

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン政策研究所が規制について提言

暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)についてのシンクタンク「ビットコイン政策研究所」は5日、米商務省に政策提言を行った。

これは、米バイデン大統領が3月に発した仮想通貨関連の大統領令による動きの一つである。大統領令にもとづき、米商務省国際貿易局には、デジタル資産とその米国における競争力について、一般から意見募集することが求められていた。

関連米バイデン大統領、仮想通貨関連の大統領令に署名

仮想通貨のポテンシャル

ビットコイン政策研究所(Bitcoin Policy Institute)は、政策提言の前に仮想通貨のもたらす恩恵について説明。まず、仮想通貨には金融包摂を進めるポテンシャルがあることに言及した。

「ビットコインのような仮想通貨は、仲介業者を削減できるために、手数料を非常に低く抑えることが可能」だとしている。ライトニングネットワークのような新しい決済プロトコルの利用拡大は、銀行口座を持たない人々の取引コストも下げ、従来の金融機関にも手数料を下げるよう競争圧力をかけることが期待されるという。

ライトニングネットワークとは

ビットコインのトランザクション処理能力を解消するため、レイヤー2を利用したオフチェーン技術のこと。ライトニングネットワークを導入すれば、混雑しがちなブロックチェーンの外で取引を行うことができ、取引の高速化や手数料削減につながる。取引の高速化や手数料削減が実現すれば、少額決済が行えるようになるため、それによって新しい商品やサービスが生み出されることも期待されている。

▶️仮想通貨用語集

その他には、ビットコインの追跡可能性は、金融犯罪などで得られた不正な富の没収につながる可能性があること、公正な規制の枠組みの下で仮想通貨マイニング産業が米国で発展するだろうことなどを挙げた。

政策提言の内容

ビットコイン政策研究所は、「ビットコインにおいて米国の競争力を維持するための規制枠組みの原則」として、主に以下の3点を打ち出した。

  1. 規制当局が、勝者と敗者を決めることを避ける
  2. 新しく誕生したばかりの産業を損なわないようなライトタッチの規制を行う
  3. 米国の利益になるような仕方で世界のビットコイン産業が形成されるようにする

まず、「勝者と敗者を決めない」という項目は、市場の公正性に関わっている。研究所は、次のように述べた。

デジタル資産とその利回り商品のための証券法の枠組みは、明確かつ公正なものが施行される必要がある。

資産/コモディティ(商品)であるビットコインは、自由なスポット市場、十分に規制されたデリバティブ市場、スポットETFを含む安全な金融インフラで他の商品のように扱われるべきである。

次に「ライトタッチの規制」という項目では、サイバー犯罪・マネロンに関わる規制は、革新的な決済技術に取り組む企業の参入を阻害しないような形で導入する必要があると指摘。また、最低限のキャピタルゲイン(資産売却益)税免除が、会計上の煩雑さを避けるとも述べている。

さらに「世界のビットコイン産業」については、セルフカストディなど、人権として財産を守るためのビットコイン使用方法を保護し、海外の独裁主義的政府に抵抗するための手段として促進する必要があると論じた。

また、ライトニングネットワークを介して、米ドルを世界に流通させる方法を研究するべきであるとも提案している。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/03 木曜日
18:23
Aptos LabsがYellow Cardと提携、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金開始 
Aptos LabsとYellow Cardが提携し、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金サービスを開始した。USDT・USDC対応で即時決済を実現し、数百万人のユーザーがステーブルコインをより迅速かつ手頃な価格で利用できるようになった。
18:10
ストラテジー社のビットコイン財務戦略:価値創造と潜在リスクの両面
米国のストラテジー(マイクロストラテジー)などビットコイントレジャリー企業の財務モデルを軸に、株式を通じた投資の仕組みやレバレッジ効果、税務上のメリットなどを解説。日本のメタプラネットなど類似上場企業の動きも取り上げ、再現性の条件やリスク要因を多角的に考察する。
17:26
スイスFINMA規制のAMINA銀行、リップル社RLUSDを世界初サポート
スイス金融監督局(FINMA)規制下のAMINA銀行が、リップル社の米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」の取扱いを開始。時価総額660億円超のRLUSDをサポートする世界初の銀行として、機関投資家向けに保管・取引サービスを提供。
16:14
米仮想通貨取引所コインベース、「LiquiFi」買収でトークン発行支援事業強化へ
米コインベースがトークン管理プラットフォーム「LiquiFi」を買収。トークン発行者を初期段階から支援するプラットフォームであり将来的に機関投資家向けサービスにも統合予定だ。
16:02
オルタナ信託設立とProgmat・ALTERNAの協業深化
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券特化の信託会社「オルタナ信託」を設立。Progmatと協業し、ST発行・管理基盤を導入。ST市場の効率化と拡大を目指す。
12:04
ビットコイン反発で11万ドルに接近、Bitfinex分析ではQ3の季節性要因を警戒
仮想通貨取引所ビットコインは前日比+2.6%の108,733ドルまで上昇。Bitfinexレポートによると、4月安値から50%反発後は10-11万ドルのレンジ相場に移行し、第3四半期の季節性要因で平均リターン6%の「最弱四半期」を警戒する。一方、米国初のソラナステーキングETFが取引開始し初日3,300万ドルの好調なスタートを記録。
09:50
「ビットコイン保有者の大多数が含み益、HODLが主流に」Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、仮想通貨ビットコイン投資家の大多数が含み益状態で、長期保有(HODL)が市場の主要メカニズムになっている。
09:31
米SIFMA、証券トークン化の規制作りでSECに要望書簡送付
米SIFMAはSECに対し、RWAに分類される株などの証券のトークン化に対する規制整備について提案を行った。オープンで透明性の高いプロセスを通して、ルールを作るべきだと主張している。
08:55
米テック富豪ら、仮想通貨向け銀行「Erebor」設立を計画=報道
ピーター・ティール氏らテック投資家が仮想通貨企業向け銀行Erebor設立を計画。全米銀行免許を申請、シリコンバレー銀行の後継を目指す。
08:20
米上場の中国系アパレル企業アデンタックス、ビットコインを最大12000BTC買収へ
ナスダック上場の中国系企業Addentaxが最大1万2000BTCの買収で基本合意。約13億ドル相当を株式交換で取得予定、5月発表の8000BTCから規模拡大。
07:55
ブラックロックのIBIT、手数料収入が「S&P500ETF」超え
ブラックロックの仮想通貨ビットコインの現物ETF「IBIT」は、同社のS&P500のETFよりも手数料収入を生み出していることがわかった。IBITはビットコインETFの資金フローを主導している。
07:30
ドル指数が2022年以来の安値に、ビットコインや金に与える影響と今後の見通し=Cryptoquant分析
Cryptoquantが2日に発表した分析によると、ドル指数が2022年来安値を記録する中、ビットコインは膠着状態が続く。長期保有者の含み益減少も指摘。
06:55
ビットコイン、2025年後半に20万ドル到達目標を維持=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のケンドリック氏がビットコイン20万ドル予測を維持。ETFや企業購入の拡大により2025年後半に史上最大の上昇を見込むか。
06:10
リップル、米国銀行ライセンス申請 サークルに続く動き
リップルが米通貨監督庁に国家銀行免許を申請。RLUSDステーブルコイン規制対象化とサークルとの競争激化が注目される。
05:50
オープンAI、ロビンフッドの株式トークン化サービスとの提携を否定 未承認でトークン発行か
OpenAIがロビンフッドの株式トークンサービスへの関与を公式否定。未上場企業トークン化における先買権問題が浮き彫りに。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧