暗号資産を担保に、最大5億円借入可能
株式会社大和証券グループ本社と株式会社クレディセゾンの合弁会社であるFintertech株式会社は14日、NOT A HOTEL株式会社との提携を発表。不動産向けの暗号資産(仮想通貨)デジタルアセット担保ローンの提供を開始した。
暗号資産の担保ローンは、保有する仮想通貨を担保として資金調達できるため、仮想通貨を売却せずに、必要な資金を得られるのが特徴。含み益に課せられる納税資金を確保したいといったニーズなどに応えることができる。
今回発表されたローンの対象となるのは、NOT A HOTELが展開する不動産の購入者。担保にできる暗号資産は、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の2種類で、最大5億円を借入することが可能。
毎月の返済額は0円で、1年の融資期間満了時に利息のみの支払いで契約期間の延長が可能となる仕組み。初年度金利は0~3%となっており、最短3日で融資を受け取れる。
担保ローンの詳細や各種条件は以下の通り。
- 貸付利率:1年目 0.0%~3.0%(実質年率)、2年目以降は3.2%~6.0%(実質年率)
- 貸付限度額:最大5億円まで
- 担保対象:BTC(担保掛目40%)、ETH(担保掛目40%)、保証人不要
- 契約期間:1年(延長あり)、期中全額返済可能
- 返済方式:元利一括返済方式(返済回数1回) ※延長時は利息のみ返済
- 遅延損害金:年率15.0%
- オプション:返済期日に担保暗号資産による弁済が可能
Fintertech社とは
Fintertech社は、2018年に設立された企業。「我々は新たな投資で、人と人とが認めあい支え合う社会を目指す」ことをミッションとしており、ビットコインを担保とする個人向け「デジタルアセット担保ローン」の展開などを行っている企業だ。
22年2月には、イーサリアム担保ローンの提供を開始することを発表。3月には担保ローンの提供チャネル拡大のため、ブロックチェーン技術インフラを提供する株式会社Gincoと覚書を締結したことを発表した。
NOT A HOTEL社とは
NOT A HOTELは「世界をもっと楽しく」をビジョンに、アプリ上で自宅とホテルの切り替えが可能なあたらしい住まいの形を実現することをゴールとしている。
20年4月の設立後、21年5月にはNOT A HOTELを中心としたホテルの運営・マネジメントを担う「NOT A HOTEL MANAGEMENT株式会社」を設立し、ソフトウェアとホテル運営を合わせたサービスの開発を推進。
9月よりフラッグシップ物件の那須、宮崎の物件の販売を開始。22年6月には、毎年1日利用可能な宿泊権やイベント参加などの特典を受けられるメンバーシップNFT(非代替性トークン)の展開を今夏から開始することを予告している。